映画『正欲』(11月10日公開)本ビジュアル (C)2021 朝井リョウ/新潮社 (C) 2023「正欲」製作委員会
俳優の稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗らが出演する映画『正欲』(11月10日公開)より、30秒予告が新登場。本作の主題歌をVaundyが担当することも発表された。Vaundyが映画主題歌を手掛けるのは、本作が初となる。
あわせて本作の本ビジュアルも解禁に。何か遠くを静かに見つめる稲垣と、無言で前後に並びバスに揺られる新垣と磯村、そして「観る前の自分には戻れない」のコピーが印象的な一枚となっている。
朝井リョウの小説を映画化した本作は、横浜検察庁に務め、妻と息子と3人で暮らす、検察官・寺井啓喜(てらい・ひろき)役に稲垣。広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月(きりゅう・なつき)役に新垣。両親の事故死をきっかけに広島に戻ってきた夏月の同級生・佐々木佳道(ささき・よしみち)役を磯村らが演じる。
映像は、「自分がどういう人間か、人に説明できなくて息ができなくなったことってありますか?」と夏月が啓喜に問いかけるシーンから始まる。正義で世界を測る検事の啓喜は「社会の“バグ”は本当にいるの。悪魔みたいなやつがいるんだよ!」と語り、そのせりふとともに登場人物たちの意味深で印象的な表情が次々と映し出される。
さらに、佐藤寛太が演じる大学生諸橋大也(もろはし・だいや)も「あんたが想像もできないような人間はこの世界にたくさんいるんだよ」と語る。「誰にもバレないように、無事に死ぬために生きてるって感じ」とつぶやく佳道。検事の啓喜は一体何と対峙していくのだろうか…。
上記の登場人物に、東野絢香が演じる大也と同じ大学に通う神戸八重子(かんべ・やえこ)を加えた、違う場所、違う人生、違う境遇で生きていて、まったく接点がないように見える5人の距離が少しずつ近づいていき、予想もできなかった“ある事件”をきっかけに交差する。
「生きるために必死だった道のりをありえないって簡単に片付けられたこと、ありますか?」と、問いかける夏月。そして、水浸しのベッドに横たわる夏月の画とともに映し出されるタイトルの二文字。その言葉の意図するものとは?交差した彼らの人生はその後どこに向かうのか?
本作の主題歌となったのは、Vaundyの未発表楽曲である「呼吸のように」。書き溜めた未発表の曲から、映画の世界観に合うものをVaundyが選び、提供した。
Vaundyは「自由でいることの窮屈さや、共鳴を求めてしまう心の寂しさが描かれているこの映画ですが、必ずしも共感をしなくてもいい、できないのもいいのかもしれない、と僕は感じました。生きるということは息を吸うということ。少しでも長く君と同じ空気を吸っていたいのさ、というシンプルな想いをこの曲にこめています。自分の中に溶けていくような音楽になるよう心がけたので、映画館で最後まで浸ってもらえたらうれしいです」とコメントを寄せている。