「カンヌ 監督週間 in Tokio」アジア初開催12月8日~21日の2週間限定
特定非営利活動法人映像産業振興機構(略称:VIPO、読み:ヴィーポ)は15日、世界三大映画祭の一つとされるフランスの「カンヌ国際映画祭」の独立部門である「監督週間(Quinzaine des Cineastes/ Directors’ Fortnight)」と結んだコラボレーション契約の一環として、「カンヌ 監督週間 in Tokio」の開催を発表した。
カンヌの「監督週間」は、フランスの監督協会が運営しており、将来有望の片鱗を見せる優れた映像作品を1968年より上映し続け、作家性を持つ監督が世界に出てゆく登竜門的な存在となっている。過去には、ソフィア・コッポラ、スパイク・リー、アトム・エゴヤン、ジム・ジャームッシュ、ケン・ローチ、クエンティン・タランティーノ、グザヴィエ・ドラン、日本からは大島渚、北野武、黒沢清、三池崇史、諏訪敦彦、河瀬直美、西川美和といった今日の映画界を牽引する監督たちがこの「監督週間」から大きく羽ばたいていった。
アジア初開催となる「カンヌ 監督週間 in Tokio」は、12月8日(金)~21日(木)の2週間限定で、東京のヒューマントラストシネマ渋谷にて開催。カンヌ国際映画祭「監督週間 2023」で上映された約15本の長編・短編に加え、VIPOセレクトの日本映画を上映する。今年のカンヌで上映された作品を日本の劇場で鑑賞できるまたとない機会となる。
ポスタービジュアルは、カンヌの監督週間の前衛的なスピリットと、渋谷という疾走感あふれる街のア-トシアターでクリスマス直前に上映されるわくわく感を、一人の若者で表現。また、8月に来日していた韓国の巨匠イ・チャンドン監督のコメント動画が入った予告編も公開された。
■吉田佳代氏(VIPO「カンヌ 監督週間 in Tokio」総合プロデューサー)のコメント
カンヌ監督週間のセレクションは決してハ-トウォーミングな作品やラブコメなどではなく、ラディカルで自由で観るものに必ずや矢を放つメッセージ性の高い作品ばかりです。そのような映画を世界中から集めて多くの観客へ届けることが本企画の意義だとVIPOは考え取り組んでおります。カンヌの監督週間の主催者たちもこの指針を共有しています。5月のカンヌからの直送で、日本では2回しかみることのできない“事件的”な2週間が12月に渋谷で待っています。観なければあなたは一生後悔するかもしれない!です。よろしくお願いいたします。
■ジュリアン・レジ氏(「監督週間」アーティスティック・ディレクター)のコメント(※2023年5月22日カンヌでの記者会見から抜粋)
私が昨年の6月末に監督週間のア-ティスティック・ディレクタ-(芸術監督)に就任してから3つのモットーを掲げてきました。(1)監督週間のアイデンティティーを考え直し確立させる。(2)監督週間の存在価値と物語性を両立させて運営することに力を注ぐ。(3)そして我々から世界の観客に監督週間の作品を見て貰えるような道筋を構築する。この度、東京は渋谷で『カンヌ 監督週間 in Tokio』というショウケ-スを開催できることを心からうれしく思います。また、作品だけを上映するのではなく、日本の映画監督たちにも会うことができるようなイベントや仕掛けを東京で作りたいと願いつつ、VIPOと監督週間がタッグを組める喜びをかみしめております。