大阪松竹座開場100周年記念ブロードウェイミュージカル『キャメロット』取材会に出席した桐山照史
7人組グループ・ジャニーズWESTの桐山照史が12日、大阪市内で行われたブロードウェイミュージカル『キャメロット』の合同取材会に出席し、地元公演に向けて意気込みを語った。
【写真】無骨な円卓の騎士ランスロットに! ポスターをアピールする桐山照史
アーサー王伝説を描き、世界中で愛されてきた正統派古典ミュージカルの日本初演。アーサー王を坂本昌行、円卓の騎士ランスロットを桐山が演じる。唯月ふうか、入野自由、今井清隆らが共演。壮大な音楽やドラマチックなストーリーはもちろん、演出の宮田慶子氏による緻密な心理描写も見どころとなる。
東京公演(日生劇場、10月7日~28日)を経て、大阪では大阪松竹座開場100周年記念として11月4日~20日に上演される。
■桐山照史 コメント
今回『キャメロット』という舞台に坂本(昌行)くんとご一緒させていただけるのはすごく光栄です。これまで先輩とご一緒できる機会が少なかったのですが、さまざまなことを吸収させていただきたいと思っています。いろいろな舞台に立たせていただいていますが、ミュージカル作品は経験が少なく、今回は僕自身チャレンジの機会になると思います。『キャメロット』という作品の素敵な世界観を皆さまに届けられるように頑張りたいと思います。
――『キャメロット』はブロードウェイで1960年から上演されている古典的なミュージカルですが、今回日本では初演になります。どのような作品になりますか。
稽古(けいこ)を通して面白いと感じているのは音楽です。切ないことを歌っているのに音はハッピーな印象だったりするんです。海外の作品なので、日本人として生きている僕が自分の中に落とし込むには、言葉としての伝え方が違うという点で難しさを感じますが…。大きな題材として、アーサー王としての発言とひとりの人間としての発言、どっちをとるんだという2択で揺れ動くところなども面白いと思います。
――アーサー王に対してランスロットはどういう人物だと捉えていますか。
僕自身はあっけらかんとした関西人ですが、ランスロットは笑わない、硬派で堅い、一本気な男。演出の宮田慶子さんとディスカッションさせてもらいましたが、観る人によっては無骨でちょっと不器用で…でも器用なのか不器用なのか分からない、みたいな青年を演じようと考えています。ただ、僕がやると体育会系の男って感じになってしまうので、そこは自分の中でも課題ですね。二枚目ってこんなに難しいんだって思っています(笑)。
――セリフや内面を歌にのせる難しさはどのように感じていますか。
普段活動させていただく中で、歌詞を届けるという点では変わらないんですが、心情をもろに歌詞にのせたりする点など、J-POPとは歌い方が違うんです。濁した方がJ-POPはかっこよく聞こえたりするところが、そういう技が一切つかえないというのは久々の感覚になりましたね。でも歌唱指導の先生とも話して、僕はランスロットとしてこう歌いたいと言うと、じゃあこっちのアプローチに持っていこうと言っていただいたり。スタッフさん含め、良いカンパニーなんです。ランスロットとして凛と立っていたいと思っています。
――坂本さんの印象についてや、稽古場でアドバイスを受けたりなどはありますか。
グループのリーダーとしてちゃきちゃきしているのかな、と思っていましたが、前にお仕事でご一緒した際に、まさにアーサー王のような、いろんなことを考えて悩んだりしつつも、すごくゆったりしている方だなぁと思いました。まじめなのに自信家でもあるランスロットについて、どう演じるか悩んでいたら、「俺はそんなにアドバイスとかしないからね」と言っていた坂本くんが「話がかみ合わないくらいまっすぐな人いるでしょ、例えばこういう感じの人とか」というようなわかりやすい例を出してアドバイスをしてくださって。いち役者としての先輩でいてくださって、すごく居心地のいい先輩。お芝居において「ああしろこうしろ」は全く言われないですが、ほったらかしではなく、ちゃんと見てくれているけどやりたいようにやって、それに合わせてお芝居してくれるような先輩です。
――大阪松竹座は今年開場100周年。桐山さんは13歳から松竹座に立っていると伺いました。100周年の機会に出演することについてや、大阪での出来事、大阪松竹座での思い出はありますか。
僕の初舞台が大阪松竹座。トータルしても一番立たせてもらっている場所ですので、家だと思っています(笑)。毎度帰らせてもらった際に成長している部分をみてほしいなと思います。100周年の素晴らしい記念の年に起用してくださったのもうれしいです。
――映画『キャメロット』の最初のロードショーは大阪松竹座。今回、舞台の初演も大阪松竹座になります。作品ごとにいろんなランスロットがいますが、桐山さんとしてどう演じたいですか。
ランスロットは硬派で堅いゆえに芯が通ったかっこよさがある反面、不器用さが出て、人と話がかみ合ってない面白さを表現できたらと思っています。桐山照史がやるとなると、コミカルさが前に出てしまうけど、そういうのは一旦捨てて、面白くしようとしていないのに不器用さゆえに勝手に面白く感じてしまうという姿を目指したいですね。
あと、『キャメロット』は曲尺がすべてにおいて長いんです。歌唱による物語の展開が早いゆえの難しさを感じる方も多いと思いますが、今回はそういうことなく入りやすい作品にしたいと思います。