古市憲寿氏(C)ORICON NewS inc.
ジャニーズ事務所は7日午後2時から、都内で故・ジャニー喜多川氏による性加害問題についての会見を行った。代表取締役社長・藤島ジュリー景子氏が出席し、ジャニー氏の性加害を事実と正式に認め、謝罪。ジュリー氏は社長を退任し、新社長として所属タレントである東山紀之が就任した。同日、社会学者の古市憲寿氏が自身のX(旧ツイッター)を更新し、今回の会見を受けての私見を述べた。
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古市氏は「このジャニーズ問題に関して、一番の加害者はこの世にいない。大切なのは、この社会が似たような問題を起こさないこと。たとえば男性も性被害にあうという認識を広めること。相談しやすい仕組みを作ること。被害者に寄り添うふりをして、過去を野次馬的に暴くことじゃない」と指摘。
会見内で、出席者に対して性被害にあったのかを確認する質問があったとし「こうしたセンシティブな問題は、本人が告発することと、他人から強要されて発言することは、全く意味合いが違います。実際に被害を受けても、自分の判断でそれを言わない、言えない場合もある。そこに他人が土足で踏み込むのは、絶対に違うと思います」と不快感を示した。
会見で、性加害の認識について問われた東山は、うわさを聞いていたことを明かし「私自身は、被害を受けたことがなく、受けている現場に立ち会ったこともなく、先輩たちからも、後輩たちからも相談もなかったので、うわさという認識はございましたけど、自ら行動をすることはできませんでした。それを反省を込めて、今後は対応していきたいと考えております」と語った。
また、井ノ原は「僕は小学校6年生のころにジャニーズ事務所に入り、(性加害の)うわさも聞いていた。『そうなったらどうしよう』と話していた。被害にあった人が相談できない空気はあった」と当時の実情を説明。「だから今まで何もできなかったり、告白が今になったのでは。そんな空気があった。でも僕らの関心事はそれを置いて、もっと踊りがうまくなりたい、デビューしたいという気持ちが強かった」と話していた。
ムービー約70人、スチール約60人、記者約150人と約300人が参加。会見は闇営業問題について吉本興業が開いた5時間半に迫る4時間超という異例の長さだった。しかし、最後まで質問は尽きず、再び会見を開くように求められた。