映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』（6月2日公開） （C） 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.

　現地時間12日（日本時間13日）に授賞式を控える「第95回アカデミー賞」に、作品賞と脚色賞の2部門にノミネートされている映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択（原題：WOMEN TALKING）』が、6月2日より全国公開される。

【画像】サラ・ポーリー監督、主演のルーニー・マーラのメイキング写真

　本作は、2018年に出版され、NEW YORK TIMESブックレビュー誌の年間最優秀書籍に選ばれたミリアム・トウズによる同名ベストセラー小説『WOMEN TALKING』を映画化したもの。2005年～09年にボリビアで起きた実際の事件を元に描かれている。

　監督は、『死ぬまでにしたい10のこと』（2003年）などに出演し、俳優として活躍しながら、06年、『アウェイ・フロム・ハー君を想う』で監督、脚本家としてデビューしたサラ・ポーリー。すでにオスカー前哨戦では脚色賞を数多く受賞している。

　主演はその演技力で2度アカデミー賞にノミネートされたルーニー・マーラ。そのほか、Netflixのドラマシリーズ『ザ・クラウン』で主演女優賞、最優秀ゲスト女優賞と2度エミー賞を獲得したクレア・フォイ、昨年日本で公開された『MEN 同じ顔の男たち』にも出演していたジェシー・バックリー、「007」シリーズのQ役でおなじみのベン・ウィショーなどが出演している。

　さらに、出演とプロデュースを務めたのが、オスカー常連の俳優フランシス・マクドーマンド。本作のオプション権を獲得後、ブラッド・ピットが率いる映画制作会社「PLAN B」へ話を持ち込み、映画化が実現した。PLAN Bはその意欲的な映画製作で『ムーンライト』（16年）、『ミナリ』（20年）など、数々のオスカー受賞作を手がけている。

　フランシスは原作の「Women Talking」を、読むだけでは満足せず、深堀りしたくなる小説だったと話し、「（『Women Talking』の）テーマを検証することは時代にふさわしく、やりがいがあり、真剣なことであり、爽快でおもしろいと思いました」と語っている。これまでに、『ノマドランド』（21年）などでプロデューサーとしてもアカデミー賞を獲得してきたフランシス。

　「私は至近距離から撮ったような素朴な作品を想像していたのですが、サラは最初から『これは叙事詩的な大作に仕上げたい。そろそろ女性の物語をスケール感たっぷりに描いても良いはず。撮影も華麗に壮大にシネマティックに撮るべき』と語っていました。そしてそれを撮影監督のリュック・モンペリエとともに見事に実現しています。必ずしも美しくなくとも、壮大に撮ることがこの作品の要であり、何よりもそういう壮大さを要するストーリーだったのです」と、サラ・ポーリー監督の本作に対するビジョンを称賛。そのビジョンを形にした結果、これまでに世界で46賞受賞・158ノミネート（3月6日時点）という成功につながっている。