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ギャル芸人・エルフ荒川、競争激しい“ギャル界”を選んだワケは? TikTok人気も「バズるのはスタート地点、そこからや」

ギャル芸人として人気のエルフ荒川の画像

ギャル芸人として人気のエルフ荒川

 最近、バラエティー番組やSNSなどで活躍目覚ましいギャル芸人・エルフ荒川。テレビなどでは、いわゆるギャルタレントは入れ替わりが激しく、競争率も高い。荒川は芸人ながら、なぜそのような立ち位置を選んだのか。現在、彼女のTikTokのフォロワーは38.8万人で人気も高い。だが、見つめるのは「バズったその先」だ。賞レースや母への思い、低い自己肯定感とどう向き合うか。令和ギャルなのにどこか平成ギャル風? 彼女ならではの明るさと率直さで語った。

【写真】「えっっ!!!!!」別人級“奇跡の1枚”を公開したエルフ荒川

■3年間ギャルを封印したものの…、「空から天使の羽のようにつけまが降ってきた」

――90年代からギャルタレントというのは需要があり、変遷を経ながら今に至るという感じですが。今も池田美優(みちょぱ)さんや藤田ニコルさんらライバルが多いなかで、どうしてギャル芸人として勝負をしようと思ったのでしょう。

【エルフ荒川】単にギャルが大好きなんですよ。もっとギャルとして可愛く進化していきたいと思っていたんですが、やればやるほど先輩のZAZYさんに似てくるっていう(笑)。

──男性でありながら、ロングの金髪にピンクのホットパンツと厚底ブーツのZAZYさんですね(笑)。

【エルフ荒川】そうそう。自分が本当に好きだからSNSでもギャルネタを投稿して、あれよあれよとブームになっていると聞いて、「ラッキー↑↑あげ♪」って感じです。ギャルのキラキラした感じはモデルさんたちにお願いして、私は私ができる、明るく楽しい部分のギャルで。…でも、私、やっぱ関西の匂いが取れないんですよ…↓↓

──(笑)。それが荒川さんっぽさだと思います。

【エルフ荒川】本当ですか? 吉本興業から教わったバイブスなんですけど、漫才っていうくくりのなかで、自分ができることだけを磨く。ギャルがブームであっても何であっても、自分が一番できることを探すっていうことは考えています。

──ただ、ギャルと芸人ってどこか「混ぜるな危険」みたいなイメージもあるのですが。

【エルフ荒川】それな!

──それを合体させようとしたきっかけは?

【エルフ荒川】高校生の頃から周囲がギャルばかりだし、小森純さんに憧れていたし、とにかく私的にかわいいことが好きだからです。面白いことも好きで、中川家さんみたいになりたくて吉本に入ったんですけど、実は3年ぐらいギャルをずっと出してなくて。あるライブで自分が浮いてきて、変やなって思って切り替えようと思ったことがあって。それで、「きゃー!」みたいな、ギャル好きの自分の言葉を言った時にウケたんです。その時ですね。空から天使の羽のようにつけま(つけまつげ)が降ってきて、目にピシャ!っと張り付いたのは(笑)。

――最近ではTikTokやYouTubeに力を入れて、そこからブレイクしテレビへ…という方も多いように思いますが、SNSの投稿は賞レースやテレビ等でのネタ作りとは違いますか?

【エルフ荒川】全然違います。私の場合は、SNSは学校の先生のものまねしてウケる、みたいな感覚なんかな。テレビのような、全世代にウケる笑いじゃなく。だってTikTokは、お笑いを見に行こうと思って見てないじゃないですか。

――確かに。流れてきますよね。

【エルフ荒川】そうそう。で、さっきおっしゃったSNSからテレビへという流れで言えば、渋谷凪咲ちゃん…同い年で中身が武士でめっちゃ格好良くて大好きなんですけど、なぎちゃんが、これも大好きな吉田朱里ちゃんとYouTubeでトークする動画があって、「バズった先だよね」って話をしていたんです。バズってテレビに出てどうするのか。ほんまそうやなと思って。バズるのはスタート地点で、そこからやと思ってます。だからどうやってもっとテレビで頑張れるのか、私も考えているところです。

――と、いうことは賞レースも重要ですね。

【エルフ荒川】もちろん!『THE W』の時も、当日はめっちゃ“祭り”でしたもん、自分の心は。マジみんなで盛り上げよう、みたいな。

──じゃ、『M-1』とか出られたらすごそうですね。

【エルフ荒川】いや、あれやばいよ多分。日本一の“祭り”ですよ。電波輝いてますやん、『M-1』の日って。影響力もレベチだし。でも、賞レースに出たいという気持ちを忘れたらダメな気がします。できひん、いけへんって言うのはまだ早いと思っています。

■SNSでの“悪口”への向き合い方は? 「もう充分やで」母の言葉で前向きに

――そんな荒川さんですが今度、日めくりカレンダー『エルフ・荒川の日めくり まいにち、GAL! なんか知らんけど生きる元気が湧いてくる31のギャル語録』(ヨシモトブックス)が発売されました。

【エルフ荒川】はい。写真は全部盛れてるんで、自信アリアナ・グランデです!

──語録の中に「SNSとかで悪口言われたら『家多いしな』って思う」とありましたが、実際SNSで何か言われると気になりますか?

【エルフ荒川】そりゃ傷つきますけど。でも自分が勝手に有名になりたいですって言って前へ出て、全員にいいですねって言われるのってすごい贅沢ですよね。だって家多いもん、地球。飛行機で空港へ降りてくる時、「やばっ!」って数の家が見えるじゃないですか。それだけみんな、それぞれの価値観で生きてんだって思うようにしています。

――お母さんから「もう充分やで」と言われた、という内容も。これについて、もう少し詳しく教えてください。

【エルフ荒川】私のお母さん、結構堂々「もう充分やで」って言ってくれるんです。芸人のみんなは頑張ってるから、「私ももっともっと」って心がグッと苦しくなっちゃう時ってあるんですよ。そういう時にお母さんが、「もういい、もういい」って。「お母さんはあなたの芸人としての姿、全部もう見た」と。求めすぎてもキリがない。2日連続すべったことがあるんですけど、それもすべてがマジ奇跡みたいな。今自分がこの芸能界におれることに、まず喜ぼうと思うようにしています。

――「自己肯定感についていちばん考えてるギャル」という内容もありました。ご自身では自己肯定感は別に低くてもいいやんと考えているそうですが。

【エルフ荒川】私、「いえーい」みたいな感じじゃないですか。「私、実はすごい自分のこと責めるんです」っていうのは隠した方がいいのかもしれないですが、無理やったんですよ。でもそれって、傷つけちゃう人は傷ついた人の気持ちがわからないけど、私はその気持ちわかるよねと思って。それが私のできることじゃないかって。自己肯定感を上げようとしたこともあったんですが、無理やんってなって。やったら、これまで生きてきた自分しか見えない景色を大切にしようと。ネガティブな自分を認めることでポジティブになれたから、「あ、いいやん」って思いました。皆さんも自分の過去、今、見える景色を大切にしてください。これは宇宙光化学からも説明できるんです。

――う、宇宙光化学!?

【エルフ荒川】NHKの番組に出演した時、宇宙光化学の先生が「人は電話するだけでこれぐらいエネルギー使っているんです」って黒板に何枚分も数式書きながら説明してくれて。「電話だけでそんなエネルギー使うんやったら、みんな大変やん」と思いました。若者の間で「今生きてるだけで優勝」みたいな言葉が流行っているんですけど、これやん、と。それだけ頑張ってるんですよ。それがわかるから、自己肯定感が低い人には宇宙光化学をお勧めします!(笑)。

――ありがとうございました。ちなみに、令和のギャルタレントってちょっと平成と違う気がするんですが、どう分析されます?

【エルフ荒川】最近は男の子が声をかけてくれて、「僕もギャルなんです」みたいな。なんか性別すらなくなって、メイクも濃い薄いも人それぞれで、逆に“哲学み”を帯びている気がしますね。正解がない。みんなそれぞれのギャル論があって、なのに右手をピースして裏ピすればギャル、みたいなところもあって、そのバランスっていいなーと。みんなそれぞれでいい。落ち込んでる人も疲れてる人も、今後、絶対楽しいことも起こる。だから私は、その人たちのそれぞれの背中をちょっとだけ、頑張れって押してあげたい。そんなギャル芸人でいられたらと思います。

(文:衣輪晋一)

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