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Aマッソ、テレビの世界は「聞いていたほど嫌じゃなかった」 “やらされる”から“一緒に作る”変化を実感

Aマッソ・加納愛子(写真:石田真澄/衣装協力:LONDA)の画像

Aマッソ・加納愛子(写真:石田真澄/衣装協力:LONDA)

 今年に入り、バラエティやクイズ、トーク番組などのテレビ出演が急増しているお笑いコンビAマッソ。ここ数年で賞レースでの実績が評価されたこともあり、実力が全国区でも注目されるようになってきた。中でも加納愛子のソロ活動が目立っており、テレビ出演のみならず、テレビ番組の脚本や小説の執筆まで幅広くこなし、短編小説集『これはちゃうか』(河出書房新社)の発表まで至った。芸人にとってテレビ露出が増えることは、時にコンビとしての“らしさ”が色あせてしまうこともあるものだが、Aマッソは実力をうまくテレビの場でも発揮して、イメージそのままに実績を積んでいる印象だ。マルチな才能を見せる加納に、テレビというメディアとどんな想いで向き合っているのか、話を聞いた。

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■「テレビは終わり」言うのは40代以上、現場の若手は奮闘している

――昨年ごろから、テレビ露出が急増しています。オファー増加の実感は?

【加納愛子】いろんな種類のお仕事をさせてもらえている、という感じですね。これまではネタ番組でのオファーだったのが、意見を言えたりトークができたりする番組にも出演させてもらってます。もともとテレビにはたくさん出たいと思っていたので、聞いていたほど嫌じゃありませんでした。

――テレビ出演は「嫌なもの」だと聞いていたんですか?

【加納】テレビで売れている人を観て、精神を摩耗させるような世界と勝手に思っていたんです。実際に先輩方も、「ライブの方が楽しい」とかめちゃめちゃ言うので、そんなもんかと思っていました。私の場合は、テレビも楽しくやらせてもらってますね。

――テレビ出演とライブ活動の大きな違いは?

【加納】テレビは、お笑い好きじゃない人も観てるというのは、最近もっと意識するようになったかな。劇場ってある意味、閉鎖空間なんです。知らずしらずのうちに“共通言語”みたいなものが生まれるんですけど、テレビはそれに頼れません。アウェイ感があって、いかに“ホーム”にしていくかが課題やと思います。その為に、劇場よりは、ちょっとゆっくりしゃべったりしてますね(笑)。

――確かに、今も早口で話していますね(笑)。では、テレビの未来についてはどう感じていますか?

【加納】テレビは今後、どうなっていくんだ、ってよく言われてますよね。でも現場では、若手のディレクターが面白いものを作ろうとしている機会に触れることが多いし、実際にテレビの反響はあります。「テレビはもう終わりだよ」って言いがちなのは、40代以上の世代ですよね。20代くらいだと、色んなものがある中でテレビを自ら選んでいて、そこで面白いもんを作っていますから。上の世代は、テレビしかない時代と比べているから、衰退を感じているんじゃないかなって気がします。

■「敵だった」テレビの存在が一変、ノブコブ・吉村からのアドバイスも実感

――みんなで1つのものを作り上げるテレビの世界は、芸人としての自由度が制限される一面もあると思います。テレビでのパフォーマンスで、どう折り合いをつけていますか。

【加納】テレビの場では、うちらしかできないことを表現できているとは思ってないんで、まだ模索中なんですよね。ただ、(平成ノブシコブシの)吉村(崇)さんが言ってたんですけど、「とりあえずたくさん数を投げて、ジャッジはテレビの人にしてもらう」と。演者は出せるものを全て出すのが仕事で、これを言ってハマらなかったら別のことを言ったらいいんだと。たしかにそうだと思いましたし、それでずっと活躍しているので格好いいなと思いました。

――なるほど。テレビは面白いところを編集して、制作しますからね。

【加納】そうなんです。実は私たちも、昔はテレビが敵やと思ってたことがありました。だって、オーディションで能力を判断されて、やっとキャスティングされて、それなのに企画を“やらされる” ところやと思ってましたから。でもそれが10年続いて、今ようやく呼んでもらえる立場になったんですけど、そうすると見えてくるんです。実は、テレビのスタッフ側も自信満々でやってるわけじゃなく、怖さもありながら作っているんだっていうことが。向こうは向こうで、私らと一緒に面白いものを作りたいと思ってくれてるんですよね。

――確かに。昭和時代の作り込まれたバラエティ番組の雰囲気から、今は変わってきている感じもあります。

【加納】すでに作り込まれた番組を与えられるというよりも、スタッフと一緒に作っていく感じなんですよね。そういう環境にいると、演者に限らないで、私も制作に関わりたいと思うようにもなりました。まあ、テレビに固執しているわけじゃないので、ウェブ動画でもサブスク番組でもいいんですけど…。いくらテレビが衰退したと言われても、面白い人たちがそれぞれ面白いところを見つけて作っている。例えば(くりぃむしちゅーの)有田(哲平)さんみたいに、いつか、番組を作る側に回ってみたいです。

――有吉弘行さんのように、テレビの世界で「不動のMC」になりたい、とかいうわけではないんですね。

【加納】それはナイですね(苦笑)。あのクラスで活躍する方々って、いろんな覚悟があると思うんです。でも、今私たちは、ライブやネタを重視しているので。ライブやネタって、何歳までもできるもんじゃないじゃないですから。

■「自分の可能性を探っていくこと」小説執筆への想い

――ある一定のレベルに達すると、ネタをやらなくなる芸人さんもよく見ます。

【加納】しんどいんだと思いますよ。だってアイデアって、若手に勝てませんもん。劣化がわかりやすいところやと思います。だから、私たちも今のうちにネタやっとかなって思ってます。

――ネタ重視とのことですが、このたび短編小説『これはちゃうか』(河出書房新社刊)を発売しました。独特な世界観の6作で、舞台で見せるネタとも違う面白さがありました。

【加納】これまでは、「これは絶対ウケへんやろうけど…やりたい!」というネタをお笑いでやって、実際スベってたんですけど(笑)。そういうのを小説で表現できるようになったんで、スベらなくなりました(笑)。書くことは以前から好きで、小説は自分の可能性を探っていくことだと思っているんで、ずっと書き続けたいですね。長編小説にも挑戦したいです。それに、そんな私の振り幅でテレビに呼んでもらっているところもあると思うんで、そういう意味でも執筆の仕事はコンビに還元されてると思います。

――Aマッソの人気は、来年もまだまだ続きそうです。

【加納】ブレイクしたいですね。中高生の子たちって、テレビとかで観たことを学校で話題にするじゃないですか。それが私にとってのブレイクです。中高生に話題にされる存在になりたいと思っています。
(取材・文/衣輪晋一)

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