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YouTube発・謎に包まれた音楽プロジェクト「UniteUp!」に迫る シーンを担う“原石”と熱量高いファンが集う場に

YouTube発の音楽プロジェクト「UniteUp!(ユナイトアップ)」の画像

YouTube発の音楽プロジェクト「UniteUp!(ユナイトアップ)」

 皆さんは「UniteUp!(ユナイトアップ)」という音楽プロジェクトを知っているだろうか。昨年12月の公式YouTubeチャンネル開設から半年、毎月コンスタントに新曲がアップされ、ノンプロモーションながら着実に再生数を伸ばし続けており、ネットミュージックシーンの耳の早いリスナーの間で注目を集めつつある。「UniteUp!」とは一体どのようなプロジェクトで、どんなアーティストが作品を発表しているのだろうか。いまだ謎に包まれている部分が多いこのプロジェクトの魅力に、可能な限り迫ってみたい。

【動画】「UniteUp!」10日にアップされた新曲「Don’t be afraid」

■「才能と才能を”Unite up”する」音楽プロジェクト

 現在の音楽シーンにおいて欠かせない存在となったYouTubeにおいて、そこに一つのコンセプトを掲げて楽曲を発表していくタイプの音楽チャンネルも増えた。「THE FIRST TAKE」などがその代表だが、今回取り上げている「UniteUp!」も、この部類に該当するチャンネルと言えるだろう。

 「UniteUp!」公式YouTubeチャンネルの概要によると、「才能と才能を”Unite up”するキャラクターミュージックコンテンツ」であり、「夢を追いかける多種多様なボーカリスト、シンガーソングライターを紹介する多次元音楽プロジェクト」というのがコンセプト。まだ世に知られていないが、新たな才能、新たな音楽を世に送り出すという信念が強く伝わってくる。

 現在、同チャンネルで楽曲を公開しているアーティストは、はる賀(はるか)、KIKUNOYU(キクノユ)、EVAN(エバン)、すず、東郷楓雅(とうごう・ふうが)、高尾大毅(たかお・だいき)、二条瑛士郎(にじょう・えいしろう)、Anela(アネラ)の8組。さまざまなテイストのオリジナル楽曲が投稿されているだけでなく、人気コンテンツである「歌ってみた」動画もあり、ジャンルや形式が幅広いのも特長だ。

 驚きなのは、現状では大型のプロモーションはしておらず、ほぼノンプロモーションで展開している点。近年多く見られるYouTubeやTikTokなどをきっかけにヒットした楽曲と同様、SNSを中心に熱量の高いファンを獲得している今の勢いを考えると、いずれ“ビッグウェーブ”となる可能性を大いに秘めているとも言える。

■新たな才能を発掘し世に送り出していく、「UniteUp!」楽曲の魅力は

 そんな原石と呼べるアーティストたちの楽曲を取り上げつつ、「UniteUp!」が手がける音楽の“表情”を分析してみる。

【はる賀「IN&OUT」】

 まずは新世代シンガー・はる賀のオリジナル曲『IN&OUT』。優しく穏やか、それでいて力強い歌声で「ねえ、君と繋がりたいんだ」と歌い出すナンバーは、彼のプロフィールに書かれている「まっすぐでエモーショナルな歌声を響かせる」の説明通り、温かく染み渡るように聴こえてくるのが印象的だ。リズミカルで洗練されたネオシティポップ調の曲とのベストマッチぶりも心地よく、コメント欄にも「歌声も曲調も歌詞も全部最高」や「ギターとの相性よすぎ」など、歌声を絶賛する声が並んでいる。

 作詞・作曲を手がけたのは、活動休止中の4人組バンド・きのこ帝国のメンバーで、ソロでも活動する佐藤千亜妃。「SNSよりあなたの元へ」をテーマに書き下ろされ、SNSでのコミュニケーションが当たり前となった現代を想起させるようなワードを随所に盛り込み、エモさ&甘酸っぱさを味わえるリリックで訴えかけてくる。

【はる賀「好きだから、好きにならないようにするね」】

 5月27日にリリースされた『好きだから、好きにならないようにするね』も聴き逃せない。こちらはシンガーソングライターの清 竜人が作詞・作曲を担当。近づきたくても近づけない。口に出したくても出せない。そんなもどかしい恋心を、「好きにならないようにね 君から目を逸らしているの」「お願い そうやって 私を見ないで 話しかけないで ああ 好きだよ」といった、相反するワード表現のリリックでリスナーの心を揺さぶってくる。

 そしてMVに使われているスマートフォンを横目にうつむく男子学生のイラストが、滝が創り出す抒情的な世界観を静かに深く演出。はる賀の切なくもしっとりした、やや抑えめな歌唱と共に、メランコリーをより際立たせている。

【高尾大毅「igno」】

 同じくソロアーティストである高尾大毅は、芯のある歌声で魅了するシンガー。4人組ロックバンド・DATSのMONJOEが作詞・作曲、アレンジまで手がけた『igno』のメロウなナンバーに乗せて、伸びやかで澄み渡っているが、どこか愁いを帯びた高尾独特のボイスが絶妙なシンフォニーを生み出している。

 はる賀とはタイプの異なる個性あふるボーカルが人気を呼び、TikTokで「踊ってみた」動画も投稿されるほど。YouTubeチャンネルの動画再生回数も81万回を超え(2022年5月末時点)スマッシュヒットを飛ばしている。

【Anela「TARGET」】

 アーティストはソロだけでなく、続いて紹介するAnelaはダンスボーカルユニット。彼らが歌う「TARGET」は作詞をYU-G、作曲をh-wonderが手がけ、テクノポップやユーロビート感のあるシンセサウンドでEDM系の曲に仕上がっている。

 テンポ良く攻め立ててくるビートに透明感あふれる歌声が絶妙なバランスを形成。「かっこよすぎて鬼のようにリピート」「頭の中で無限ループ」といったコメントも投稿されているが、聴けば聴くほどクセになる、まさに“スルメ曲”と言える一曲だ。

 また同チャンネルではオリジナル曲だけでなく、高い歌唱力で披露される「歌ってみた」動も人気。一つのプロジェクトとしてバラエティー豊富なコンテンツで楽しませてくれる。

【KIKUNOYU「ハレハレヤ」(羽生まゐご)】

 中でも「多彩な歌声を持つ歌い手」として紹介されているKIKUNOYUが、羽生まゐごの「ハレハレヤ」を歌ってみた動画は国内のみならず海外からの反響も。力強さの中に優しさがにじみ出るようなハイトーンボイスは楽曲の世界観にぴったりで、KIKUNOYUの実力をしっかりと感じられる。

 個性あふれる面々&楽曲を紹介してきたが、これらはほんの一部。まだまだ「UniteUp!」には“オンリーワン”なアーティストが存在し、あらゆるタイプの作品が続々と発表されている。6月10日には高尾大毅2曲目の配信楽曲「Don’t be afraid」もまた、6月の第1弾リリース楽曲として公開されたばかりではあるものの、早くもコアなファンたちを中心にヒットの兆しが。

【高尾大毅「Don’t be afraid」】

 HIP HOP界で話題のマルチクリエイター/アーティストのISSEIが手がけたナンバーは、スタッカートを刻むかのようなリズミカルなメロディーが印象的。「しばらく経ったのにカーテンのないウィンドウ お陰様で日が入りいい調子」や「これ以上の居心地があるなら 重い腰も浮かせてみよう」など、日常の何気ない違和感や一歩でも例え半歩でも踏み出す気持ちをユニークなワードの組み合わせで表現したフレーズの数々が、ミディアムテンポなグルーヴに乗せて紡がれていくのが心地良い。

 自分の周りにいる人の大切さや多様性も含め、あえて軽快に緩やかに歌い上げていくスタイルは、ヒーリングミュージックでもありパワーソングのようにも感じられる。終盤リフレインもされる1曲通して共通したサビのリリックも、自然とクラップしながら口ずさみたくなる。『igno』とは異なる、高尾の新たな一面を“垣間聴く”ことができるだろう。

 残念ながら現状では、各所に当たってもプロジェクトの大枠と公開されている各アーティストの楽曲以上の詳細はつかめないのが実情。キャラクターミュージック主体で展開されている印象ではあるが、音楽として揺るぎない完成の高さとアーティストたちの確かなパフォーマンスは、純粋な音楽チャンネルとして必聴に値するだろう。その高いクオリティーに加え、Anelaの楽曲のコメント欄に投稿されたリスナーからの“考察”のように、アーティストの“バックボーン”部分にも、今後さまざまな期待が持てそうだ。

 “未来につながる音楽を世界に”テーマに楽曲を定期的に公開しているが、所属アーティスト同士のセッションや外部ミュージシャンとのコラボなど、この先どのような才能と才能の”Unite up”で魅せてくれるのだろうか。
(文:遠藤政樹)

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