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長谷川博己、“朝ドラ→大河”で染みついた「経験値」 3年ぶり主演映画の安定感

長谷川博己(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.の画像

長谷川博己(撮影:松尾夏樹) (C)ORICON NewS inc.

 NHK大河ドラマ『麒麟がくる』以降、初の主演作品となる映画『はい、泳げません』がきょう(10日)より公開される、俳優の長谷川博己にインタビュー。悲運の戦国武将から泳げないカタブツ哲学者へ、180度異なるキャラクターを愛きょうたっぷりに演じている。“朝ドラ→大河”の長期にわたる撮影を経て、「積み重ねてきた経験値が体の中に染みついている」と実感したという。

【動画】映画『はい、泳げません』140秒予告

 連続テレビ小説『まんぷく』(2018年後期)に続いて、大河ドラマ『麒麟がくる』(20年)の主演を務めることが発表された時、「これをやり終えたときに見たことのない景色が見えるはず」と、会見で述べていた長谷川。『麒麟がくる』の撮影途中から、新型コロナウイルスが世界的に流行し、別の意味で見たことのない景色を見ることになったわけだが、映画『はい、泳げません』に出演を決めたのは、20年12月の『麒麟がくる』撮了後だった。

 「(映画『花束みたいな恋をした』の製作プロダクション・リトルモアの)孫(家邦)さんから連絡をいただき、渡された脚本がこの『はい、泳げません』でした。実は、それ以前に原作小説を知り合いから薦められて読んでいて、すごく面白くて印象に残っていたので、こんな偶然ってあるんだな、と思っていました。ですが、その時は大河ドラマの撮影中で僕が戦国モードだったので、ひと段落ついてから考えよう、と保留にしていたんです。

 その大河の撮影がコロナ禍の影響を受けてしまって、折角次の作品が決まっても、また延期や中止になったら嫌だな、という思いもありました。これからどうしていきたいか、一度自分を見つめ直す時間をとってもいいかな、と思っていた時に、またこの脚本が目にとまって。改めて読んでみたら、これは!と思いました。

 水の中で自身の過去と向き合っていく主人公の小鳥遊雄司(たかなし・ゆうじ)が、その時の自分を見つめ直したいという感覚にシンクロしたというか、今の自分にすごく合っているんじゃないか。いろいろな偶然は、必然。これはやらせていただきたいと思ったんです」

 映画『はい、泳げません』は、水に顔をつけることもできないほどのカナヅチな雄司が、陸より水の中の方が生きやすいと言う水泳コーチ・薄原静香(綾瀬はるか)に出会い、少しずつ泳げるようなっていく日々の中で、目をそらし続けていた現実と向き合っていく様を描く。

 撮影の半分はプールの中。重い甲冑を着て撮影するのも大変だが、海パン一丁で水の中というのも楽ではない。もともと泳ぎが得意な長谷川は「下手に泳ぐ練習」に没頭するあまり、本当に「溺れている!」と勘違いされ、現場にちょっとした緊張が走ったこともあったそうだ。

 「泳げない演技をすることに苦労はなかったのですが、水恐怖症の人が一進一退を繰り返しながら少しずつ泳げるようになっていく過程を見せないといけなかったので、シーンごとに身体と思考をフル回転させて臨まなければなりませんでした。それなりに過酷な撮影ではあったのですが、最終的にその疲れも心地のよいものになりました」

 長谷川の映画出演は、2019年公開の『サムライマラソン』以来、3年ぶり。“朝ドラ→大河”をやり遂げて、本作ではどんな景色が見えたのだろうか。

 「現場にスッと入っていけるようになったというか、以前はもっと緊張したり、ちょっと構えたりするところがあった気がするんですが、積み重ねてきた経験値が体の中に染みついているんだな、という気がすごくしました。今回の撮影も変に力むことなく臨めました」

 本人が言葉では表すことはなかったが、これまでの経験が余裕と自信につながっているのは間違いない。本作では、大の大人が水への恐怖で大騒ぎする滑稽さは物語の入口に過ぎず、雄司が苦しみながらも再生していく姿にどんどん引き込まれる。長谷川の演技の安定感はさすがとしか言いようがない。

 「長谷川さんが出演する作品を楽しみにしているファンに、映画についてもうひと言」と尋ねると、「(楽しみにしているファンが)いてくれたらうれしいんですけど(笑)」と前置きしつつ、「この映画をご覧いただいて、自分と向き合うとはどういうことなのか考えたり、その大切さに気づいたりするきっかけになってくれたらいいなと思います。なんか、偉そうですけど…」と、国民的俳優はどこまでも謙虚に語った。

 映画『はい、泳げません。』は、6月10日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開。

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