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武尊「負ける悔しさを誰より味わってきた。だからこそ勝ち続けられる」運命の天心戦へ!【独占インタビュー】

『THE MATCH 2022』で那須川天心と対戦する武尊 撮影/谷脇貢史 (C)ORICON NewS inc.の画像

『THE MATCH 2022』で那須川天心と対戦する武尊 撮影/谷脇貢史 (C)ORICON NewS inc.

 今月19日に東京ドームで開催される格闘技イベント『THE MATCH 2022』で、那須川天心(23)と「運命の一戦」に臨む“ナチュラル・ボーン・クラッシャー”武尊(30)。長年にわたって待望され、日本中が注目するこの試合まで残りわずか、自らの最強を証明すべく日々激しいトレーニングで追い込んでいる。そんな貴重な時間の合間に、ORICON NEWSに独占インタビューの場を作ってくれた。静かに語る言葉の端々から、この試合を実現させるまでの苦労と葛藤、そして勝利への絶対の自信を伺わせた。【取材は5月中旬に実施】

【動画】那須川天心戦に向けてボルテージMAX!意気込みを語る武尊

■試合1ヶ月前、今すぐに計量クリアしそうなバキバキボディに

 すべてを賭けて必勝を誓う一戦に専念するため、ほとんどの取材活動を4月までに終えていた武尊。同月30日には自身のインスタグラムで「ここから心と身体が限界になっていくと思うのでSNSやLINEを少しお休みしようと思います。僕の人生を左右する大勝負になると思うのでご理解と応援してもらえたら嬉しいです」「※お知り合いの皆様へ LINEも急用以外の連絡は控えて頂けると助かります」と呼びかけていた。そんな武尊にとって、今回のインタビューはおそらく天心戦前の最後のメディア取材となる。

 撮影場所に到着しカメラの前に立って羽織っていたガウンを脱ぐと、そのボディは今すぐにでも計量をクリアしそうなほどバキバキに仕上がっていた。多くの格闘技ファンが実現の夢を見て、何度も諦めかけてきたこの一戦は、契約体重が58キロ(前日計量)で行われる。現在は規定体重60キロのスーパー・フェザー級で試合をする武尊にとって、絞りきっている体からさらに2キロを落とすことは簡単ではない。それでも試合を実現するため、半年という長期スパンで試合に向けて食事を極端に減らし、筋肉量を徐々に落としながら調整している。

 撮影が始まると、カメラマンのリクエストに応えてシャッターを切られるたび表情やポーズを変える。自分に憧れて格闘家を目指したり、夢を持つ子供が一人でも増えてほしいという願いを持ち、見られる姿にこだわる。まさに、表現者としても超一流。すべてのカットがパンフレットの表紙になるほどの完成度の写真の撮影を終えると、ガウンを羽織り部屋を移動してインタビューが開始。体重管理のため用意した水にも手を付けず、この試合に込めた思いを丁寧にじっくりと語った。

■どんなに勝ち星を重ねても… 誹謗中傷に「精神的なつらさや孤独を何度も感じた」

 まず、昨年12月に行われた今回の試合決定会見で、武尊が語った「天心選手の存在を恨んだ時期もあった」という印象的な言葉について聞いてみた。「K-1で試合に勝っても褒められない時期があり、どれだけ強い相手を倒しても試合後に外から入ってくる言葉は『天心と戦え』という声や誹謗中傷だったり……。精神的なつらさや孤独を感じることが何度もありました」。

 誰よりも天心との試合を希望していたのは、武尊本人だった。自分よりも強いと言われる人間がいるならば、実際に戦って自分の強さを証明したい。それこそが格闘家の本能。しかし、武尊はK-1で戦い、天心はRISEやRIZINで戦っている。それぞれのリングには多くのスタッフが関わり、一人の選手を多くのジムの関係者やプロダクションのスタッフが支え、試合をするためにさまざま契約が結ばれる。ファンが考えるほど、2人の試合を実現させることは簡単ではなかった。

 それでも、武尊はいつ実現できるのかわからない、もしかしたら実現できないかもしれないこの試合を、一度も諦めたことがなかった。実現するために自分に課した最低条件は、“その日”まで試合に勝ち続けることだった。「僕が勝ち続けないとこの試合は実現できないので、『1回でも負けたら引退する』とずっと言い続けてきた。それに、K-1を代表して戦う権利を持つために、K-1の中での1番を常にキープしてきた」。目の前の相手だけではなく、目に見えないプレッシャーとの戦い。試合を重ねるごとに大きくなるプレッシャーを背負いながら、ストイックに鍛え上げた拳でその壁を何度も乗り越え、ついに実現にこぎつけた。それは天心も同様で、時にはルールの異なる総合格闘技に挑戦し、キックボクサーではない格闘家との試合にも挑み、そのすべてに勝利してきた。

 那須川天心というファイターの印象を改めて武尊に尋ねると「格闘家としてパーフェクト。スピード・技術・パワーのすべて兼ね備えている選手です」と最大級の賛辞を送る。東京ドームで対峙する相手は、これまでに対戦したどのファイターよりも強い。それでも、「そんな天心選手よりも自分のほうが強い?」という質問には「はい。このためにずっとやってきましたし、今は自分の強さに最大の自信を持っています」と即答した。

■圧倒的な勝ち星を支えるのは「もう負けたくない」という過去へのリベンジ

 18歳で地元の鳥取県から上京し、20歳でプロデビューした武尊。貴重なインタビューの機会となった今回、ビギナーファンにむけて10年を超える自身プロ格闘技キャリアを振り返ってもらった。まず、これまでで一番うれしかったこととは。

 「試合に勝ったときのうれしさというのは、他のことじゃ代えられないものです。スリルと勝ったときの喜びは格闘技でしか味わえないので、格闘家ってなかなか引退できないし、引退しても復活してしまうんでしょうね。そして、K-1で戦ってきてたくさんの人の応援を感じさせてもらえていることが、一番の喜びです」

 逆に、格闘技をやってきて一番悔しかったことを聞くと、「やっぱり、負けたときはすごく悔しかったです」と噛みしめるように語る。小学2年生で空手を始めた武尊は、なかなか試合に勝つことができず、何度も悔しさを味わってきたという。「小さい頃から負ける経験をたくさんしてきて、負ける悔しさを誰よりも味わって、その悔しさをずっと持って生きている。だからこそ勝ち続けられているし、どれだけ勝ち星を重ねてもその悔しさを忘れたことがない」。プロキャリア41戦40勝という圧倒的な記録を支えるのは、「もう負けたくない」という過去の自分へのリベンジだった。

 最後に、過去に保育士を目指していたほど子供好きの武尊に、自分の集大成となるこの試合で子供に何を伝えたいか聞いてみた。

 「僕はこの試合を実現させて、勝って、K-1と僕の存在価値を証明することをずっと目標にやってきたからこそ、この10年を現役でやってくることができた。この試合でどう感じるかは人それぞれだと思うんですけど、小さい頃から夢を持つのはすごく大事なので、そういう風に感じてもらえたらいいなと思います」

 インタビュー場から退出する準備をする武尊に「この試合を見て、『僕も武尊選手みたいな格闘家になりたい』と思う子供が増えてくれたらうれしいですね」と伝えると、「そうですね」とこの日一番の笑顔を見せてくれた。

■武尊(たける)1991年7月29日生まれ。鳥取県米子市出身。タイでのムエタイ修業を経て2011年9月に「Krush.12」で格闘家デビュー。14年からK-1に参戦。15年4月にスーパー・バンタム級、16年11月にフェザー級、18年3月にスーパー・フェザー級の頂点に輝き、K-1史上初の三階級制覇を成し遂げる。

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