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木村拓哉、“覚醒” 『未来への10カウント』第6話から観ても大丈夫な理由

テレビ朝日系木曜ドラマ『未来への10カウント』第5話より、転校生の西条桃介(村上虹郎)、折原葵(満島ひかり)(C)テレビ朝日の画像

テレビ朝日系木曜ドラマ『未来への10カウント』第5話より、転校生の西条桃介(村上虹郎)、折原葵(満島ひかり)(C)テレビ朝日

 木村拓哉主演のテレビ朝日系木曜ドラマ『未来への10カウント』(毎週木曜 後9:00)が、12日放送の第5話で急展開を見せた。いや、急展開というより、“初回”として観ても“あり”な内容だった。メインキャストの一人として、制作発表記者会見にも出席していた村上虹郎が初登場。亡くなったはずの“最愛の妻・史織”と同じ顔の女性(波瑠)まで現れたのだ。第6話(19日放送)から観ても大丈夫というのは、役者がやっとそろって“これから感”が半端ないからだ。

【画像】『未来への10カウント』第5話の場面写真

 同ドラマは、木村が演じる《一度希望を失った男・桐沢祥吾》が、図らずも高校ボクシング部のコーチになったことで熱を取り戻し、再生していくさまを描く青春スポーツドラマ。『HERO』シリーズ(2001~15年)や『CHANGE』(08年)でタッグを組んだ脚本家・福田靖氏と7年ぶりに連携し、《学園スポーツドラマ》に初挑戦すると話題を集め、第1話の視聴率は11.8%(世帯平均視聴率/関東地区、以下同)を獲得した。

 桐沢は、高校時代にボクシングで4冠を達成するも、大学2年時に網膜はく離を患い、ボクシングを断念。その後も何とか気持ちを切り替えて新しい人生をスタートさせた矢先、愛する妻を病気で亡くした上、さらなる不運に見舞われ完全に打ちのめされてしまった。現在はまさに人生のどん底…。ピザのデリバリーのアルバイトで食いつなぎながら、「いつ死んでもいい」と口にする毎日を送っていた。

 そんな彼をなんとか再出発させようと、高校時代からの親友・甲斐誠一郎(安田顕)や恩師・芦屋賢三(柄本明)が動き、桐沢は後ろ向きながらも母校・松葉台高校のボクシング部でコーチを請け負うことになる。

 初回で「その先に何が起きるか」の期待が持てないと、いろいろ忙しい今どきの視聴者は即、離脱してしまうテレビドラマ。初回の桐沢に笑顔はなく、表情も声もずっと暗くて、チンピラに絡まれてもやられるがままの無気力ぶり。木村自身も「ここまで物語のスタート時点で腐っている人間は、これまで演じたキャラクターの中でもまれに見る存在」と言っていたほどだ。

 視聴率が、第2話10.5%、第3話9.9%、第4話9.6%と少しずつ下がっていったのは仕方ないとして、第1話以降クリーンヒットはなくとも、回を重ねるごとに効いてくるような、ボディーブローは打ち続けていた。

 桐沢と対象的な“熱血”タイプのボクシング部顧問・折原葵(満島ひかり)とは、最初は反発し合いながらも、次第に心ひかれていく…という韓国ドラマ並みの“王道”を着々と歩み、第2話からはシングルマザーでもある葵の息子・折原圭太(川原瑛都)が登場して、“先に”桐沢と仲良くなっていく。

 ボクシング部を潰そうとする勢力として立ちふさがるのは、松葉台高校を日本一の進学校にすることに心血を注ぐ校長・大場麻琴(内田有紀)。実はボクシング部の元監督・芦屋賢三(柄本)の娘で、松葉台高校のOG、桐沢の1学年先輩でボクシング部のマネージャーだったという設定てんこ盛りのキャラクターだ。その校長に振り回される教頭の猫林(生瀬勝久)のポンコツぶりや、甲斐(安田)のいい人すぎる空回りぶりも描いてきた。

 いつまでも塞ぎ込んでいる桐沢をはじめ、大人げない大人たちに対して、生徒たちは“いい子”たちばかり。第3話では唯一の女子部員・水野あかり(山田杏奈)が背負う複雑な家庭環境がフィーチャーされ、第4話では部長・伊庭海斗(高橋海人※高ははしごだか)の“愛の告白シーン”もあった。ほかに、坂東龍汰、吉柳咲良、佐久本宝、櫻井海音、阿久津仁愛、山口まゆ、三浦りょう太、富樫慧士、大朏岳優ら、注目の若手俳優が顔をそろえている。

■第5話で本気のファイティングポーズを初披露

 第4話までのボディーブローが効いてきたというべきか、仕切り直して新たなラウンドが始まったというべきか、第5話で何が起きたかといえば、桐沢の“覚醒”だ。

 初回で突きつけられた《2ヶ月後のインターハイ予選に出場し、強豪・京明高校を倒す》という無謀な目標は果たせるはずもなく、桐沢はコーチを解任させられる。そんな中、ボクシング部の一年生、江戸川蓮(櫻井)が悪い仲間に“軟禁”され、桐沢に助けを求めた。ピザの宅配を装って駆けつけた桐沢は、ナイフを持って襲いかかってくる連中にカウンターパンチ! 本気のファイティングポーズを初めて見せたのだ。

 だいぶ手加減はしているんだろうが、鮮やかにチンピラどもをやっつける姿は、第1話とは好対照。第1話から観続けていた視聴者は、“この時を待っていた”と、気分が上がったことだろう。葵(満島)の桐沢を見る目が明らかに変わった瞬間でもあった。

 ほかにも、チームの士気と絆を強めてきた松葉台高校ボクシング部に、村上演じる転校生・西条桃介が加わり、部内の空気が一変。いい子たちばかりの学園ドラマに物足りなさを感じていた人には待望の、“問題児”の出現だ。さらに、亡くなったはずの妻・史織(波瑠)と同じ顔の女性が現れるなんて。

 第6話では、コーチに復帰した桐沢のもと、ボクシング部はきたる関東大会に向けて、練習に励む。さっそく西条はトラブルメーカーとして(?)、本領発揮する。圧倒的なボクシングの実力を誇る彼の加入は、桐沢&ボクシング部のモチベーションに現実味をもたらし、青春スポーツドラマならではの胸熱な展開を期待させる。さらに、強豪校・京明を「打倒せよ」という大目標を突きつけてくる校長の麻琴の暴走も、いろいろかき乱してくれそうだ。一方で、桐沢、葵、史織のそっくりさん、葵に密かに恋心を寄せていた甲斐の四角関係(!?)にムズムズしそうな予感も。

 がむしゃらな熱を秘めた高校生たちと真剣に向き合い、ぶつかり、共に悩み、鼓舞し合いながら、主人公の桐沢自身が変化し、《新たな未来》に向けて走り出していく物語が、連ドラの半ばでようやく本格的に動き出す。大人になればなるほど、人はそう簡単に変われないということを5話分の時間をかけて描いてきたが、第6話からは人は変わっていける、キャッチコピーのとおり「何度でも、立ち上がる。」ことができるという“胸熱”な展開を期待してやまない。

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