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是枝裕和監督、韓国ドラマにハマって最新作にイ・ジウンとイ・ジュヨンをキャスティング

映画『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開)制作報告会に登壇した(左から)イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンの画像

映画『ベイビー・ブローカー』(6月24日公開)制作報告会に登壇した(左から)イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨン

 是枝裕和監督の最新作『ベイビー・ブローカー』(6月24公開)の制作報告会イベントが10日、撮影が行われた韓国で開催された。主演のソン・ガンホ、カン・ドンウォン、イ・ジウン(IU)、イ・ジュヨンらキャスト陣が登壇し、是枝監督は日本からリモート出演。イ・ジウンとイ・ジュヨンをキャスティングした経緯について是枝監督はコロナ禍で「韓流ドラマを配信で観ることにハマった」と、明かした。

【画像】制作報告会の模様や登壇者のソロカット

 同映画は、“赤ちゃんポスト”をきっかけに出会った、赤ん坊の母親、ベイビー・ブローカーの男たち、そして彼らを現行犯逮しようと静かに追いかける刑事――彼らが絡み合いながら繰り広げる、一風変わった旅路を描く。

 “赤ちゃんポスト”に預けられた赤ん坊を連れ去るベイビー・ブローカーのサンヒョンを演じたソン・ガンホは、是枝監督からオファーがあった当時のことを、「正確な年度は覚えてないですが、6、7年前に、釜山(プサン)映画祭で初めてミーティングをしました」と明かす。

 「昔から是枝監督の作品世界のファンでしたし、尊敬する芸術家ですので、とても光栄でした。監督の映画を見ていると、先入観かもしれませんが、冷たい話の中に暖かいヒューマニズムが描かれて終わる印象でしたが、この作品を経験したら、監督の冷徹な現実直視により、温かいストーリーの中でも、冷静な視線で社会を俯瞰している感じがして、とても感動しましたし、新しい挑戦でもあり、ワクワクする作業でした」と是枝監督との初のコラボレーションに感無量の様子で話した。

 “赤ちゃんポスト”がある施設で働く児童養護施設出身のドンス役のカン・ドンウォンは「私も6、7年前に東京で監督に初めて会いました。その後、映画化されるまでかなり時間がかかったんですが、やっと去年、撮影をすることになり、こうやって公開を控えていますね。感慨深いです」と、回想。

 本作が劇場公開映画への初出演となったイ・ジウンは、“赤ちゃんポスト”に赤ん坊を預けに行く若い女性ソヨンを演じたが、「もらったシナリオを読む前に、短編映画の撮影で共演したことのあるペ・ドゥナさんに電話をしたんです。そしたら“とてもハマり役だ”と言ってくれたんです。好きな先輩からそう言われて、私も確信を持って台本を読んだ覚えがあります」と、ペ・ドゥナとのエピソードを披露。ペ・ドゥナもサンヒョンたちを現行犯逮捕するため尾行する刑事スジン役で出演している。

 スジンの後輩、イ刑事を演じたイ・ジュヨンはシナリオを読んだときに涙を流したといい、「ネタバレにならない範囲で言いますと、登場人物たちがお互いの心を理解しながら会話するシーンがありますが、ソヨンがあの3人に言ってあげる言葉があるんです。その言葉をじっくり考えたら、心にとても響きました。人物たちの感情をきちんと積み上げていくシナリオでした。監督の作品がとても好きで、この映画の中に自分が存在できて光栄でした。そして、とても楽しくお仕事ができました」と、話していた。

 イ・ジウンとイ・ジュヨンのキャスティングの経緯について是枝監督は「コロナの自粛の間に、韓流ドラマを配信で観ることにハマリまして、『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん〜』(※イ・ジウンが出演するドラマ)を観ていたんですが、後半はイ・ジウンさんが登場するシーンはずっと泣いているような状況で、もうこの人しかいないと思って、オファーしました。そして、イ・ジュヨンさんは『梨泰院クラス』(※イ・ジュヨンが出演するドラマ)にもハマって、2周観たのですが、彼女の存在がとても印象的だったので名前を挙げました」と、ふたりの演技力に惚れ込んでキャスティングに至ったことを明かした。

 また、是枝監督の映画『空気人形』(2009年)で主演を務めたペ・ドゥナとの再タッグについて是枝監督は「前回ご一緒したときに彼女のお芝居の素晴らしさを痛感していたのですが、今作ではさらに研ぎ澄まされていました。車の中のシーンが多かったのですが、その限定されている中で、ちょっとしたせりふの間とか、振り向くタイミングのコントロールとか、そのようなところであらゆる感情を表現してくる底力のようなものを感じました」と、『空気人形』からさらに進化したペ・ドゥナの役者としての魅力を語っていた。

 さまざまな巨匠たちとタッグを組んできたソン・ガンホは是枝監督ならではの部分について、「日本の巨匠監督に対する先入観ですが、緻密で完璧に計算されたディレクションであるとよく耳にしてました。ところが、是枝監督は本当に自由にリラックスさせてくれて、限りなく役者たちの感性を尊重し、引き出してくれて、とても驚きました。やはり巨匠たちはみんな共通してるなと、役者にすべてを任せるんだと思いました。もちろん監督の中では全てが整理されていると思いますが、現場では役者たちの話を聞きたがっていて、とても立派な形の作業でした」と明かしていた。

 さらに、撮影中、是枝監督がスタッフに宛てて書いていた手紙(の写真)が披露され、その経緯について監督は「撮影が進んでいくなかで感じたことなどを、言葉が通じない関係なので、できるだけ文字にして伝えていくことで、自分が何を感じているのか、悩んでいることもふくめて、共有していただいたほうが良いなと思ったので、このような形でスタッフやキャストの皆さんにお手紙を渡させていただいていました」と、コミュニケーションを重視する是枝監督らしいエピソードも明かされた。

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