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「悲惨な猫の“運命”を変えたい」懸命に生きる猫と救うために闘う人々、感動の5つのエピソード

妖怪のような地域猫「二度見ちゃん」(左)と、13年間押入れで生きた「彦爺」(写真:ねこけんブログより)の画像

妖怪のような地域猫「二度見ちゃん」(左)と、13年間押入れで生きた「彦爺」(写真:ねこけんブログより)

 猫の保護活動などを行うNPO法人『ねこけん』に取材し、さまざまな保護猫のエピソードを紹介してきたこの1年。過酷な環境を生き抜いて幸せをつかんだ猫、病気やケガと闘った猫、最期は見守られ虹の橋を渡った猫…。懸命に生きる猫たちの物語は、多くの人の心を打った。なかでも、とくに反響の大きかった5つのエピソードを、代表理事・溝上奈緒子氏のコメントを交えてあらためて紹介する。2021年最後の日、猫たちの命、それを救おうとする人たちがいることを思い出してほしい。

【写真】「まるで別猫!」思わず二度見、妖怪のような地域猫がツヤツヤ仰天チェンジ

■あまりの惨状に思わず「二度見」、誰にも助けてもらえなかった地域猫

 地域猫として生きてきたその猫は、発見時、毛玉によるこぶがいくつもぶらさがった、妖怪のような姿をしていた。ボランティアメンバーが思わず二度見するほどの見た目だったことから、付けられた名前は「二度見ちゃん」。二度見ちゃんに餌を上げていた地域の女性に「ごはんをあげるなら、ケアもするべきでは?」と問うと、「それがこの子の運命ですから」という諦めたような答えが返ってきた。

 「運命を変えたい」そう決意したボランティアメンバーは、毛玉を慎重に刈り、ケガの治療を行い、懸命にお世話をした。そのおかげで、二度見ちゃんは見違えるような可愛らしい姿に変身。この時、二度見ちゃんではあんまりだということで、「千代ちゃん」に改名された。だが、そんな千代ちゃんには極度の貧血と心臓の病気があることが発覚。厳しい外の世界で、ケアされることなく生きていたことが、影響していたのかもしれない。悲しい現実だったが、千代ちゃんは最期まで『ねこけん』で安心して過ごすことができた。

■13年間“押入れ”で生きた…光を知らない涙目の猫

 茶虎の老猫・彦摩呂、通称「彦爺」は、13年間も押入れで暮らしていた猫。高齢夫婦に飼われていたが、夫が猫嫌いのため、妻は彦爺を押入れに隠して飼育をしていた。妻は保護活動にも関わってきた人で、決して虐待するつもりはなかったのだろう。だが、真っ暗な中で一歩も外に出ることのない13年は、彦爺をじわじわと蝕んでいった。

 ついに隠し通せなくなった妻が『ねこけん』に相談、彦爺は保護されることとなった。だが長年の押入れ生活が影響し、「太陽の光に弱く、つねに涙目の状態が3~4年続いた」という。だが、ボランティアメンバーの献身的なお世話により、だんだんと自由な世界に慣れていき、いつしかすっかり保護部屋人気者となった。溝上氏は「愛情があればいいわけではない。ご飯だけでなく、猫ちゃんを健やかに育てる環境がとても大切」と振り返る。それから『ねこけん』で8年暮らし、彦爺が静かに旅立ったのは2020年7月のこと。『ねこけん』の保護猫でも最長老、21歳になっていた。

 虎吉は、『ねこけん』のブログでも長く人気だった猫。もともと地域猫だったが、何者かにより薬品をかけられ、ボロボロの姿で発見された。毛はゴツゴツと固まり、まぶたの皮膚が溶けかかった酷い状態。さらに薬品のせいで急逝腎不全、急逝肺不全にもなっていた。そんな大変な思いをした虎吉だったが、『ねこけん』に保護され治療を受けると、徐々に元気を取り戻す。最初は人を警戒したいたものの、だんだんと心の傷も癒え、少しずつ触らせてくれるようにもなった。

 そうして、すっかり元気になった虎吉はイケメンと呼ばれるほどに回復。ボロボロだった発見時とは打って変わって、毛はフサフサ、顔はデカめ。体も大きいが少しビビリな性格で、ブログでも日々の様子が綴られ、愛される存在になった。それから約1年後、虎吉は新たな家族の元へと巣立った。今では、警戒心のかけらもない“へそ天”を披露するほど、元気に暮らしている。

■25歳の猫に「最後の仕送り」…殺処分寸前のおばあちゃん猫を支えた女性の6年の愛

 当時、すでに19歳の老猫だった三毛婆さん。ある老女の飼い猫だったが、その人は「飼い続けられない、保健所で殺処分するしかない」と言っていた。それを救ったのが、老女が通っていたドラッグストアの店員。20歳くらいの年若い女性だった。『ねこけん』に助けを求め、なんとか猫を保護。猫は溝上氏が自ら引き取ることになり、三毛婆さんと名付けられた。最初こそ輝きを失っていた目は、日を追うごとに輝きを増し、とても老猫には見えないほどに元気になった。

 溝上氏は、三毛婆さんを救った年若い女性のことが忘れられないと言う。「保護費はいらないと伝えましたが、彼女は『自分はこれくらいしかできないから』と、自分ができる範囲で毎月5000円を支払ってくれました」。20歳前後の女性には手痛い出費だろうに、その仕送りはそれから6年もの間、一度も欠かすことなく続いた。そんな愛情に支えられ、三毛婆さんは幸せに暮らし、6年後に25歳で息を引き取った。「彼女は『ありがとうございました。私には仕送りしかできなくてすみませんでした。皆さまには感謝でいっぱいです。最後の仕送りをします。お花を買ってください』と、1万円を送ってくださいました」。最後の仕送りで買った花は、静かに眠る三毛婆さんの胸に寄り添った。

■川底で死を待つだけだった猫が奇跡の復活、虎吉と兄弟分に

 「川に猫が落ちている」との通報で、雨で増水する直前に救われた猫・ドボン。消防署の職員が駆けつけるも逃げられてしまい、約1時間後、なんとか『ねこけん』メンバーが捕獲機で捕まえた。実はその川はよく猫が落ちているそうだ。「何かに驚いたのか、ケンカしたのか、もしかしたら故意に落とされたのか…」詳細はわからないが、なんとか命を救うことに成功した。

 保護してみると、かなり人馴れしていて、「もしかしたら飼い猫だったのかもしれない」と溝上氏。ただお腹はぺちゃんこ、鼻の頭にもケガをしており、元気はなかった。しっかりご飯を食べて回復すると、かなりのイケメン猫だったドボン。やがて、姿形も性格も似た猫・虎吉と出会い、兄弟分のように仲良く暮らした。今では優しい家族と出会い、安心して過ごしている。

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