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「今の自分だから伝えられる」闘病乗り越えたタレントたち、その経験や言葉が「誰かの勇気や自信に」

闘病を乗り越え、写真集『彩 aya』を発表した安本彩花の画像

闘病を乗り越え、写真集『彩 aya』を発表した安本彩花

 芸能界には、さまざまな病気を発症しながらも、それを乗り越えて復帰するタレントたちがいる。影響力が強いからこそ、公表するには勇気もいるだろうが、タレントたちはそれでも自らの病状や闘いを明かし、「誰かの勇気になれば」「理解を広めたい」と思いを語る。ここでは、この1年で反響の大きかった私立恵比寿中学の安本彩花と、女優兼プロレスラー・向後桃のエピソードを紹介。彼女たちの強さ、そして思いをしっかり受け止めたい。

【写真】「治療跡も修正しない!」、“ありのまま”を見せた安本彩花

■治療中に抜けていく髪、「“ありのままの自分”になっていくのは怖かった」

 2020年10月29日、悪性リンパ腫と診断されたことを公表した、アイドルグループ・私立恵比寿中学の安本彩花。闘病を経て復帰した彼女が、「今の私だからこそ伝えられることがきっとある」と制作した写真集を発表したのは、あれから1年が経った同じ日だった。そこには、トレードマークだったパッツン前髪の黒髪から、鮮やかなベリーショートヘアとなった安本の姿。こうして笑えるまで、どんな葛藤があったのか。

 写真集『彩 aya』は、安本自身がマネージャーに直談判し、セルフプロデュースして作られた作品。「今の私だからこそ、伝えられることがきっとある!」という気持ちで実現にこぎつけたという。写真に写っているのは、鮮やかなベリーショートの安本。とても似合っているが、もともとは黒髪、アイドル風の髪型だった。悪性リンパ腫の闘病中に、髪は抜け落ちたという。

 「治療中に髪の毛が抜け落ちて、“ありのままの自分”になっていくのは怖かったし、自信を失うこともありました。そんなときに海外の女優さんが自分で髪を剃り上げて、颯爽とレッドカーペットを歩く姿を見て、とても勇気をもらったんです。『私も頑張ればこんなふうにカッコよくなれるかも? なりたい!』って」。

 写真集には弾けるような笑顔がいっぱいだが、もちろん葛藤もあった。

 「正直、病気を告知されたときはマイナスにしか受け取れませんでした。『最悪な人生だ』って、自分のことしか考えられなかった。だけど治療が落ち着いていくうちに、徐々に家族やメンバーといった周りの人たちの存在を実感するようになっていったんです。自分1人が頑張っているつもりだったけど、そうじゃない。たくさんの人に支えられて、自分は生きているんだって。病気なんて本当はならないほうがいいけれど、そういう大切な何かに気付くための大事な時間だったと、今では思えるんです」。

 安本には、この写真集を届けたい人がいる。

 「復帰を待っていてくれたファンのみなさんへの恩返しはもちろんですが、1人どうしても届けたい人がいます。私が入院中に同じ病気の女の子がいたんですが、『なかなか治療が進まない』って、泣きながら家族に話しているのを見かけたことがあったんです。その頃、私は退院間近で『あの子がいつかどこかで私を見て、自分も頑張ろうと思ってもらえるように、1日も早く復帰するんだ』と心に誓いました。この写真集の写真の1枚でもいいから、あの子が目にしてくれますようにと願っています」

 「もう一度、みんなの前で歌う」そんな思いを胸に病と闘った安本。今年9月には野外ライブ『ちゅうおん』でステージに復帰。『THE FIRST TAKE』での歌唱も話題になった。今後も、「“ありのままの自分”を通して、誰かに勇気や自信を与えられるような活動をしたい」と前を向いている。

 甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで、微熱や動悸、疲れやすさなど全身症状が起きるバセドウ病は、若い女性に多いと言われる病気だ。向後桃(こうご・もも)は、芸能活動が軌道に乗ってきた2016年にバセドウ病を発症、つらい闘病生活を経験した。投薬治療などを経て体力が戻ってからは、「今しかない」という気持ちから、なんと女子プロレスラーとしてもデビュー。今では薬でバランスを取りながら、女優でありレスラーである自分を楽しんでいる。

 2016年に『ミス湘南』に選ばれ、芸能活動が多くなったと同時にバセドウ病が発覚。どんどん体力がなくなり、大きな交差点を一気に渡れないほどだったという。

 「動きたくても動けないし、気力もなくなっていって。全身の筋肉が減りすぎて、私の腕を掴んだ友だちが『うちのおばあちゃんみたい!』っていうくらい、張りのない細さになってしまいました。しかも、その頃はミス湘南として人前に出ることが多かった時期。せっかく撮影していただいてもガリガリの水着姿だったりして、写真を見るたびに情けなくて泣いてました」。

 当初は病気だと思わなかった彼女だが、健康診断によりバセドウ病であることが判明。投薬、放射線、手術などいろいろな治療法があるが、体に合ったのは投薬治療だった。だが、決して安心はできないという。

 「一度正常値になっても、薬をやめた途端にまた戻ってしまうことがあるんです。バセドウ病は早い人で3~4年で寛解(完治ではなく症状がなくなること)する人もいますが、それでも再発のリスクは一生持ち続けることになります。また、ホルモン値のバランスを保つよう治療をするんですけど、それが反対側に行き過ぎてしまうと、今度は橋本病という病気になる危険もあります。バセドウ病は、いろんなリスクと闘いながら治療しなければならないんです」。

 このように、病とともに歩むことになった彼女だったが、治療により体力を取り戻した後には、芸能活動に復帰。舞台でアクションのある役柄をこなすまでに快復した。しかも、続いてチャレンジしたのがプロレスラーの道だった。現在は、プロレス団体「アクトレスガールズ」の一員として活躍している。体調と相談しながらのトレーニングはかなりキツいと言うが、それでもやりたかったことをやれる喜びに満ちている。女優とプロレスラーというと、真逆のように思える仕事だが、彼女の中では矛盾することもないそうだ。

 「スポーツ選手への憧れもあったし、女優にもなりたかった。その二つを同時にできて嬉しい限りなんです。だからこそ、どちらも疎かにしたくない。ガリガリに痩せてしまったり、日常生活を送ることすらできないくらい体力がなくなってしまうという経験をした自分がいるからこそ、今は両方をやれることをすごく楽しめているんです」。

 最後に、同じ病気と闘う人たちへのメッセージをくれた。

 「バセドウ病のつらさは人それぞれだし、できることも違うと思うんです。思うように動けない、できない自分を追い込まずに、やりたいと思うときがきたらできる範囲で頑張ればいいんだよってことを伝えたいです。そうしていく中で楽しいことを増やしていければ、そこから目標や希望が見つかるかもしれません。周りの方々も、動けなくて自己嫌悪に陥ってる人に追い打ちをかけず、理解を示してあげてほしいと思っています」。

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