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コンセントの中に広がるもう一つの世界 人を驚かせるのが好きだった少年の発想に世界中が魅了されるワケ

リアルすぎて全く気づかない人もいたのでコンセントを隣に置くことを思いついたという。制作・写真/Mozuの画像

リアルすぎて全く気づかない人もいたのでコンセントを隣に置くことを思いついたという。制作・写真/Mozu

 “こびとが住む”という設定のもと、壁にあるコンセントの扉を開けると、そこには「こびとの旅館」や「こびとの秘密基地」、さらには「こびとの駅」などが広がっている。そんな“こびとの世界”のミニチュア作品を制作しているMozuさん(@rokubunnnoichi)。あまりにも細かくリアルすぎる作品の数々に多くの反響が寄せられ、YouTube動画は3週間で2000万再生を記録したほど。現在、全国で初の展覧会も開催中で、精巧なミニチュアだけに留まらず、コマ撮りアニメ、トリックラクガキなど、多岐にわたる作品を堪能することができる。ミニチュア作品を通して、どういったことを伝えていきたいのか。作者のMozuさんに話を聞いた。

【画像】自宅の壁の向こう側に、富山の絶景旅館が!秘密基地や床の間も…細かすぎる「こびとの世界」

■友人がSNSで作品を紹介したことで一気に大注目「両親も僕も『めちゃくちゃ怖い』と感じた」

 Mozuさんの作品は、コンセントを扉として“生活感のあるお部屋”に仕上げられているのが大きな特徴だ。こういった作風に至ったのには、実はある経緯がある。

「高校1年生の頃に作った『自分の部屋』という作品が、『あまりにもリアルすぎてすごい』とか『本物の写真にしか見えない』と話題になったんです。その頃はリアリティのあるものを作るのが好きで、写真に撮ったら本物にしか見えないような『教室』とか『ゴミ捨て場』などを作っていたのですが、リアルすぎて全く気づかない人もいて…」

「人を驚かせて反応を見るのが好き」というMozuさんは、その機会を失ってしまっていることにもったいなさを感じたという。

「どうしたらみんなにすぐに気づいてもらえるかを考えたときに、作ったミニチュアの隣にサイズを比較できるものを置くといいなと思ったんです。それで、誰の家にでもあって、誰もがサイズを知っていて普遍的なものである“コンセント”を思いついたんです」

 最初に注目を集めたのは、高校生のときに作った『自分の部屋』という作品。同級生がTwitterで紹介したことによって、大きな反響を呼んだ。

「前日までは誰も僕の作品を知らなかったのに、ひと晩で5万いいねを集めて、3日後にはテレビ局から取材の依頼が来て、一気に大勢の人に注目されたことに、両親も僕も『めちゃくちゃ怖い』と感じたのを覚えています。でも、蓋を開けて見ると、Twitterもテレビもいいコメントや反響しかなくてうれしかったですね。みなさんに感謝です」

 まさに、見た人が驚くほどリアルなミニチュア作品を作り続けているが、「汚くても不快感は与えない」という点だけは強く意識している。

「基本的にミニチュアを作るときは、自分の理想の空間を作り上げようとしているので、そこに不快感は出したくないです。僕の作品を見てくださった方は『私もそこに入りたい』と言ってくれることが多いので、その思いを踏みにじるようなことはしたくないですね」

■「視点を変えたら面白いものは結構ある」“こびとの世界”を通して伝えたいこと

 “こびとが住む”という設定で制作されているミニチュア作品の数々。コンセントを開けると、秘密基地や和室、縁側といった「こびとの部屋」が広がっているものだけではなく、壁の中を電車が走り抜ける「こびとの駅」という作品もある。

「冷蔵庫前駅」や「リビング線」、「台所エクスプレス」などのユニークなネーミングや広告ポスターまで、かなり芸が細かい作りになっており、見る度に新しい発見が得られる。

「こびとにとっては家が世界のすべて。スーパーへの買い物は家の冷蔵庫に行くような感じかなと想像して『冷蔵庫前駅』という駅名を付けました(笑)。細部にまでこだわるのはこびとの世界のストーリーを見ている人に想像して楽しんでほしいからというところからです」

 今年の8月からは、全国で個展『Mozuアートワーク-ちいさなひみつのせかい-』展も開催。「こびとの旅館」や「こびとの秘密基地」といった“こびとシリーズ”をはじめとした、多数の作品が展示されている。

「今回の個展は動画や画像では味わえない実物だからこその魅力を体感してもらえたらと思っています。たとえば『こびとの駅』は実際に電車が走っている裏側まで見られるようになっています。あとは光の具合。証明によって作品の表情が全然違うのでそういったところを見ていただけたらと思います」

 情景師アラーキーさんの作品に触れて、「こんな世界があるんだ!」と衝撃を受けて以来、作品づくりにのめり込んでいったというMozuさん。だからこそ、「僕が誰かにとってそんな存在になれたらこんなにうれしいことはない」と感じている。

「僕の作品は、日常を別の視点で切り込んだものが多いので、『視点を変えたら、面白いものって結構あるんだよ』っていうことも作品で伝えられたらと思います」

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