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「叙述トリック」の映像化に挑んだ意欲作、ドラマ脚本初挑戦のザ・マミィ林田の今後に期待

12月26日深夜にテレビ朝日で放送された『イマジン~脳がハマるドラマ~』出演者たちのオフショット (C)テレビ朝日の画像

12月26日深夜にテレビ朝日で放送された『イマジン~脳がハマるドラマ~』出演者たちのオフショット (C)テレビ朝日

 テレビ朝日(※関東ローカル)で26日深夜に放送された『イマジン~脳がハマるドラマ~』という番組が、なかなか挑戦的だった。「このドラマは前半真っ暗な画面で物語が進行します あなたの脳にはどんな情景が浮かぶのか…」というナレーションとテロップから始まった1時間番組。「真っ暗」というほどの黒味(真っ黒な画面)ではなく、モノローグの時は白地に「Monologue」と言う文字の静止画に変わるなどの変化をつけながらも、前半は字幕が表示されるだけで、せりふだけで想像させるというものだった。

【写真】向かって左が林田洋平、右が酒井貴士

 第1話は、とある中年男性が離ればなれになった娘と17年ぶりの再会を果たす「斉藤さんとヒカリちゃん」。感動の再会となるはずが、娘の「一緒にお風呂入ろう」の一言により、事態は思わぬ方向に転がり出す。

 娘が3歳の時に離婚してから一度も会っていないという中年男性を演じているのは村田雄浩。特徴のある声なので、脳内でその光景や場面が浮かびやすかった。観る人によってはほかの登場人物の声が頼りになったかもしれない。物語のあるきっかけで画面はドラマの映像に切り替わり、視聴者は想像と照らし合わせ、「思ったとおり」あるいは「そういうことだったのか」と、物語を理解できる趣向だった。第1話は、村田のほか、大友花恋、水野勝(BOYS AND MEN)、小野花梨が出演していた。

 第2話「パワハラ」は、上司のパワハラにより追い詰められた部下が、ある男に相談しているシーンから始まる。サラリーマン風の男性の姿が頭に浮かんだが…、頭が薄いことをいじられたり、先立たれた妻の名前が「ひろ子」だったり、その挙げ句「出家しようかと…」などと言い出したあたりでピンときた人も多かったのではないだろうか。

 相談者は穏便に済ませたい様子だったが、悩みを聞いていた男性が「そんな男、消してしまいましょう」と提案。相談者がある決断をしたところで映像が切り替わる。出演は、田山涼成、山崎樹範、松本利夫。

 第3話「時計」の舞台は「時計の店KEN」。修理のため、“トシちゃん”の形見の時計を持ち込んだ“ユリカ”。謎多き店主の正体とは…。「時計の店KEN」に隠された秘密が明らかになるというストーリーで、筒井真理子、渡辺哲、前田公輝、瀬尾タクヤが出演した。

 これら3本のショートストーリーからなる同番組は、映像化が難しいとされる「叙述トリック」を、せりふだけで映像がない前フリを作ることで実現したもの。「叙述トリック」とは、映像のない小説ならではの手法で人物像や状況設定を、読者に想像させていく中で勘違いさせるトリック。前半部分で視聴者の登場人物や情景の想像を膨らます仕掛けを忍ばせ、想像を裏切る展開が醍醐味だ。

 第2話のように、歴史好きなら早い段階で気づくことも難しくないものもあって、結果、3話目まで楽しめたように感じられた。ちなみに、第2話は、今年の『キングオブコント』準優勝のザ・マミィ林田洋平が脚本を担当(原作は北野貴章)。ネタ作りにも高い能力を発揮している林田が、ドラマ脚本に初挑戦した作品だった。バカリズムやシソンヌじろうのように、林田の脚本家としての活躍も今後期待したいと思わせてくれた。同番組は、「Tver」で見逃し配信中。

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