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加賀まりこ、どうしても入れたかった「ありがとう」のせりふ 自閉症を抱える子の母として

映画『梅切らぬバカ』完成報告会に登壇した加賀まりこ(C)ORICON NewS inc.の画像

映画『梅切らぬバカ』完成報告会に登壇した加賀まりこ(C)ORICON NewS inc.

 女優の加賀まりこ(77)、お笑いコンビ・ドランクドラゴンの塚地武雅(49)が4日、都内で行われた映画『梅切らぬバカ』(11月12日公開)の完成報告会に参加した。

【動画】ドランクドラゴン・塚地との撮影秘話を語った加賀まりこ

 本作は、和島香太郎監督が脚本も手がけ、地域コミュニティとの不和や偏見といった問題を取り入れながら、母親・珠子(加賀)と自閉症を抱える息子・忠男(塚地)が社会の中で生きていく姿、何気ない日常、その揺るぎない親子の絆をあたたかく丁寧に描いた作品。

 劇中で自閉症の息子を温かく支える母親を柔らかく演じた加賀だが、プライベートでも18年間連れ添うパートナーの息子が自閉症を抱えている。印象的なシーンを問われると「なるべく日常的に、芝居じゃなくて、ただそこにいることが1番、大事と思っていたんですけど、自然にこみ上げてしまうことがいっぱいあった。すると監督が嫌がるんです(笑)。『涙いりません』と」と裏話を明かす。「私の中で1番、大事だった『産まれてくれてありがとう』と伝える(シーン)。伝えてもわからないんだけど、でも言いたかった。そのシーンを撮っている時は、どうもこみ上げてきちゃう。ものすごく自分の気持ちを落ち着かせた。今でも撮り直せるなら撮り直したいぐらい気になります」と語った。

 和島監督は「撮影が終わってから、1月後ぐらいに加賀さんが『あのシーンだけ夢に出てきて、どうすればよかったんだろう』と考えてくれているのが分かった。加賀さんは『執着がない』とおっしゃっていらっしゃるので、少し覚えてくださっているのがうれしかった」とする。

 「ありがとう」のせりふは加賀の思いから台本に入ったという。和島監督は「『ありがとう』というストレートなせりふが書けなかった。この映画で忠さんは、いろんな人から疎まれたりする存在でもある。胸が締め付けられる場面も多い。『ありがとう』の言葉が、どれだけの救いになるのか。とても大切な言葉だなと思うのと同時に、その言葉ですら忠さんに届いているか分からない。珠子の切なさとかも含めて表現するのは重要だと思いました」と話す。加賀は「あってよかったですよね。頑固な監督が、その場面を納得してくださったのは台本をいただいてから、だいぶ経ってからでしたけど。そういうお子さんを持っているお母さんと会って、その方に取材したら私と同じことを言ったんですよね。私が言うと自己満足で言っていると聞こえるんじゃないかと心配だったのよね。それも分かるけど、あってよかった」と振り返っていた。

 最後のあいさつで加賀は「この映画を見た方が、ときどき街中で自閉症の方に出会った時に手を差し伸べてくださらなくてもいいので、ほほえんでくれたらいいなって。もう、それだけを願っております」とメッセージを送っていた。

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