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キューバの中のアメリカ、グアンタナモ収容所の差し入れ事情 映画『モーリタニアン』特別映像

解禁された場面写真。差し入れのファストフードチェーンの紙袋に見られる「M」っぽい文字は実は「N」だったりする(C)2020 EROS INTERNATIONAL, PLC. ALL RIGHTS RESERVED.の画像

解禁された場面写真。差し入れのファストフードチェーンの紙袋に見られる「M」っぽい文字は実は「N」だったりする(C)2020 EROS INTERNATIONAL, PLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 ハリウッドの人気俳優ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバーバッチ、タハール・ラヒムらが共演した映画『モーリタニアン 黒塗りの記録』(10月29日公開)より、本編内の差し入れに関するシーンを収めた特別映像が公開された。

【動画】映画『モーリタニアン』差し入れシーン+予告編

 この映画は、9.11の首謀者の1人として、キューバにある「グアンタナモ収容所」に拘束されていた、アフリカのモーリタニア出身のモハメドゥ・スラヒの物語。本作では、タハール・ラヒムが演じるモハメドゥ・スラヒから弁護を依頼された弁護士のナンシー・ホランダーをジョディ・フォスターが演じる。

 拘束された後、裁判は一度も開かれず、収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていたモハメドゥ。ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、愕然とする供述が記されていた──。

 グアンタナモ収容所があるのは、カリブ海にあるキューバのグアンタナモ湾にある米軍基地「グアンタナモ基地」の中。なぜキューバにアメリカの基地が?と思うかもしれないが、キューバの歴史に関係がある。1511年にスペインに征服されたが、1989年のアメリカとスペインとの間で起きた戦争(米西戦争)でアメリカが勝利し、スペインの植民地であるキューバを占領。1902年アメリカ軍政下でスペインから独立したキューバは、1903年にグアンタナモ基地の永久租借を認めたため、1959年にキューバ革命でキューバが社会主義国に転換した後も基地は存続。社会主義のキューバにある、民主主義アメリカ。それがグアンタナモ基地だ。

 そのグアンタナモ基地の中の収容所に長らく拘禁されていた、モハメドゥ。彼にはささやかな楽しみがあった。それは、ナンシー弁護士による差し入れだったという。容赦のない拷問に耐えてきたモハメドゥにとって楽しみだったその差し入れとは?

 特別映像は、一台のバスがグアンタナモ湾を走るシーンから始まる。バスの中では軍人が「グアンタナモ基地へようこそ。ここは米国の司法の管轄外です」と言って、特殊な場所だけに基地内や収容所の細かなルールを告げた後、「差し入れを買うならここでどうぞ」と観光バスのガイドが人気のお土産屋を紹介するような口調で言い、バスも停車する。

 止まったバスの窓に映るのは、世界的に有名なファストフードチェーンのマスコットに似ている“彼”。彼を見つめるナンシー弁護士とテリー弁護士(シャイリーン・ウッドリー)。そして、一行を乗せたバスは、グアンタナモ基地内の収容所に入っていく。

 実際のところ、グアンタナモ基地内には某ファストフードチェーンが出店しており、キューバでありながら基地はアメリカ領なので、国内店という扱い。現地の人が買いたくても簡単に入れるところではないため、利用客は基地の関係者のみだ。とはいえ、日本でも有名なあの店があるというだけで身近に感じられる。

 権利関係の問題で劇中ではファストフードチェーンの名前は出てこない。あわせて解禁された場面写真の中のフィッシュバーガーが入った紙袋にも見慣れたロゴは入っていない。が、本作の監督の名前は、ケビン・マクドナルド(『ラストキング・オブ・スコットランド』 『消されたヘッドライン』)だ。

 モハメドゥ氏本人はこの件について、「映画では初回になっていたけど実際には、ナンシーは面会のたびに、いろいろと差し入れをしてくれていた。フィッシュバーガーも何度かあって食べたよ!」と、語っているとのこと。モハメドゥ氏にとってグアンタナモでの長い拘禁期間の中で、この差し入れは限られた楽しみの一つだったに違いない。

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