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映画『MINAMATA』音楽担当の坂本龍一「決して過去のことではない」

写真1=映画『MINAMATA-ミナマタ-』(9月23日公開) (C)Larry Horricksの画像

写真1=映画『MINAMATA-ミナマタ-』(9月23日公開) (C)Larry Horricks

 ジョニー・デップが製作/主演を務める、日本における“四大公害病”のひとつ水俣病を取材した報道写真家が主人公の映画『MINAMATA―ミナマタ―』(9月23日公開)。音楽を手掛けたのは、これまでに『戦場のメリークリスマス』(1983年)や『ラストエンペラー』(87年)など、映画史に残る名作の音楽を多数担当してきた坂本龍一だ。

【動画】オンライン会見の一部

 熊本県水俣市のチッソ工場の廃水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く水俣病。報道写真家として功績を評価されながらも心に傷を抱えたユージン・スミス氏は1971年、アイリーン・美緒子・スミス氏とともに水俣を訪れ、以来3年間現地で暮らし、人々の日常や抗議運動、補償を求め活動する様子を何百枚もの写真に収めていく。米国に帰国後、75年に写真集「MINAMATA」を出版。映画は、ユージン氏が水俣で過ごした濃密な日々を通して、傷ついた写真家が、再びカメラを手に取り、闘いに身を投じていくその生き様を描く。

 「この物語の人々と、すべての人間に秘められた美しさを音楽に反映したかった」というアンドリュー・レヴィタス監督の熱烈なオファーもあり、坂本の参加が実現。監督は「本作の作曲家にと、私たち製作陣が夢見ていた人だ。元々私の理想の作曲家だが、特に本作においては完璧だ。彼は産業公害に強い関心を持っているし、音楽で世界を癒している」と語っている。

 一方、坂本は「ミナマタに悲劇をもたらしたことと同じことが、その後も世界中で起きていると思います。その意味でミナマタは決して過去のことではないという気持ちで音楽を担当しました」と、引き受けた思いを語っている。

 演奏に使用する楽器の年代にまでこだわり、映画に優しく寄り添う音楽を完成させた。さらに、「LIFE」の副編集長ミリーを演じた世界的メゾプラノ歌手、キャサリン・ジェンキンスも参加。彼女の声と坂本の伴奏は公害で苦しむ地球に“声”を与えている。オリジナルサウンドトラックは、今月22日にCDとデジタル配信でリリース。日本盤CDのみボーナストラックとして、テーマ曲の初演ライブ音源「Minamata Piano Theme (2019年熊本城ホール公演より)」を追加収録。

 あわせて解禁された新場面写真は、ジョニー・デップ扮する写真家のユージン・スミスと美波演じる妻のアイリーンが大量の煙を吐き出す工場を背景に、視線を交わすシーン(写真1)や2人が水俣病患者の元を訪れ、話を聞く姿(写真2)、群衆の中で、険しい表情を浮かべながらたたずむ真田広之演じるヤマザキ・ミツオ(写真3)、「LIFE」紙に掲載されたユージンの写真を静かに見つめる國村隼演じるノジマ・ジュンイチの姿(写真4)、そしてビル・ナイ演じる「LIFE」編集長に真剣な視線を向ける副編集長のキャサリン・ジェンキンス(写真5)といった、物語の鍵となるシーンばかりだ。

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