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妻夫木聡が実感した、資金力だけじゃない中国映画の勢い「情熱、熱量がちゃんとある」

映画『唐人街探偵 東京MISSION』(公開中)にメインキャストとして出演している妻夫木聡 (C)ORICON NewS inc.の画像

映画『唐人街探偵 東京MISSION』(公開中)にメインキャストとして出演している妻夫木聡 (C)ORICON NewS inc.

 2001年公開の『ウォーターボーイズ』以降、数々の映画、ドラマで主要な役を演じ、変わらぬさわやかさと親しみやすさで人々を魅了し続ける俳優・妻夫木聡。ハリウッド映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT The Fast and the Furious: Tokyo Drift』(2006年)にカメオ出演して以降、“国際的に活躍する俳優”のイメージもある。今月9日より公開された映画『唐人街探偵 東京MISSION』には、メインキャストの一人として、日本の探偵・野田昊(のだ・ひろし)役で出演している。

【動画】映画『唐人街探偵 東京MISSION』予告編

 中国で公開初日に『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)を超え、全世界オープニング週末興行収入歴代1位となる大ヒットとなった本作は、チェン・スーチェン監督による「唐人街探案」シリーズの第3弾。第1弾はバンコク、第2弾はニューヨーク、そして第3弾は東京を舞台に、日本、中国、タイの探偵が国境の垣根を越え、難事件に挑むストーリー。長澤まさみ、染谷将太、鈴木保奈美、浅野忠信、奥田瑛二、三浦友和らも出演する。

 新型コロナの影響による延期を経て、ついに日本でも公開された本作について、また海外作品に参加する思いについて、聞いた。

――新型コロナウイルスの影響で予定から丸一年の延期を経て、今年の旧正月に中国で公開され、大ヒット。日本での公開を控えた今の心境は?

【妻夫木聡】最初にオファーいただいてからかれこれ4年。パート3は東京を舞台にする予定なので、パート2のニューヨーク編(2018年公開)にも出てほしいということでしたが、ようやく東京編が日本で公開されるのは純粋にうれしいです。コロナ前の東京で撮影できたのは今考えると貴重なことだったな、と思いますし、人と活気にあふれた東京の街の姿をいまだからこそ観てほしいという思いはあります。

――撮影は2019年7月~10月。新宿・歌舞伎町、秋葉原、浜離宮恩賜庭園、横浜中華街などでロケを敢行。さらに、足利市の競馬場跡地に渋谷のスクランブル交差点のオープンセットを、名古屋市の国際会議場をまるまる空港に見立てたセットを作ってしまったことも話題です。

【妻夫木】お金の話になると桁が違いすぎて、全然実感湧かない(笑)。渋谷のオープンセットにかけた費用だけで、邦画が1本作れてしまうくらいだったというし、それ以上に「初日だけで興行収入100億円超え」と言われても、正直ピンとこない(笑)。人口の多さは圧倒的で、本当にすごいと思います。

――言語と資金力以外で違いを感じたことは?

【妻夫木】いやぁ、それ以外は特に違いはないかな。映画づくりに情熱を持った人たちの集まりでした。どちらというとそのことにホッとしたんですよね。資金力があるというのは、本当に恵まれたことなんですけれども、お金って人間を狂わしちゃうこともあるでしょう。そこのバランスが大切だと思うんです。僕ら役者も芝居することに変わりはなかったですし、面白いものを作るんだっていう気概で、お互いを刺激し合いながらできた気がします。

 実は、この「唐人街探案」シリーズというのは、俳優としても活躍しているチェン・スーチェン監督が、自分が主演した作品にエキストラで参加していたタン・レン役のワン・バオチャンと意気投合して、「いつかワン・バオチャンが主役の映画を作る」と言ったのを有言実行したものなんですよ。熱いでしょう? 監督たちが作りたいと思ったものを自分たちの熱量とか、勢いでかなえていった作品なんです。それが、大ヒットして、どんどん大作になって、十分すぎるくらいお金をかけて、時間もかけて作れるようになった。でも、一番大事な映画作りにかける情熱、熱量がちゃんとあるというのが、すごくいいな、と思うんです。

■いい作品づくりを日本で 一つでも多く

――チェン監督とワン・バオチャンの熱量に、同じ中国のリウ・ハオラン(チン・フォン役)、タイのトニー・ジャー(ジャック・ジャー役)、そして日本の妻夫木さんたちが加わって、本当に熱量の高い作品になりましたね。

【妻夫木】チェン監督は、パート2を作っている段階から、パート3では、東京にアジアの優秀な人たちが集まって難題を解決していくストーリーで、アジアを一つにしたいとおっしゃっていました。アジアの平和を願うようなエンディングにしたいって。言葉の壁はどうするんだろう?と思っていたら、翻訳機をつけているという設定で、どちらかというと世界観的には「ドラえもん」のひみつ道具みたいものが出てきて大丈夫かな?と思ったんですけど、日本人って細かいことを気にしすぎなんですかね。完成した映画を見たら、映画のうそとして成立する勢いがあって、うまく映画の世界観の中に収まっていて面白いなって思いました。そういうところにも、勢いを感じますよね。

――「唐人街探案」シリーズに出演して、何か妻夫木さん自身に影響を及ぼしたことはありますか?

【妻夫木】変わったものもないかもしれないですね。日韓合作映画『ノーボーイズ,ノークライ』(2009年)を撮った時に、映画って国境を超えて人間を知ることができるものなんだ、映画で一つになれるものは確実に存在するんだ、というのをすごく感じました。それは、中国でもタイでも、大きくアジアというものになっても変わらないだろうな、と思っていて。事実、そこの部分に変わりはなかった、という確信を深めたという感じですね。

――このまま海外に軸足を置くという考えは?

【妻夫木】それはないですね。家族が一番大事だし、何より日本が大好きですから。日本の作品にもっともっと出たいし、共演したい役者さん、一緒に映画を作りたい監督がたくさんいますし、どんどん新しい人も出てくるから、基本的には日本でいい作品づくりに一つでも多く携わっていきたいです。

 チャンスがあれば海外作品にもチャレンジしたいと思いますが、何でもいいというわけではなくて、僕の場合は、これまですごくいい人の縁に恵まれて幸運だったと思います。『ワイルド・スピード』の時もジャスティン・リン監督にどうしても出てほしいからと言ってもらえたのはとても光栄なことでした。「唐人街探案」シリーズのチェン監督ともやはり直接お話しして、お互いの思いを一つにすることができました。

 映画って、言葉にすると本当にクサいのですが、国境がなくて、言葉が通じなくても通じ合える不思議な力を持っているんですよね。さらに一緒に映画を作るとみんな親友になってしまう。今回のトニー・ジャー、ワン・バオチャン、リウ・ハオランとは本当に仲良くなったし、ハ・ジョンウ(『ノーボーイズ,ノークライ』で共演)、台湾映画『黒衣の刺客』で共演したチャン・チェンとも親友になれた。深く人間として関わることができるから、そういう関係も築ける。本当に不思議な力を持っている、映画ってやはりすてきだなと思います。

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