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ヒコロヒー、芸人人生10年の基盤は“コント” 賞レースへの複雑な胸中も「市民権を得るために」

ヒコロヒー (C)ORICON NewS inc.の画像

ヒコロヒー (C)ORICON NewS inc.

 テレビ放送の調査・測定を行うニホンモニターが、1日に発表した『2021上半期テレビ番組出演本数ランキング』で、ピン芸人として唯一トップ10入りを果たしたのが、86本増のヒコロヒー(31)だ。4月クールに放送されたテレビ東京系列『ドラマ24 生きるとか死ぬとか父親とか』にも出演を果たすなど、活動の幅を広げているが「10年ずっと取り組み続けていたことってコントだけだったりするので、これが基盤だと知っていただきたい」と語るなど、あくまでど真ん中にあるのは“お笑い”だ。

【写真】柔和な笑みを浮かべるヒコロヒー

 幼少期は“人並み”に笑いに触れてきた。「『めちゃイケ』『ウリナリ』『笑う犬』世代なので、そういった番組が身近にあって育ってきました。その時は、そこに出たいというようなことを考えたことはなかったですね」。そんなヒコロヒーだったが、近畿大学に進学すると「文化会落語講談研究会(落研)」に入り、運命が動き始める。「男前の先輩に誘われたのがきっかけです(笑)。ダラダラやっているサークルで、年に何回か発表会をやるから落語を覚えようみたいな…。今振り返れば、落語のことに興味を持つきっかけになったのは貴重な経験でした。人情噺が好きなので『子は鎹(かすがい)』などをやっていました」。

 大学2年生の時、ひょんなことから学園祭で披露したひとりコントが芸人への扉を開いた。「今思うと、すごく適当なことをやっていたんです。それをなぜか注目していただいて、松竹の方から名刺をもらいました。映画とかラジオの仕事に就きたかったので『松竹って映画もやっているから、就職活動に役立てるために電話してみよう』という下心で連絡しました。そこから、養成所に行って、その時に出会ったのが、Aマッソ、きつねさん、さらば青春の光さんとかで…。当時はAマッソでもきつねでもなくて、ただの面白い友達ができたっていう感覚で『あいつらにも会えるし、行くか』くらいの感じで養成所に行っていました」。

 2011年よりピン芸人としての道を歩み始めたヒコロヒーだが、事務所の先輩であるみなみかわとのユニット「ヒコロヒーとみなみかわ」にて『M-1グランプリ』へ出場し、ジェンダーを題材にした“男女逆転漫才”として注目を集める。昨年には、テレビ東京系バラエティー『ゴッドタン』に出演し、強烈なインパクトを残し、じわりじわりと人気を獲得していった。「『ゴッドタン』に出させてもらってから、一気にというよりは、着実にお仕事をいたただけるようになりました。私は、おじいちゃん・おばあちゃんっ子なんですけど、『ゴッドタン』が大好きだったので、すごく喜んでくれていましたね」。最近では、数々の番組に出演しているヒコロヒーだが、理想とする番組はあるのだろうか。

 「同世代くらいの芸人が一堂に会するような現場がいいですね。なるべくのびやかに、みんなが100%を出せるような現場がうれしいですね。『有吉の壁』とかすごく好きです。みんなのびやかにはできるんですけど、それだけに甘んじさせるような現場ではないので、芸事の緊張感はすごいけど、いらん緊張はせんでいいっていう感じで好きです」

 バラエティー番組での姿や、ネタなどを見ていると「わかる人に届けばいい」という思いを感じるが、賞レースに対する気持ちもある。「『わかる人に…』っていう気持ちは正直そうなんですけど、スタンスでいるのも、情けないなというか…。そのスタンスでいられるのって、勝ってからじゃないのかと感じたりしていて。お笑いの賞レースって、面白いかどうかっていう曖昧なところを、構成とかボケ数とか、可視化できるところで評価していくもので、そこには懐疑的で、本当の意味で傾倒しているわけではないんですけど、若手として、キャリアとして、何か市民権を得るために、いろいろあっての10年目で、やっぱり賞レースというものはあります。今はお笑い好きの方とかが面白いねと言ってくださっていますけど、お茶の間のみなさまに認めていただくためにも必要かなと考えています」。

 そんなヒコロヒーの笑いを十二分に堪能できるのが、10日に東京・北沢タウンホールで行われる単独ライブ『best bout of hiccorohee』(会場チケットは完売、動画配信チケットが発売中)。“言葉”を軸にコントを作り込んでいく。「どういうシチュエーションで、そのせりふを言ったら面白いかなと考えていきます。たくさんシチュエーションとか設定を考えて、言葉をパズルみたいにはめていく感じですね。そこから、キャラクターを考えて、どういう服を着ていたら、どういう仕事をしたら面白いのかというところに取りかかります」。

 ネタ作りをする上で「これだけはやらないことは?」と向けてみると、少し考えてこう答えた。「面白いにつながらないけど、なんか雰囲気がよく見えるだけのせりふがあんまり好きじゃないので、それはやらないようにしていますね。なるべく面白いことだけ言いたいですね。作り手が気持ちいいだけのせりふ、演じ手が気持ちいいだけの間が存在していると思うのですが、そういうのはしたくない。退屈なだけのおしゃれなフランス映画ってあるじゃないですか(笑)? あれはあれで成立していて、面白いんですけど、それを自分がやるっていうのが恥ずかしい。ただ、これだけ笑かすだけって言っておいて、めちゃくちゃハードルを上げていますよね(笑)。みなさんぜひフラットな気持ちで見ていただけたら…」。タイトル通り、これまでのコントと新作が一気に楽しめる単独ライブで、ヒコロヒーの10年におよぶ芸人人生がむき出しになる。

【ヒコロヒー】愛媛県出身。日本テレビ系『女芸人No.1決定戦THE W』2017~2020年まで、4年連続準決勝進出。元ピーマンズスタンダードのみなみかわとのユニット「ヒコロヒーとみなみかわ」にて『M-1グランプリ』へ出場し、男女逆転漫才にて注目を浴びる。20年『M-1グランプリ』準々決勝進出。テレビ朝日系『キョコロヒー』(毎週水曜 深2:36)、文化放送『大竹まことゴールデンラジオ』(月~金 後1:00)に、隔週木曜にレポーターとして出演中。TBSラジオ『24時のハコ』(毎週水曜 深0:00)の7月パーソナリティー、YouTubeラジオ局・PILOTの地上波レギュラー『PILOT』(RCCラジオ)では、7月4日と11日の2週にわたってAマッソ・加納愛子との『レイコーラジオ』を放送する。

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