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「たらこ唇が嫌い」「アザがなくてもブス」容姿イジリに傷心した過去を漫画化、作者の伝えたい想いとは?

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「自分の唇が嫌い」コンプレックスへの考え方を漫画で発信(画像提供:anzu.shiba.log)

 周囲の心ない一言が、ずっと胸に留まり続けコンプレックスを刺激する。そんな経験談を明かした現役大学生の実録漫画が話題に。作者のあんずさん(@anzu.shiba.log)は、「私もまだ全てのコンプレックスを乗り越えたわけではないけれど、いつかそれを認めて、前をむけるようにこの話を描いた」と執筆のきっかけを語ってくれた。

【漫画】「今日いつもより、たらこ唇だね」同級生の一言でコンプレックスを自覚

■「容姿を指摘されたことが衝撃的すぎて、笑って流せる状況ではなかった」

 あんずさんは、大学入学後にオシャレやメイクをよりいっそう楽しむように。鏡の前に立つことが増えると「私…他の人より唇が分厚い…?」と疑念を持つようになったという。それが”確信”に変わったのは、友人から「今日いつもよりたらこ唇だね(笑) どうしたの?」と声を掛けられた時だった。

 その変化の様子を描いた漫画には「コンプレックス、私も同じだ」「自分に自信がないからか、おしゃれするのが恥ずかしく思えてくる」「誰かの些細な一言ってずっと残ってますよね」などとコメントが。「こんなにも多くの反響があったことには驚きました」と漫画に集まった反響について話してくれた。

「コンプレックスは誰でも抱えている悩みなので、描く前からある程度の反応は予測していました。コメントを見ると、私と同じような悩みを抱えている方が多かった。改めてこのお話を描く意味を再確認できました。そして、悲しいことに人の容姿を指摘する人はどこにでもいるのだと感じました」

 友人からの言葉に、あんずさんは、自分の容姿を誰かに指摘されたことが衝撃的すぎて、とても笑って流せる状況ではなかったという。気づくと涙が溢れて、心に深くその言葉が突き刺さったという。

「友人も私を泣かせようとして言ったわけではなく、ネタとして言ったのはわかるんですけどね…。きっと誰しも『人の見た目をネタにしてはいけない』と心のどこかでは理解してると思うんです。でも、どうしてもなくならない。面白い、笑えると感じる人がいる以上は、どんな時代になっても消えない風潮だと思います」

 あんずさんが、少しずつ考え方を変えられるようになったのは、「その唇”が”いいんだよ」と声をかけてくれる人に出会えたときだった。

「他にもたくさんのコンプレックスがありますが、どんなコンプレックスも唇の時以上に悩む事はもうなくなりました。というのも、私が嫌いな部分も、他の誰かにとっては何でもない、もしくは良いと思える部分かもしれないからです。好きになる事は難しいですが、受け入れる事はできるように。自分のコンプレックスを褒められて嬉しかったように、私もその人の良い部分を口に出して伝えるようになりました。これからも漫画作品を通して『あなたは一人じゃない』ということを伝えていければと感じています」

■「お前はアザがなくなってもブス」父親の一言に笑ってごまかすことしかできなかった

 太田母斑という額、目の回り、頬などの片側に生じる“青アザ”を持つ、漫画家の鈴木望さん。アザのコンプレックスを指摘されるたびに「心から血が噴き出る感覚になった」と話す。彼女は漫画の題材として、この”太田母斑”を扱い、『青に、ふれる。』(双葉社)という青アザがある女子高生を主人公とした作品も発表。作品として昇華し、コンプレックスと向き合っていく考え方を明かしてくれた。

 漫画家になった当時から、鈴木さんは“太田母斑”を題材にした漫画を描きたいと担当編集者に相談していた。その相談の場は、鈴木さんにとって「生まれて初めて、安心して話ができる場だった」という。

「最初はなかなか自己開示ができなくて、過去の実体験をネタとして話していたんです。でもその話を『えー!ひどい!』とか『それは傷つきますね!』と担当さんお二人が反応して下さって。“ああ、これはひどいって言って良かったんだ”、”私は傷ついてたんだ”という思いを認識することができました」

 過去の体験で、鈴木さんが「心から血が噴き出るような感覚」と語ったのは、高校生時代にした父親との会話だったという。「レーザー治療を受けたい」と話したら、「お前はアザがなくなってもブス」と父親から衝撃の一言が。鈴木さんは「あはは!そうだよねー!」と笑って答えたが、その後カバーメイクや治療を人から勧められる度に当時の記憶を思い出して、傷ついていた。

「私はずっと笑ってごまかす対処しかできませんでした。でも話を聞いてもらったことで、自分を大事にするって怒りを持つことだ、怒りの感情って、自分の話を聞いてくれて、共感してくれて、一緒に怒ってくれる人がいて初めて、抱くことのできる感情なのだと知りました」

 鈴木さんは「ネガティブに思える経験は、自分次第で活かせる」と話す。

「どんな外見でも”好き”と言ってくれる人はいるし、居場所だって家庭や学校・職場になくても、探せば沢山あるし、自分で作ることもできる。現実の世界になくても、物語や空想の世界にはあったり…私自身がそうでした。私は漫画が好きだから描き続けています。

 コンプレックスや悩みって、なくすことは難しくても、感じないようにすることはできると思うんです。つらいことがあっても、幸せを感じることはできる。私は漫画を描いている時は孤独を感じないし、ご飯を食べている時は腱鞘炎の痛みを忘れているし、たこ焼き職人さんの手元を見ている時はとても幸せです。まずは自分を大事にして、自立できて初めて、他人と心地よいコミュニケーションが図れるんじゃないかな、と。『青に、ふれる。』では、それぞれが考えて選んだ自分の道や、”個”を尊重し合えるコミュニケーション、その形のひとつを伝えたいと思っています」

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