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柴咲コウ、芝居も音楽も「やってきた甲斐があった」 映画『クルエラ』で結実

ディズニー映画『クルエラ』(映画館&ディズニープラス プレミアアクセスで公開中)クルエラの吹替を担当した柴咲コウ (撮影:松尾夏樹)(C)ORICON NewS inc.の画像

ディズニー映画『クルエラ』(映画館&ディズニープラス プレミアアクセスで公開中)クルエラの吹替を担当した柴咲コウ (撮影:松尾夏樹)(C)ORICON NewS inc.

 名作アニメーション『101匹わんちゃん』に登場する、ディズニー史上最も悪名高きヴィラン(悪役)、クルエラを主人公にしたディズニー実写映画『クルエラ』。アイコニックな白黒ファッションでも有名なクルエラはどんな生い立ち、子ども時代を過ごし、ヴィランへと変貌したのかが明かされる。クルエラを演じるのは、『ラ・ラ・ランド』(2017年)でアカデミー賞&ゴールデングローブ賞の主演女優賞2冠に輝いた、エマ・ストーン。本作のクルエラはとにかくファッショナブル! パンキッシュなメイク、挑発的な表情も印象的だ。

【動画】映画『クルエラ』日本版エンドソングMV

 そんなクルエラの日本版声優に、歌手で女優の柴咲コウが決まったと聞いて、「ぴったりの人選だと思った」と、こちらの感想を伝えると、「本当ですか!?」と、目を丸くして笑った。

 「ということは、私は自分のことを全然客観視できていなかったということですね。ディズニーの方からお話をいただいた時もなんで私?と、不思議でした。20歳の頃の自分だったら“ぴったり”だと思うのですが、年を重ねて自分なりに丸くなったと思っていたから(笑)。今、なんだ、と思いました」

 丸くなったかどうかはともかく、この日の柴咲には、映画『クルエラ』吹替版が完成している余裕と、独特のマイペースな空気が漂っていた、と思う。最初、意外に思えたものの、最終的には「このタイミングでこの映画と出会えて良かった」と言う。

 「実際に演じてみると、クルエラ自身がもともと持っているパッション、それを抑え込もうとする葛藤、そして自分ではどうやっても抗えない運命といったものにちゃんと心から共感して、それを声だけで表現していくというのは、今の自分だからやり遂げられたのかもしれないな、と思いました。若い頃の自分にはできなかったかもしれません。それに、私自身がこの映画と出会えてすごく勇気をもらえたんです。人からどう見られるかよりも自分自身がどう生きたいか、が大事なんだと思いました」

 アニメーション作品でアフレコをした経験はあったが、実写映画の吹替は今回が初挑戦。しかも、ディズニーの有名キャラクターということで、プレッシャーもあったようだが、納得の表情を見せる。

 「映画として完成されていて役者さんたちが120%の力で演じているものに対して、後から日本語のせりふを入れるというのは、すごく難しいものがありました。口もあわせないといけないとか、そういう技術的なこともありますし、有名なキャラクターのバックグランドを描いた作品ということで、ファンの目もシビアなものになって当然だと思うので、とにかく『柴咲コウ』が作品を邪魔しないようにする、というのが課題でした。もっとできたのに…と悔いを残すのも嫌だったので、スタッフの皆さんと粘り強く頑張りました。もうこれ以上はできません、というくらいのものになっていると思います」

 そうきっぱり言ってくれると、説得力がある。「勇気をもらえた」というクルエラは、そもそも私利私欲のためなら手段を選ばない稀代の悪女、ヴィランとして恐れられてきた存在だが、一方で、本能のまま突き進むその姿に魅力を感じる人も多く、長年愛されてきたキャラクターの一人でもある。

 「アニメーションの『101匹わんちゃん』や実写映画『101』に出てくるクルエラのイメージが、今回の『クルエラ』でだいぶ覆されました。人の好き嫌いとは知れば知るほど変わってくるもの。その人の心の奥底にあるものに触れてみたら理解できる部分もあって、意外と自分と似ているところも見つかって、今回の作品でクルエラのことが好きになりました」

 そんな本作の魅力を、ネタバレを避けつつわかりやすく解説してくれた。

 「少女時代のエステラは、周りから“悪い子”と言われてきたけれど、彼女は自分に正直なだけ。嫌いなものは嫌い、ズルい相手にはズルい、と言ってしまう。今の時代、はっきり物申す人が重宝されることもあるけれど、それも時と場合によりけり。正直であるがゆえに不都合な人物とされることってありますよね。幼少期からツラい思いをしてきたエステラですが、大人になっていくにつれて変わるかといったら、変わらない。自分の思い通りにはなかなかいかない、というのをつきつけてくる。周りは変わらない、そんな中で自分はどう生きるか。自分も変わらない、どう貫けるか。そういったことを考えさせられるんです。この作品はみんながディズニー映画やファンタジーというものに対して持っている、こういうものだ、というイメージとは少し違っていて、きっと面白いと思います」

 日本版エンドソング「コール・ミー・クルエラ」も柴咲が歌っている。低音のビートが鳴り響く冒頭から、高音の伸びやかな歌声が広がる終盤まで、ダークで妖艶な世界観が広がるスタイリッシュな一曲。<クルエラ・デ・ビル 闇に染まる それが私><美を支配する>と、クルエラの心情を吐露するようなせりふパートもあり、難易度の高い曲だ。

 1998年に女優デビューしてから4年後の2002年に歌手デビュー。映画『黄泉がえり』で伝説の歌姫を演じ、役名のRUI名義でリリースした劇中歌「月のしずく」が大ヒット。昨年のNHK連続テレビ小説『エール』で世界的なオペラ歌手・双浦環を好演したことも記憶に新しい。

 「私自身、お芝居も音楽もそのほかのこともやりたい、だからやる、というスタンスでここまできて、もちろんすべて思い通りというわけではありませんが、これから女優業と音楽活動をどうしていこうか、と考えていた時期でもあったんですね。そこに、『クルエラ』のお話をいただいて、吹替だけでなく、エンドソングまで歌わせていただけることになり、そっか、わざわざ分けて考える必要はなかったんだ、というところで腑に落ちたといいますか、声だけとはいえ、演出の入ったお芝居をした上で、歌も歌わせてもらえて、これまでやってきことが集約されて、新たなものを生み出せた感じがしました。これまで活動してきた甲斐があったな、と思えて、うれしかったです」

 映画『クルエラ』には、主人公クルエラと、双璧をなすカリスマ・デザイナー、バロネス(エマ・トンプソン)が登場し、強烈なキャラクターの女性2人が物語の中心人物となるが、2人を取り巻く男性キャラクターも個性的だ。クルエラの相棒ジャスパーとホーレス、アニメーションの主人公であるロジャー、そして、クルエラの斬新かつスタイリッシュな衣装の制作を手伝うことになるアーティ、バロネスから信頼される側近ジョンなど。

 “推し”は誰かと聞くと、「ジャスパー。父性を感じるし、弟キャラでもあるし。クルエラにとって家族でもあり、それとは違う何もあるな、という雰囲気が今回は出ていて、独特の絆を感じてすてきだなと思いますね。ジョンもいいですね。無口で賢い人って大好き。ビジュアル的にはアーティも好きですね」と、一人にしぼりきれず。いろいろ考えさせられるところもありつつ、好きなキャラクターについて話しても楽しい。「ファッションも素晴らしですし、音楽も格好良くて、たくさん名曲が散りばめられているので、たくさんの人に観ていただきたいです」と、心からそう願っているように聞こえた。

 ディズニー映画『クルエラ』は映画館&ディズニープラス プレミアアクセスで公開中。

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