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「首都圏の必要ない」コロナ禍で転職事情も変化、“買い手市場”の中で勝者になるには?

「首都圏でなくても…」変わる“働き方”への意識の画像

「首都圏でなくても…」変わる“働き方”への意識

 コロナ禍で倒産した企業は全国に1322件(2020年2月29日~2021年4月15日時点、帝国データバンク調べ)。増加の勢いが止まらない中、「自分の会社は大丈夫だろうか…」と不安を抱える人も多いだろう。一方で、在宅勤務を経験したことにより「働き方」を見直す人も増えている。かねてより求められてきた「ワークライフバランス」だが、自宅で過ごす時間が増えたことでその意識は一層高まっているようだ。「働き方」に対する人々の意識の変化と、長らく続いた「売り手市場」から「買い手市場」に転じた転職事情についてレポートする。

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■「仕事も家庭も大切に」在宅勤務で変わったワークライフバランス

 ウィズコロナの危機的状況が続く中、ますます関心が高まっている「ワークライフバランス」。最近では、「働く意味」を改めて考え直し、転職への決意を新たにした人もいるようだ。

 パソナ総合研究所の「コロナ後の働き方に関する調査」(20~60代男女/1079名/2020年10月実施)によると、在宅勤務期間中にキャリアアップに向けた研修に「実際に参加した」「具体的に計画中」と回答した人は全体の約3割。とくに20~29歳の若い世代ではその割合が52.8%と半数を超えており、さらに約32%の人が「近い将来の転職を検討し始めた(転職済みも含む)」と回答している。

 先行き不安な今、転職を希望する理由とは何か。コロナ禍にも多くの求職者たちと面談してきたパソナの人材紹介事業本部・堀江彩佳さんはこう語る。

「在宅勤務を経験して、仕事以外の時間をより大切にされるようになったようです。若い世代はもちろん、家庭のある3~40代男性についてはこれまで以上に家事・育児に積極的に参加した経験を経て、『たとえ現職より年収を落としてでも過度な残業は避けたい』という方は明らかに増えています」

 同調査では「地方移住」への関心が全体で25%、20代では44%が「高くなった」「やや高くなった」と回答。理由としては「在宅勤務が可能なので首都圏にいる必要性を感じない」が最も多く、ここにもワークライフバランスの意識の高まりがうかがえる。

■「会社の将来性を見極めるチャンス」転職者の意識

 コロナ禍によって、業種や企業の明暗もはっきり分かれた。とくに小売、外食、旅行業界が大きな打撃を受けたのは周知の通り。ただし細かく見ていくと、これらの業界でも戦略的に事業を進めた企業が見られるという。パソナの人材紹介事業本部で主にIT関連の業種を担当する森久保博一さんは次のように説明した。

「たとえば小売業では、コロナをきっかけに無人レジや無人店舗といったDXの潮流がさらに加速しつつあります。こうした最先端の技術を駆使できるITエンジニア、さらにその環境を支援していくITコンサルといった職種の求人は、業界を問わず堅調に伸びています。とくに社内SEのニーズは高まっており、年収帯を上げてでも優秀な人材を採用しようとしている企業が増えている印象がありますね」

 こうしたデジタル化を始めとする社会の変容に、自身が勤める会社が対応できていないと判断し、現職に“見切り”をつける転職希望者も多いようだ。

「コロナ禍を機に、企業の将来性を見極める求職者も目立ちました。マーケットの変化に順応できる柔軟性はあるか、イレギュラーな事態を乗り切る企業としての戦略や体力はあるか、といったところを求職者は注視しています」(堀江さん)

 とは言え、転職マーケット全体としては「買い手市場」。そうした中で転職を成功した人には、どんな特徴があったのだろうか。

「コロナ禍で浸透したウェブ面接により、短期間でアクセスよく複数の会社の面接が受けやすくなりました。とくにミドル層・ハイキャリア層問わず、キャリアがありつつも現職がハードワークで選考に足を運ぶ時間が確保できなかった方が多かったところ、オンラインでの選考参加が可能になったことで、満足のいく転職に至った例が多く見られます」(森久保さん)

 複数社の選考へ参加するメリットは「数打ちゃ当たる」ではなく、資料だけではわからないさまざまな企業の姿勢や価値観に触れられることにある。また求人や採用にもコストがかかるため、この時期に転職エージェントに予算を投じられる企業は「おおむね業績が安定している」といった判断材料にもなりそうだ。

■この時期の転職に一抹の不安も…大事なのは「働く=ポジティブ」であること

 どんなタイミングでも、転職は人生に大きく関わるもの。とくにコロナ禍での転職は、不安が多かったはずだ。

「たしかに『この時期に転職をしてもいいのか?』と不安を明かされる方は多くいました。そんななか、無理に転職を勧めるのではなく、まずは職務経歴書を一緒に作るなど、その方がご自身のキャリアと向き合う作業に並走することをモットーとしています。最適な転職にお繋ぎするためにコミュニケーションはとても大切。対面を気にする方にはウェブ会議システムを活用するなどして、オンラインでの接点の回数や時間をなるべく多く取っています」(森久保さん)

 自粛期間中、時間ができたことから働く意義やキャリア形成、これからの人生をどんな環境で働きたいかなどに改めて向き合い、「プロの意見を聞きたい」と転職エージェントの門を叩いた人も多かったという。

「業界や転職マーケットの動向、そして何よりご自身の数年後、数十年後のあり方など、1人で考えても整理できなかったことがクリアになったという声を、多くいただいています。その上で現職に残る決断をされた方もいらっしゃいましたが、転職をサポートする以前に、その方にとって働くことがポジティブになるお手伝いをするのが私たちの仕事。コロナ以前から変わらず、気持ちに寄り添うことをもっとも大切にしています。そして現職でも転職でも、最適な選択にお導きするのがベストだと考えています」(堀江さん)

 変わりゆく社会とウィズコロナの不安。それでも、ワークライフバランスを求めて前向きに転職に乗り出す人は多く、転職エージェントを味方に優秀な人材は流動している。「新しい生活様式」に合わせて、企業の柔軟な姿勢が求められるところだ。

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