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鈴木亮平、俳優デビューから15年…ブレイクの裏で“理想への諦め”明かす「20代はクールで男っぽい役者に憧れてた」

ドラマ『レンアイ漫画家』で民放連続ドラマ単独初主演を果たした鈴木亮平 撮影/逢坂 聡(C)oricon ME inc.の画像

ドラマ『レンアイ漫画家』で民放連続ドラマ単独初主演を果たした鈴木亮平 撮影/逢坂 聡(C)oricon ME inc.

 2006年に俳優デビューして以来、あらゆる作品で人々を魅了してきた鈴木亮平。大河ドラマ『西郷どん』(2018年)では、西郷隆盛の壮絶な人生を演じきり、役者としての地位をさらに高めた。4月からは、デビュー15年目にして新境地となる“王道ラブコメ”主演に挑む鈴木。下積み時代も長かったと語るこれまでの俳優人生を通して感じたこと、現在の心境などを聞いた。

【写真】鈴木亮平、吉岡里帆の“あざとい”演技に本気で照れ「ドギマギしました」

■初挑戦の王道恋愛モノに戸惑い、ヒロイン演じる吉岡里帆に“キュンキュン”シーン相談

 今年で俳優デビュー15年目となる鈴木亮平が、『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)で民放連続ドラマ単独初主演を果たす。本作は、漫画一筋で生きてきた恋愛下手の天才漫画家と、“ダメ男ホイホイ”と呼ばれる崖っぷちアラサー女子の不器用な恋を描いた王道ラブコメ。鈴木が演じる主人公の漫画家・刈部清一郎は、人付き合いが苦手な変わり者というアクの強いキャラクターだ。そんな役柄に対して「家の中では王様のように振る舞うのですが、一歩外に出ると、社会に慣れていないせいで凄くキョドってしまうんです。なので、僕は清一郎のことを“やさぐれ可愛い奴”と呼んでいます(笑)」と、鈴木は茶目っ気たっぷりに語る。

 これまでシリアスからコメディーまで幅広い作品で様々な役を演じ、実力派俳優としてのキャリアを着実に築き上げてきた鈴木だが、意外にもキラキラした王道恋愛ドラマは経験してこなかった。だからこそ本作の撮影は彼にとって大きな刺激となっている。

「夜景の綺麗な場所でお芝居できるのは嬉しいのですが、最初は『こんなロマンティックなところでどんな芝居をすればいいのか?』『こういう芝居でいいのかな?』と正直戸惑うこともありました(笑)。同年代の俳優はキラキラした恋愛ものを若い頃に沢山経験してきていると思いますが、僕は恋愛作品をあまり経験してこなかったので、ドギマギする感じが凄く新鮮で。ヒロインの久遠あいこを演じる吉岡里帆さんと『どうすればもっとキュンキュンしたシーンになるだろうか』と確認し合ったりして、少し気恥ずかしく思いながらも楽しんで演じています」

■大学から始めた芝居20年 演じることは1番の趣味「びっくりするほど飽きない」

 鈴木と言えば、ストイックな役作りを徹底して行ってきた。今回は漫画監修のプロのもとで特訓を積み、プロ顔負けのペン運びや所作を習得したという。また、監督からは「1話から可愛さを覗かせて欲しい」と要望があったそうで、鈴木は“やさぐれ可愛い”キャラクターの清一郎をより魅力的に見せるために、かなり調整しながら演じたことも明かした。

「可愛さを前面に出しすぎるとあざとくなってしまうので、『本当は恋がしたい』という彼の本音が垣間見えるように意識して演じています。普通はそういう部分を上手に隠すことができるのですが、清一郎は不器用なのでつい表にでてしまうんです(笑)。あとはギャップですよね。漫画に向き合って苦しんだり、仕事に真剣に向き合っている姿は同性から見ても色っぽいのですが、人と向き合った途端に急にオドオドしたり、素直になれないところはピュアで可愛いので、その落差が激しいところが清一郎の面白さだと思っていて。彼の色んな面を表現することができれば、より魅力的に見えるのではないかなと。そこを大事にしながら演じています」

 どんな作品ともしっかり向き合い、圧倒的な表現力の高さで結果を残してきたからこそ、演じるキャラクターの魅力を最大限に引き出すことができるのだろう。そんな鈴木は役者を目指した頃を振り返りながら懐かしそうにこう語る。

「大学1年の頃にお芝居を始めたので、そこから数えるともう20年になります。だけど自分でもビックリするぐらい、相変わらず“演じること”は飽きないですし、相変わらず難しいですね。ひとつのことができるようになったと思うと、またその先に難しいことが広がっていて、どんなに経験を積んでも新しい世界が見えてくるんです。だから役者の先輩方の凄さがどんどんわかるようになってきましたし、まだまだ先は果てしないので、一生かけてできる“1番の趣味”とも言えるんじゃないかと、そんな風に感じています」

 いまではNHK大河ドラマ『西郷どん』や『テセウスの船』(TBS系)など、話題作の主演や重要な役が相次ぐ鈴木だが、昔も今も変わらず、同年代の役者の活躍を見て悔しい思いをすることがあるという。

「僕がこの仕事を始めたときは、すでに同年代の役者はみんな活躍していて、天井が詰まっているような状況だったんです。ですから、『この先どうすりゃいいんだ?』と思っていましたし、悔しい思いも沢山してきました。もちろん今もそうです。とはいえ、昔は他の役者たちが遥か上のほうにいたので、追いつかなければと焦っても仕方がない状況だったというか。それなら『自分らしくいよう』と気持ちを切り替えるようになって、そこからかなり楽になりましたね。誰かと比べるのではなく、ただひたすらに自分のやれることをやっていました」

■20代はクールな男っぽい役者に憧れ「目指していた場所には2,3割くらい近づいた」

 そんな鈴木に、15年のキャリアの中で一番の転機だった作品を尋ねると、「パッと浮かぶのは大河ドラマ『西郷どん』です」と返ってきた。

「1年半ぐらいかけて1人の人間の人生を演じたので、凄く大きな経験になりました。ドラマの撮影期間中は『演技ってなんだろう』と考えることも多く、何かを表現するだけじゃなくて、“ただその場にいる”とか“その人の人生をそのまま生きる”ということも大事なんだなと気付かされました。いまはまだその段階に辿り着いてはいませんが、その片鱗を少しだけ見ることができたので、僕にとって転機と言える作品です」

 更に、この15年間で大きな影響を受けた役者を聞くと、「色んな人から影響を受けていて、ひとりひとり挙げるとキリがないのですが、まず舞台でご一緒した先輩の役者さんからは“いくつになっても努力をし続けること、自分を高め続けることの大切さ”を学びましたし、『西郷どん』でご一緒した先輩の役者さんからは、作品を背負っていく主役としてのあり方や役者同士のコミュニケーションの仕方、役者としての居方を学びました」と語ってくれた。

 第一線で活躍し続けている鈴木は、デビュー当時に自身が思い描いていた理想にいまどのぐらい近づけているのか。

「目指していた場所には2、3割ぐらい近づいた感じですね。ただ、当時自分が思っていたのとはちょっと違うというか(笑)。20歳の頃はクールな男っぽい役者に憧れていたんです。だけど、人それぞれ向き不向きがあるということに30歳ぐらいで気付きまして(笑)、そう思うようになってからお仕事が少しずつ増えていったんです。自分にできないことを無理してやるとすぐにバレますから(笑)、嘘つくことなく自分らしさを追求していくしかないんですよね。そういう気づきを繰り返して、アップデートしながらこれからも役者を続けていけたらと思います」

(取材・文/奥村百恵)

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