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25年“潜伏”しているつぶやきシロー、芸能人の選択肢の多さを心配「みんなが先に行くなら、僕は後退していってもいい」

Twitterのフォロワーが95万人を超えるつぶやきシロー (C)oricon ME inc.の画像

Twitterのフォロワーが95万人を超えるつぶやきシロー (C)oricon ME inc.

 90年代後半、『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)などで人気を博したつぶやきシロー。現在、メディアで目にする機会は減ったものの、彼のTwitterのフォロワー数は95万人超。著書『3月生まれあるある』(さくら舎刊)など、作家活動も行っている。とはいえ、決して「再ブレイクしたわけではない」と語るつぶやきシロー。多くの芸能人がデジタルの波に乗って先へと進もうとするなか、彼ならではの人生観を明かした。

【画像】「あるある!」「絶妙なとこを突いてくる…」95万人がクスっと笑う、つぶやきシローのつぶやき

■本を書くのも漫談のネタを書くのも、腰が重い

 日本社会は何事も4月始まりだ。3月生まれの人は、前年4月生まれの同級生といえど、約1歳の開きがある。つぶやきシローの著書『3月生まれあるある』(さくら舎刊)では、そうした悲哀が豊富につまっている。例えば、同級生が成人式を迎えて飲み会でお酒を飲んでいても、3月生まれはその時点で19歳のためお酒が飲めない。つぶやきシローならではのネガティブな視点でユーモラスに描かれたこれら“あるある”は、実に哀愁に満ちており、読み進めていくにつれて「クスクス…」「クスり…」が蓄積されていく。

 話題を集めている本書だが、つぶやきシローは朴訥な早口で制作の苦労を話す。「そもそも、3月生まれのあるあるだけで一冊書こうという方がムリな話なんですよ(笑)。だから似たようなネタが集まってて、『同じネタですね』なんて言われたりもするんですけど、そんなこと言う人は大抵、遅生まれ(4月~12月生まれ)なんですよね(笑)。気持ちがわからないんですよ」(つぶやきシロー/以下同)

 彼いわく、「何事も締め切りは決められたくないタイプ」。だが同著はその特性上、3月に発売されていなくてはならず、逆算して2月には販売開始することが決定。そのために慌ててネタを集め、まとめていった。

 「贅沢なんて言ってられないですよ。思い浮かんだネタをいいねいいねと言いながらメモって。2倍以上のネタを出して使えそうなものだけを収録していますが、2冊目はないね(笑)。僕、本を書くのも漫談のネタを書くのも、腰が重いんです。妥協してページを埋めると魂が入らなくなるから、追い込まれるのも嫌い。今回は、ラフのつもりで提出した挿絵が採用されちゃったから絵もひどいけど、時間もないしいいかって。面倒くさいから(笑)」。

■Twitterに95万人のフォロワー、「いつ炎上してもおかしくない」

 そんな面倒くさがり屋のつぶやきシローだが、実はTwitterでは先駆者の一人だ。Twitterが日本でサービスを開始したのは2008年。つぶやきはその翌年にアカウントを作成し、現在も95万人以上のフォロワーがいる。

 「それも仕事で始めたんですよ。雑誌の企画で『芸名がつぶやきだからTwitterでつぶやいてみませんか』っていう。言われたからやっていたんですが、反応が見られるのは面白くて。『へ~』と思っていたら、そのままやめられなくなった(笑)」

 投稿ペースは、無理ない程度で大体1日1回。

 「やめるやめると言いながら、10年続いて。その区切りでやめればいいのに、タイミングを逃しました。でも、漫談では表現しにくいようなネタを投稿に使えるから、無駄にならないという良さはありますよね。1回死んだものが、生き返って人目に触れる、そんな感じです。ただ、今は炎上ってのが問題になってるんでしょ? 僕も飲みながら書いてるから、いつ炎上してもおかしくないです(笑)」。

 Twitterでの活躍により、巷では“再びプチブレイク”と言われたこともあった。だが彼にしてみれば、「再ブレイクしてないですよ。ちなみにその巷ってどこにあるんですか?」と、まるで気に留める様子もない。

 また、Twitterではバズりたいと考える人も多くいるが、つぶやきは「その気持ちが僕にはわからない」と首をひねる。

 「だって、You Tubeだったら登録者が多いとお金になったりするんでしょ。僕はTwitterでお金儲けもしていないし、そもそもアナログ人間だから、LINEもクレジットカードも使ってない。LINEは、『誰かにやり取りをさらされると怖いよね』っていう認識で止まってる。カードも『裏でスキミングとかされちゃうよね、あれって怖いよね』で止まってるんです(笑)」

 「その点、Twitterはシンプルですよね。今の芸能人の方々を見ていると、You Tubeとか選択肢が多すぎ。僕はいいんですよ、これで。もちろんテレビだけで勝負する人がいてもいいし、僕みたいに書籍を出したりしてもいい。デジタル社会だといっても、皆さん自分に合うものを探したほうがいいんじゃないですかね」

■働き盛りに潜伏しても焦りはなし、「歳のわりにはいけるねっていう“肩”をしてるの(笑)」

 このようにマイペースに生きるつぶやきだが、「僕はテレビには向いてなかったね」と振り返る。90年代後半、『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)で一気に人気が爆発したのも、「あれは完全に運」と謙虚。「僕は新人で腕もなく、当時はふわふわして地に足がついてないような状況で。人見知りでタレントさんとうまくお話できないし、人付き合いが下手だから、大勢の中で楽しくできないんですよね」。

 その後、『ボキャブラ』終了とともに露出が減り、25年もの間「潜伏したような状況」にいるが、「怠け者だから全然焦らないんですよね」と前向き(?)に捉えている。「一番の働き盛りに潜伏していたから、野球で言えば、いい年齢になっているのに“肩”を壊してないんですよね(笑)。だから、『あれ、意外にまだ面白い』という声ももらったりする。歳のわりにはいけるねっていう“肩”をしてるの(笑)」。

 近年は、インターネットの影響もあり、多くの芸能人がテレビだけではなく、SNSやYou Tube、生配信アプリなどでも活躍するようになった。キャンプ動画で再ブレイクしたヒロシをはじめ、小梅太夫もTwitterで「毎日チクショー!」ネタを続け、ネット世代が盛り上がっている。これについてつぶやきは、「いいんじゃない」とニコリ。

 「ただ、僕は天の邪鬼ですからね。今回も書籍を出しましたが、それもアナログ。デジタルとは逆に、アナログの方面に行っちゃうんだよね。みんなが先に行くなら、僕は後退していってもいいんじゃないかな」。

 肩の力の抜けた飾らない言葉と思考法で、自分の道を突き進んでいるつぶやきシロー。技術は進歩しているが、追随しなければならないという決まりはない。つぶやきの言葉でいえば、「選択肢が広がっただけ」。そうした中で、どう自分らしく生きるかが、人生においては重要なのかもしれない。

(取材:衣輪晋一)

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