
出水麓武家屋敷群で茶道体験
出水といえばツル!ですが、今回はツルのほかにもある、魅力的なスポットを旅してきました。
出水麓武家屋敷群を着物で歩いて、立ち居振る舞いも心も美しくなれたような気がします(笑)。家族や恋人同士での着物着付け体験もオススメ。
いつもと違う、和服姿(=写真上)にドキドキ…!?(育)
出水麓武家屋敷群
まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような雰囲気。
フレンチ御膳 麓・なごみ亭
雰囲気のいい一軒家のレストランで、気軽にフレンチを楽しもう!!
箱崎八幡神社
日本一『大きい』鈴と、日本一『小さい』鈴がある箱崎八幡神社。
ここから、ゆる旅スケッチの世界をお楽しみください。
江戸時代にタイムスリップ
碁盤の目のようにまっすぐ区切られた道路。手入れの行き届いた緑や武家門を構えた屋敷を眺めながら歩く。色とりどりの着物姿での武家屋敷群の散策は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのようだ。
約400年前の江戸時代、肥後国(現在の熊本県)との境にある出水には、薩摩藩の地方支配の拠点である「外城」が設けられ、事務や警護を担う武士の住居と陣地を兼ねた麓と呼ばれる町が存在した。「出水麓武家屋敷群」には約150戸の武家屋敷が現存し、町並みは趣を残している。
今、外国人旅行者をはじめ観光客の人気を集めるのが「着物着付け体験」だ。多くの着物の中から好みの柄の着物と帯を選び、専門スタッフに着付けをしてもらえる。着物は古着が中心だが、中にはしつけ糸が付いたままの新品に巡り合えることも。草履なども貸し出していて手ぶらで楽しめる。

武家屋敷で茶道体験/イラスト:張 佐和子
着物姿で茶道体験もできる。所作や心得は丁寧に教えてもらえるので経験がなくても安心だ。散策のあとは着物と帯、足袋を持ち帰ることができ、帰ってからも着物を楽しむ機会が増えそう。記念撮影を楽しんだり、いつもとは違う気分で情緒豊かな休日を過ごして。(代宮司育代)
出水麓武家屋敷群で着物着付け体験
- 出水市麓町 出水麓武家屋敷群内[MAP]
- TEL:0996-63-4061(出水市シティセールス課)
- 料金/5,500円(着物と帯、足袋代込み。5人から受け付け)
- 時間/2~3時間
1カ月前までに要予約。着物レンタルコースもある
ここでいっぷく
フランス料理で北薩摩を味わう

フレンチコース
出水麓武家屋敷群の一角に立つ「フレンチ御膳 麓・なごみ亭」。無農薬の野菜など地元、北薩地方で採れた旬の食材を使ったコース料理が味わえる。お箸で食べられるので、子どもからお年寄りまで気軽にフレンチを楽しむことができる。

緑いっぱい
ランチは前菜からスープ、メーン、パンにデザートやコーヒーまで付いたフルコースで2,160円~。ディナーは3,240円~。メニューは素材を生かした内容で月ごとに替える。
竹林が広がりネコが散歩するロケーションは、静かで落ち着く雰囲気。お祝い事にもぴったりだ。少人数のウエディングパーティーが開かれることもある。
フレンチ御膳 麓・なごみ亭
- 出水市麓町1282-2[MAP]
- TEL:0996-79-3222
- 営/金・土・日曜、祝日。ランチ=11:30~15:00、ディナー=18:00~22:00(入店20:00まで)
ランチ、ディナーとも完全予約制
見つけた!
箱崎八幡神社の鈴

ツルの渡来数、日本一の出水市。向かい合う二羽のツルのオブジェが迎える箱崎八幡神社の神門には、「日本一大きな鈴」が下がっている。
高さ4m、直径3.4m、重さ5t。金箔(きんぱく)を張った鈴の表面にはツルが描かれ、圧巻の光景だ。また、直径2mm、「日本一小さい鈴」の展示もある。
こちらの鈴にもツルが描かれているらしいが、ルーペでのぞいてもわからないほど小さい。鈴は美の象徴とされ、邪をはらう力があるという。日本一大きな鈴から垂れる鈴緒を振って願掛けしたい。
箱崎八幡神社
- 出水市上知識町46[MAP]
- TEL:0996-62-2219
- 受付時間/9:00~17:00
- 休/なし

南日本新聞出水支局長
吉永 亮治(45)のおすすめ
十割そばの名店も
麓武家屋敷群といえば「耦祥庵(ぐしょうあん)」もおすすめ。古民家を改装した落ち着いた雰囲気と、香り高い十割そばが人気の店だ。混雑する週末を避けて平日に訪れると、近くの出水小学校から合唱する子どもたちの歌声が聞こえてくることもあり、和む。
- 出水市データ
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- 人口:54,647人(2016年12月現在)
- 面積:329.98km2
毎年10月から3月まで、越冬のために渡来するツルは1万羽以上。世界に分布する15種のうち7種のツルが確認されている。街中至るところにツルモチーフが。出水に出かけた際は“ツル探し”を。