
九州の「南部式」ミュージック
ドンドコドンドコ、響く和太鼓のリズム。三味線のような音と形をした南九州の民族楽器「ゴッタン」が明るい音色を響かせる。音に合わせ、歌ったり、口上を述べたり。大地、空、海など自然への敬意をオリジナルの歌詞に乗せて歌う。
姶良市でマッサージ師として働く寺原仁太さん。「南部式」というバンドで歌とゴッタンを担当する。南部式は「九州の南部スタイルの音楽」という意味を込めて名付けた。パンクロックやヒップホップなどさまざまな音楽に影響を受けてきたメンバー二人で昨年6月に結成。目指すのは「現代の新民謡」だという。「江戸時代まで民謡は日常に根付いていて、一般的な音楽だった。平成の自分たちの感覚で新しい民謡を生み出したい」
ライブハウスや地域の祭りでは法被や着物で「正装」して演奏する。鹿児島の和菓子、あくまきが好きで「あくまき音頭」も制作した寺原さん。お祭りサウンドに大人も子どもも笑顔いっぱいだ。