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Q
自宅の隣にある空き家が長期間手入れされないまま傾いてきており、このままでは私の家に接触しそうです。どんな対策が取れますか。
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A
空き家対策特別措置法に基づく措置や訴訟手続きをとることが考えられます。
空き家をめぐるトラブルが最近増えています。空き家を放置していると、倒壊・出火したり、近隣地に雑草が繁茂したり、地域の治安や景観、衛生状態の悪化、ひいては周辺の不動産価値低下という問題も起こりえます。したがって、早めの対策が必要です。
空き家を管理する責任があるのは所有者ですから、対策の第一歩は所有者との交渉です。しかし、所有者との交渉がうまく進まない場合には、市町村や裁判所を通じた手続きをとることにならざるを得ません。
昨年施行された空き家対策特別措置法では、適切な管理が行われていない空き家のうち、ある一定の状態(例えば放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態)にある建物については、建物所有者に対し、市町村長は必要な措置をとることができます。
お隣の空き家の傾斜の程度が著しい場合には、市町村に対して情報提供を行い、市町村の調査を求めるべきです。市町村は、調査の上で危険な状態であると判断すれば、空き家所有者に指導・助言、勧告等の措置をとることができます。
また、空き家が傾いて自分の土地に入ってきそうである場合には、あなたの土地の所有権に対する侵害のおそれがあるということですから、相手方に対して、将来の所有権侵害を防止するための傾斜防止の措置を求める訴訟を提起することも考えられます。倒壊の危険が切迫している場合には、仮処分を申し立てることも可能です。
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