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南九州市川辺 | 磨崖仏のある岩屋公園と美しい建物に心奪われる

岩屋公園にある桜の屋形

磨崖仏でも有名な、岩屋公園にある桜の屋形

 

南九州市川辺は鹿児島市からも近くて足を運びやすいのも魅力です。自然の中を歩いて心もリラックス。緩やかな空気が流れていました。(育)

岩屋公園

公園に隣接する磨崖仏群は全国的にも貴重な存在…

清水磨崖仏のある岩肌を近くで見てみると、穏やかな表情の観音様が。並んだ梵字はもともと5つあったそう。

残念ながら今は消滅してしまって残るのは3つだけ。

岩に彫られた梵字

鎌倉時代中期の作といわれている

清水磨崖仏

崖に直接彫られているのがスゴイ

川辺仏壇の技術を結集して作られた「桜の屋形」

岩屋公園内、桜の屋形(=最上段の写真)の内部にはカフェが。川辺焼などの焼き物や、川辺仏壇の技術を生かした彫刻や土産品なども販売しています。

天井にはステキな蒔絵が…。そして川辺らしい木彫りの仏像も!!

桜の屋形 天井の蒔絵桜の屋形 天井の蒔絵
桜の屋形 天井の蒔絵桜の屋形 天井の蒔絵
川辺らしい木彫りの仏像

道の駅川辺 やすらぎの郷

野菜や加工品を購入するもよし、レストラン「スターフル」でかわなべ牛や純手打ちそばに舌鼓を打つもよし。

道の駅川辺やすらぎの郷で売られるヨーグルト

ヨーグルトはプレーン、チーズ、豆乳の3種類

できたての寄せ豆腐

できたての寄せ豆腐は早い者勝ち!

川辺焼マグカップ

桜の模様の川辺焼マグカップ

 

ここから、ゆる旅スケッチの世界をお楽しみください。

仏様に支えられて…

鹿児島市からも近く、自然豊かな南九州市川辺町。仏壇産業が盛んなこの地で仏教へのあつい信仰心を伝える史跡が、岩屋公園内の「清水磨崖仏」だ。清水川沿いのびょうぶのように切り立った壁は高さ20m。岩肌をよく見てみると、3つの大きな梵字(ぼんじ)や優しい表情の観音像を見つけた。

磨崖仏群は全部で約200基、長さは400mにもわたる。平安時代の終わりごろから明治時代にかけて彫られたといわれ、県の文化財に指定されている。不吉なものを封じ込めるためや、故人を供養するためと目的はさまざまだが、家族や祖先を大切にした先人の思いが伝わってくるようだ。

カフェ「サクラノヤカタ」と梵字カプチーノイラスト

水に浮かぶカフェで梵字カプチーノを / イラスト:張 佐和子

公園内の池に浮かぶ「桜の屋形」は銀閣寺のような形。内部のカフェ「サクラノヤカタ」を担当する原口幸希さんいわく「天井の蒔絵(まきえ)など川辺仏壇の技術を生かした作りなんですよ」。カフェではラテアートで梵字を描いたカプチーノ「ボンチーノ」や抹茶味の「ボンチャチーノ」を飲める。9月末までは赤しそなど無添加のかき氷、10月からはロールケーキやプリンも。

桜から紅葉まで見どころいっぱいの公園内ではキャンプ場も営業する。先人に思いをはせながら自然やスイーツを楽しみたい。(代宮司育代)

南九州市岩屋公園

  • 南九州市川辺町清水3882[MAP
  • TEL:0993-56-5465
  • 営/8:30~17:30(キャンプ場管理室)
  • 休/なし
  • P/あり
  • HP/岩屋公園キャンプ場

カフェ サクラノヤカタ

  • 南九州市川辺町(岩屋公園内)[MAP
  • TEL:0993-56-0927
  • 営/11:00~OS16:00
  • 休/月・火曜・不定休あり
  • fb/@sakuranoyakata

ここでいっぷく
地元の食材を使ったこだわりの加工品

国道225号沿いの緑に囲まれた「道の駅川辺やすらぎの郷(さと)」は、2000年のオープン以来、地元産の新鮮な野菜や特産品を目当てに多くの人でにぎわう。

「この時季のお勧めはブラックオリンピア。上品な甘さと香りが特長のブドウで、糖度が19度もあるんですよ」と話すのは農産物販売課長で野菜ソムリエの西迫峰洋さん。

道の駅川辺やすらぎの郷で販売する寄せ豆腐イラスト

新鮮な野菜がいっぱい

道の駅川辺やすらぎの郷で販売する野菜イラスト

東さんの作る寄せ豆腐

併設の食品加工施設で作る豆腐、そば、みそ、アイスクリーム、ヨーグルトなども販売。寄せ豆腐は朝9時ごろ出来たてが並ぶと客が次々と手に取っていく。大豆本来の甘みを感じながら生で食べたい。レストランでは柔らかくとろける「かわなべ牛定食」(1,680円)を。

道の駅川辺やすらぎの郷

  • 南九州市川辺町清水6910[MAP
  • TEL:0993-58-3131
  • 営/物産館=8:00~19:00(4月~11月)、9:00~18:00(12月~3月)。レストラン=11:00~15:00 (OS14:30)
  • 休/物産館:なし、レストラン:水曜
  • P/あり
  • HP/道の駅川辺やすらぎの郷

見つけた!
川辺焼

明治時代に窯が開かれたが陶工が亡くなり途絶えてしまった「川辺焼」。その後、旧川辺町の働きかけによって90年の時を経てよみがえった。

川辺焼イラスト

現在、代表の川原多江子さんをはじめ5人が継承する。特徴的なのは象嵌(ぞうがん)という装飾技法だ。粘土で形成した後、模様を彫り、そこに違う色の粘土を埋め、余分な粘土を削ることで模様が現れる。伝統を守りながら、それぞれの陶芸家が持ち味を発揮し、進化していく川辺焼のこれからが楽しみ。道の駅川辺やすらぎの郷でも常設展示販売中。

川辺焼陶業組合事務局(野の花工房)

  • 南九州市川辺町本別府464
  • 代表/川原多江子
  • TEL:0993-56-4955

 

枕崎支局入角 里絵子支局長

南日本新聞枕崎支局長
入角 里絵子(43)のおすすめ

水と仏教ゆかりのまち、川辺

仏壇や銘柄牛、郷土菓子などで知られる南九州市川辺は、仏教ゆかりの史跡が数多く残り、緑豊かな自然が魅力の一つです。美しい湧き水もあり、磨崖仏群近くの清水の湧水や高田地区のたかたの命水は、多くの人に愛されています。涼を求めて訪ねてみませんか。

南九州市データ
  • 人口:36,750人(2016年8月現在)
  • 面積:357.91km2
  • 市花:ヒマワリ
  • 市木:桜、茶

南九州市のココがスゴい!

岩屋公園では毎年11月の第2日曜に「かわなべ磨崖仏まつり」を開催。玉入れ合戦では競技として真剣に取り組むチームのほか、ユニークな仮装で大賞を狙うチームも。今年(2016年)は11月13日(日)の予定。

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