
コテージ「凪の里」のきびなごランチ
上甑島のグルメスポット
コテージ「凪の里」
全国一の漁獲量をほこる甑島の「きびなご」。コテージ「凪の里」では刺し身に焼き、天ぷらと、きびなごづくしの料理が味わえる(=写真上)。
コシキテラス
甑フルーツ園
上甑島の名所
甑大明神
長目の浜
トンボロと呼ばれる陸繋(りくけい)砂州の上にある里地区。
「長目の浜」は、幅50m、長さ約4kmにわたって続く砂州で、なまこ池・貝池を海と仕切っている。その不思議な地形を一望できるのが「長目の浜展望所」だ。
藺牟田瀬戸架橋
武家屋敷跡
里港からほど近くにある「武家屋敷跡」。夏には生け垣に咲く鹿の子ユリも目を楽しませてくれる。
甑島へのアクセス
甑島へは、川内港(薩摩川内市)と甑島の各港を結ぶ「高速船甑島」または、串木野港(いちき串木野市)と甑島各港を結ぶ「フェリーニューこしき」が運航している。
2014年に就航した「高速船甑島」は、九州新幹線やななつ星などを手掛けている工業デザイナーの水戸岡鋭治氏によるデザインでも話題だ。洗練された内装で、豪華船旅気分を味わえる。
ここから、ゆる旅スケッチの世界をお楽しみください。
心解き放つ極上島旅
紺碧(こんぺき)の海と空。風が運ぶ潮の香りが集落を優しく包む。陸繋(りくけい)砂州の上に広がる甑島の里地区。そのユニークな地形の見どころのひとつが「長目の浜」だ。約4km続く砂州は、この地を訪れた島津光久が“眺めの浜”と称賛したことに由来するという。
里港からほど近く、「武家屋敷跡」は甑島を統治していた小川氏の居城「亀城」の麓跡で、玉石垣と生け垣が連なる風情が何とも美しい。夏には生け垣に咲く鹿の子ユリのかれんな姿も目を和ませる。

鹿の子ゆりのかれんな姿も/イラスト:張 佐和子
稲穂の緑やせせらぎを楽しみながら歩を進めると小粋な店を発見。近年は島の若い世代が地域おこしに尽力、店舗や土産物を開発して話題を集めている。その先駆けとなった豆腐屋「山下商店」だ。そこから徒歩15分、「ギャラリーヒラミネ」は、甑島で10年にわたり開催されたアートプロジェクトを機にオープンしたスペース。躍動感いっぱいの動物の絵やオブジェが迎えてくれる。これらは92歳の平嶺時彦さんによるもの。パワーに満ちた太陽のような作品は、ぜひじかに触れてほしい。
浜を見れば釣り人の姿、夕方には木陰に集まり夕涼み。どこかノスタルジックな島時間に浸れば心も体もほどけていく―。これぞまさに極上の“ゆる旅”だ。(田中総美)
こしきしま観光局
- 薩摩川内市鳥追町1-1(薩摩川内市観光物産協会内)[MAP]
- TEL:0996-25-1140
- HP/甑島観光ならこしきしま観光局
島へのアクセス:高速船、フェリーが毎日運航
問/甑島商船=0996-32-6458
山下商店
- 薩摩川内市里町里54[MAP]
- TEL:09969-3-2212
- 営/9:00~18:00
- 休/木曜(8/31までは無休)
ギャラリーヒラミネ
- 薩摩川内市里町里3248[MAP]
- TEL:09969-3-2346
- 営/金・土・日曜の11:30~16:30
(8/31までは無休)
ここでいっぷく
島生活を体感!!古民家コテージ
古民家を改装して1軒まるごと貸し出す、1日1組限定のコテージ「凪の里」。庭には五右衛門風呂やバーベキューができるテラスもあり、小道を隔てたそこは海というハッピーな空間だ。

キビナゴづくし
宿泊者以外でも利用できるのが、甑島名物の一つ、キビナゴの“いびき体験”とランチ。
いびくとはさばくの方言で、朝あがったばかりのキビナゴを名人の技に倣ってさばき、刺し身や炭焼きで味わうというもの。プリッとした新鮮キビナゴはもちろん、おかみの村岡いつ子さんたちとのふれあいも大きな魅力。
豊かな自然に加え、どこを訪ねても人情味豊かな甑島。その真骨頂を体感できる。

笑顔がすてきな村岡さん
凪の里
- 薩摩川内市里町里3343[MAP]
- TEL:09969-3-2588
- 料金/いびき体験(2人~)=1人:1,500円、ランチのみ=1,000円、1泊素泊まり=3人利用時10,000円、追加1人ごとに2,000円(小学生1,000円)
見つけた!
コシキテラス

中甑港の目の前の建物にちょうちんを発見。見れば「コシキテラス」の文字。焼き立てパンの香りが漂う店内は開放感のあるカフェで、地域おこしの一環として、古い建物を改装し今年4月にオープンした。
特産のタカエビやキビナゴを使った「断崖バーガー」は、島を象徴する景観のひとつ「断崖」をモチーフにしたぜいたくなハンバーガー。
ほかパスタやいれたてコーヒー、パンや土産物、島にまつわる本も並ぶ。港を眺めながらおなかを満たすもよし、旅のプランづくりに立ち寄るのにも絶好の場所だ。
コシキテラス
- 薩摩川内市上甑町中甑383-3[MAP]
- TEL:09969-2-0525
- 営/9:30~18:00
- 休/火曜(8/31までは無休)
別の甑島関連記事はこちらから。

南日本新聞薩摩川内総局長
下栗 淳也(54)のおすすめ
甑島 里の散歩
里の集落を歩くと、狭い路地に家々が軒を寄せ、島の生活感が伝わります。丸石の石垣や箱庭みたいな菜園と何だか懐かしい。最短で幅250mほどしかない砂州地形で、ちょっと歩くともう反対側の海岸。最近はカフェ風の店もできて、楽しい散歩道です。
- 甑島データ
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上甑島・中甑島・下甑島
- 人口:4,791人(2016年7月現在)
- 面積:117.04km2
薩摩川内市の西方約30kmに位置。2004年、合併により薩摩川内市となる。
甑島のココがスゴい!
列島は山脈の頂上部が海上に残ったものとされ、奇岩など絶景が多数。2015年、甑島が国定公園に指定。