
なびか農園 ふくろうのパン
おいしさを追求し、パン焼きに使うレンガの窯も手造り…
鳥のさえずり、風の音、季節を表す木々の色。自然の営みが五感に響く山里に、パンを焼く煙が上がる。
種子島出身の並河(なびか)真知子さんはこの地が気に入り移住。数年かけて、住まいや工房を自分たちの手で造った。パン焼きに使うレンガの窯も手造り。“もっとおいしいもの”を追求し、窯焼きに至ったという。
窯焼きは手間暇かかる重労働だが…
前夜から薪(まき)をたき続け、“おき火”の落ちついた翌朝11時ごろからパン焼きが始まる。2日がかりで焼くのは人気の食パン(450円)やブドウパン(ハーフ280円)、ハード系やりんごパンなど十数種と焼き菓子。
薪はオーブンと違い、温度調節ができない。それを見極め、窯の温度の下がり具合で焼く順番を決めるという。全てが経験値と勘。手間暇もかかるが、薪で焼いたパンは表面がカリッと、中はもちもちで風味も豊か。「パンってこんなにおいしいのか」としみじみ思う味わいだ。
天然酵母、国産小麦、無農薬全粒粉、オーガニックのライ麦など、納得のいく材料で余計なものを加えず丹念に作るパンは、健康志向の県外客からの発注もあるという。「焼きたての食パンはうす切りで。硬くなったら蒸してみて」。おいしい食べ方も提案してくれる。
なびか農園 ふくろうのパン
- 南九州市川辺町神殿4543-4[MAP]
- TEL:0993-56-6556
- 営/火曜・金曜の11:00~ 製造量によっては水曜・土曜も営業
- P/あり