
溶岩なぎさ公園から望む桜島
桜島溶岩なぎさ公園
桜島ビジターセンター、国民宿舎レインボー桜島、海釣り公園が隣接する桜島観光の拠点がこちら、桜島溶岩なぎさ公園(=写真上)。
足湯でくつろいでいると、どこからともなく、やってくる猫ちゃんたちにも癒やされます。ぜひ島内各地の展望台まで足を延ばして、迫力満点の火山を体感して。
桜島ビジターセンター
お土産コーナーには、「溶岩」や火山灰、「足湯堀りセット」(500円)なども。
レインボー桜島
Cafeしらはま
ワンプレートは、新鮮野菜がたっぷり。
具だくさんのおみそ汁、ミニコーヒーも付いて満足。
椿油使用のシフォンケーキ、ベーグルはテイクアウト可。ランチは予約が安心です。
それでは、“おでかけスケッチ帳”の世界をお楽しみください。
火山の迫力と恵みを体感

イラスト:張 佐和子
鹿児島港から桜島フェリーで約15分、デッキに出て潮風に吹かれていると、たちまち非日常の開放感に浸れる。桜島についたらまず訪れたいのが、港から徒歩10分足らずの「桜島溶岩なぎさ公園」。広々とした芝生広場から、むき出しの山肌を見上げる。対岸の鹿児島市街地から眺めるのとはまた迫力が違う。
同公園には全長約100メートル、日本でも有数という長ーい足湯がある。地下1,000mから湧出するという天然温泉はまさに火山の恵み。海沿いの座席からは鹿児島市街地が一望でき、車椅子対応や屋根つきの席もある。赤褐色の湯に足をつけ、雄大な桜島や鹿児島湾、港を行き交うフェリーを眺めていると、時のたつのを忘れそうだ。
辺りは1914年の大正大噴火で流れ出た溶岩地帯で、同公園から海沿いに烏島展望所までの約3キロにわたり、溶岩なぎさ遊歩道が続いている。

溶岩なぎさ遊歩道の周辺には有名な俳人の句碑なども立つ
黒々と荒々しい溶岩、そしてその上に、100年を経てクロマツの林が広がる。そばに立つ桜島ビジターセンターの解説に、噴火からおよそ30年でコケ類が生え、50年でススキなどの草原に、100年以上かけ林、そして森になる―とある。悠久の地球と、自然の営みを肌で感じることができる。
桜島溶岩なぎさ公園&足湯
- 鹿児島市桜島横山町1722-3[MAP]
- 【TEL】099-216-1327(鹿児島市観光振興課)
- 【料】無料
- 【営】9:00~日没
- 【休】なし
- 【P】あり
桜島ビジターセンター、レインボー桜島でタオルを販売
寄り道グルメ
Cafeしらはま
桜島をぐるっと巡る県道を北へ、刻々と形を変える山頂やアコウ並木に目を奪われながら目指す白浜集落に。県道沿いの「Cafeしらはま」は、特産の桜島大根や桜島小みかん、野菜類を手掛ける農業生産法人「ファームランド櫻島」の野菜を使ったランチやスイーツが味わえる。「農薬、化学肥料を使わず自分たちの畑で育てた野菜を味わってほしくて」とオーナー村山昭江さん。「農業用の倉庫を改装しただけ」というが、野山の草花がセンス良く飾られ、海も望める。
ワンプレートランチは、新鮮な季節の野菜がたっぷり。訪ねた日は朝、取ってきたばかりというパプリカの炒めものや桜島大根の葉の白和え、手づくりの鶏ハムなど9種類。野菜のみずみずしさと歯ごたえ、そして甘みを堪能したい。

ワンプレートランチはミニホットコーヒー付き1,000円。
小食の人、子ども向けに品数を抑えたミニランチ500円やカレー800円も
桜島産ツバキ油を使ったベーグルやシフォンケーキも手作りしている。野菜入りで甘さ控えめのシフォンケーキは、ふわふわなのに驚きのしっとり具合でお勧めだ。

ちょこっと寄り道【spot】
桜島ビジターセンター

桜島噴火の歴史やメカニズムをシアターやジオラマで分かりやすく解説・展示するミニ博物館。桜島に関するあらゆる情報がそろうので、観光のスタートにぜひ立ち寄っておきたい。カヤックや火山ガイドウオークなどの体験プログラムの拠点にもなっている。おしゃれなオリジナルグッズやスイーツ類、書籍と、お土産も充実している。
桜島ビジターセンター
- 鹿児島市横山町1722-29[MAP]
- 【TEL】099-293-2443
- 【料】無料
- 【営】9:00~17:00
- 【休】なし
- 【P】あり
ちょこっと寄り道【spot】
桜島マグマ温泉

国民宿舎レインボー桜島にあるマグマ温泉は、日帰り入浴ができ、島の社交場として親しまれている。海側は全面ガラス張りで天窓もあり明るく開放的。「リウマチや関節痛によい」と評判で定期的にフェリーで来る人もいるという湯は、鉄分が多く赤黒い。湯上りはさっぱり。同宿舎は宿泊はもちろん、レストランでランチも楽しめる。
桜島マグマ温泉(レインボー桜島内)
- 鹿児島市横山町1722-16[MAP]
- 【TEL】099-293-2323
- 【営】外来入浴は10:00~22:00(水曜のみ13:00~)
- 【料】300円、家族湯(要予約)は1時間/1,100円
- 【P】あり
ボディソープ、シャンプーは備え付けあり
- memo
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この夏に火山警戒レベルが一時引き上げられた影響で、桜島観光は打撃を受けたままという。「いまだに島には渡れるのか、という問い合わせが来ます」とNPO法人桜島ミュージアムの野口誠さん。そこで観光の起爆剤に、と「桜島もくもくクーポン」が発売中だ。観光、食事、土産に使え、500円で1,000円分(500円券2枚)とお得。先日警戒レベルは2に下がった。この機会に渡ってみては?(里)