
小川に架かる橋を渡り、車がすれ違えないほどの細い坂道の終点に現れる建物。扉を開くと、白い壁に高い天井の清々しい空間が広がります。
カウンターに並んだ惣菜を選び、ごはんとともにひとつの皿に盛り合わせていただく、バリスタイルのレストラン&バー。5品から、選んだ品数に応じて料金が変わるシンプルなシステムです。
ショーケースに並んだ色とりどりのお惣菜
この日、みんなが真っ先に注文していたのが、クリームチーズと梨のごぼうサラダ。きのことナーベラー(へちま)の青じそペペロンチーノも。「どんな味なんだろう?」好奇心を刺激される料理が並びます。
「楽しく料理すること」をモットーに、オーナーのまきさんが、その日の朝、食材を手に取って作りだす組み合わせの妙。イタリアンや和食店での厨房経験や、大好きなインドネシアで通った料理教室、生まれ育った京都の家庭料理、これまでの道のりと島の食材との出会いが、ひと皿ひと皿に生き生きと表現されています。
ミーゴレン(インドネシアの焼きそば)やグリーンカレー、アヤム・パダス・ゴレン(チキンの旨辛炒め)といったエスニック料理に加え、イカと小松菜のバルサミコソテー、春雨といろいろ野菜のエスニックナムル、ツナのふんわりチーズオムレツ、生ハムとトマトのフレッシュバジルシーザーサラダ、カボチャとポテトのバジルクリーム煮、冬瓜とそぼろの洋風あんかけなどなど。この日は16種類。ショーケースの前で迷うのも楽しいひとときです。
テイクアウトすることもできます。
旬の島野菜がふんだんに使われていて、うかがった日は、冬瓜、へちま、じゃがいも、かぼちゃ、ナス、ピーマン、パプリカ、バジルやローズマリーが屋久島産。近所の方が差し入れしてくださることもあるそう。
牛小屋を改装した気持ちのいい店舗
インドネシア語でワルン(Warung) は小さい店、カラン(Karang)は珊瑚。真っ白い壁とインドネシアから取り寄せた家具、窓の外の大きなヒカゲヘゴ。異国情緒漂う店は、元牛小屋。まきさんの祖父母が長年使ってきた小屋です。
農作業の手伝いなどで訪れていた島に魅せられ、昨年、この店をオープンさせました。
住まいのある京都との往復生活のため、店の営業は期間限定。今年は、11月いっぱいまで営業予定。
Warung Karang (ワルンカラン)
2017年夏に、屋久島町尾之間から屋久島町安房に移転しました[MAP]。