この記事のシリーズSERIES

プレゼント・クーポンPRESENT COUPON

フェリアSNSSOCIAL

ライフスタイル
てぃーたいむてぃーたいむ

甲斐谷 忍さん | 漫画家は「エンターテイナー」だと思う

エンジニアから漫画家へ。一念発起の挑戦でヒット作品を続々と世に出す。

◆ON “読者が喜ぶ作品描く”

鹿児島大学では電子工学を専攻し、卒業後は製紙会社のエンジニアとして富山県で働きました。馴染みのない土地で慣れない仕事に追われながら「一度きりの人生だから、もっと大胆なチャレンジをしてみたい」と思うようになりました。

青年漫画雑誌の刊行が続いた時期でもあり、もともと絵が得意だったので自分のサラリーマン経験が作品に生かせるのでは? という気持ちから、会社には内緒でいろいろな新人賞に応募しました。

1年頑張って駄目だったらきっぱり諦めるつもりでしたが、描き始めて3カ月後に初投稿がヤングマガジンの月間賞に入賞、1991年には投稿4作目の「もうひとりの僕」が新人の登竜門とされる手塚賞準入選作品に選ばれ地元の新聞に大きく載り、会社にばれてしまいました。

アルバイト禁止の会社でしたがとても温かく応援してもらいました。1年後には退職し本格的に漫画家の道に入り、生活が軌道に乗るまで4年ぐらいかかりました。

でも時間に余裕があったその頃に図書館で脚本を読みふけったことが、後で大いに役立ったと思います。

最新刊の「ウイナーズサークルへようこそ」

最新刊の「ウイナーズサークルへようこそ」

執筆では「読者に喜んでもらうために描く」ことが一番のモットー。漫画家はエンターテイナーだと思っているので、読者に求められているものを描くようにしています。憧れの人物像や生き方を主人公や題材に投影するのも、その思いからです。

ストーリーやキャラクターも連載しながら育て、変化していくことが多く、「LIAR GAME」も最初はほかの連載の“つなぎ”で描き始めたのが200話を超える長編になり、テレビドラマや映画化もされてうれしかったです。

パソコンを使って「ネーム」といわれるコマ割りを描く

パソコンを使って「ネーム」といわれるコマ割りを描く


漫画家 甲斐谷 忍さん

大ヒットとなった「LIAR GAME」と連載中「ウイナーズサークルへようこそ」と

甲斐谷 忍(かいたに・しのぶ)さん

  • 漫画家

1967年生まれ、鹿児島市出身。県立甲南高校、鹿児島大学工学部を卒業後、会社勤務を経て1991年「もうひとりの僕」で第42回手塚賞準入選受賞。

96年に連載を始めた「ソムリエ」が大ヒットし、テレビドラマ化。

その後も「ONE OUTS(ワンナウツ)」「LIAR GAME(ライアーゲーム)」などのヒット作を生み、現在は「ウイナーズサークルへようこそ」を「となりのヤングジャンプ」ウェブサイト(集英社)で連載中。

◇OFF “漫画家目指す若者支援”

漫画家にとって腰痛は大敵なので、水泳やウオーキングをしたり食事に気を付けたりしています。自宅が仕事場のため気持ちの切り替えが難しく、時間ができたときは家族で旅行したりしてリフレッシュするようにしています。

南国育ちのせいか、北海道に行くと非日常感にワクワクします。描き続けられる気力と体力を保つために体調管理に気をつかうようになりました。

数年前から漫画家を目指す若者を支援する「トキワ荘プロジェクト」に参加し、「甲斐谷荘」というシェアハウスで「漫画家の卵」の相談に乗ったりアドバイスをしたりしています。彼らの活躍や成長を見るのはとても楽しく、漫画との違う関わり方を見つけた気がして、これからも続けていきたいです。

 

10問10答

Q
大事なものは?
A
家族と友人
Q
影響を受けた本は?
A
「まんが入門」(赤塚不二夫著)
Q
もし休みが3カ月あったら何をする?
A
競馬研究
Q
これから挑戦してみたいことは?
A
美大に入学する
Q
座右の銘は?
A
不言実行
Q
今、熱中していることは?
A
コケの栽培
Q
最近気になったニュースは?
A
口永良部島の噴火
Q
鹿児島で思い出に残っている場所は?
A
奄美大島や徳之島の海の美しさ
Q
尊敬する人は?
A
母親
Q
趣味は?
A
料理

この記事のシリーズ Series of this article

私服=至福の時間

このシリーズは【私服=至福の時間】として、南日本新聞生活情報誌てぃーたいむに掲載されたものです。鹿児島ゆかりの方々に、仕事(ON)とプライベート(OFF)の楽しみ方について話を伺います。

記事一覧を見る

こちらの記事もどうぞ