
「だいとく」の枕崎鰹大トロ丼。
「カツオの町」枕崎は見どころ満載!
Show-1グルメグランプリで殿堂入りを果たした枕崎鰹船人(かつおふなど)めしや、2014年の新チャンピオン・枕崎鰹大トロ丼(=写真上)を生み出したグルメの街・枕崎市にお出かけ。
あたりにはかつお節のおいしそうな香りがほのかに漂い、おなかが空きっぱなしの一日でした。
枕崎駅には♡が隠れている!? 情報はこちらから♥
それでは、“おでかけスケッチ帳”の世界をお楽しみください。
カツオの町が歓声に包まれる

イラスト:張 佐和子
5月4日と5日、枕崎市の南薩地域地場産業振興センター一帯で「こどもの日かつおまつり」が開催される。海を元気に泳ぎ回るカツオのように、子どもたちの健全な成長を願うのが目的で、今年(2015年)で33回目。カツオ製品や新茶、焼酎、鮮魚といった南薩地域3市の地場産品の展示即売やステージイベント、スポーツ大会などがあり、毎年多くの家族連れでにぎわう。
祭りの目玉の一つが、カツオの形をした砂袋をステージの上から釣り上げる「かつお一本釣り大会」。砂袋の重さは1kgから20kgあり、年代・男女の部門に分かれて釣り上げる重さとスピードを競う。
「かつお節削り大会」では、手動ハンドル式の削り器で、1分間に削れるかつお節の量を競う。自分で削った戦利品は持ち帰れるとあって人気。

子どもたちに大人気の「かつお節削り大会」
両イベントとも誰でも無料で参加することができる。ほかにも体験航海や、ご当地グルメ「枕崎鰹(かつお)大トロ丼」のコーナーなど、港町ならではのさまざまなブースも設けられる予定で、会場内で一日中楽しむことができそう。
南薩地域地場産業振興センターの木原聖一郎さんは「子どもから大人まで楽しめるイベントで、毎年かなり白熱します。ぜひ“カツオの町”に遊びにきてください」とPRする。
こどもの日かつおまつり
- 【日時】2015年5月4日(月・祝)~5日(火・祝)9:30~17:00
- 【場所】南薩地域地場産業振興センター一帯[MAP]
- 【問い合わせ】同センター/TEL:0993-72-3133
寄り道グルメ
枕崎鰹大トロ丼

枕崎鰹大トロ丼(吸い物付き)800円
鹿児島県内の商店街グルメの王座を決める「Show‐1グルメグランプリ2014」で優勝した「枕崎鰹大トロ丼」。開発したのは枕崎市通り会連合会。誕生のきっかけは、枕崎市の友好都市である北海道稚内市と共同でスタートした「昆鰹(こんかつ)プロジェクト」だ。
両市の代表的な食材をPRすることを目的として2014年に始動したプロジェクトで、大トロ丼の開発はその一環。枕崎市内の7店舗が、それぞれの特産品であるカツオと昆布を使って、趣向を凝らした丼メニューを提供する。
大トロ丼は、カツオの大トロ部分である腹皮と昆布、ハート形のなるとを使うのがルール。
「だいとく」では、食べやすいようにカットした腹皮の竜田揚げを、本枯節と利尻昆布でだしを取った甘辛いたれに絡めた。同様にだしを取った吸い物には、とろろ昆布とカツオの粉を入れる徹底ぶり。
同店の川平泰徳さんは「町ぐるみで知恵を出し合って完成した丼。枕崎の新名物を味わって」と話す。

「グランプリで連覇し殿堂入りした枕崎鰹船人めしやかつおラーメン、鹿籠(かご)豚を使った料理など名物メニューをそろえてお待ちしています!」と川平さん
だいとく
- 枕崎市折口町17[MAP]
- 【TEL】0993-72-0357
- 【営】11:00~16:00(L.O.15:30)、17:30~21:00(L.O.20:30)
- 【休】不定
- 【P】専用駐車場あり
ちょこっと寄り道【gourmet】
まくらざき鰹バーガー

「枕崎観光の足がかりになれば」と、カフェ・ザ・オールドマンの吉松幸夫さんが2008年に開発。パテは硬めに照り焼きにしたカツオのすり身。トマトとセロリ、タマネギをまぶした特製野菜ソースと絡めることで臭みを消し、たっぷりのかつお節で風味を引き立てた。やわらかなパンとの食感の対比もいい。1日30個限定。400円。
Cafe THE OLD MAN
(まくらざき鰹バーガー)
- 枕崎市港町1[MAP]
- 【TEL】0993-72-0213
- 【営】10:00~13:30、16:00~23:00
- 【休】不定
- 【P】あり
ちょこっと寄り道【spot】
枕崎市文化資料センター 南溟館

東シナ海が一望できる小高い丘に立つ美術館。船のいかりをモチーフにした木造の館内では、海老原喜之助や吉井淳二の作品、全国公募展「風の芸術展」の入賞作品、郷土作家の絵画などを展示する。枕崎市では「青空美術館」として、同公募展ゆかりの立体作品79点を市街3通りに設置。身近な芸術作品として市民に親しまれている。
枕崎市文化資料センター 南溟館
- 枕崎市山手町175[MAP]
- 【TEL】0993-72-9998
- 【営】9:00~17:00(入館16:30まで)
- 【休】月曜(祝日の場合翌日)
- 【料】入場無料(特別企画展は有料の場合あり)
- memo
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枕崎市の花渡川のほとりに、すでに廃線になった南薩鉄道の鹿籠(かご)駅があった。かつて枕崎は養豚業が盛んで、戦後間もない頃はこの駅から黒豚を出荷していたのだそう。生きたまま運ばれた黒豚は、その品質の良さから瞬く間に評判になり、貨車に鹿籠駅の車票が付いていたことから「鹿籠豚」と呼ばれるように。全国初の豚のブランドの誕生。現在の黒豚人気のルーツになった。(田)