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がんについて考える|婦人科がんについて知る

婦人科がん

妊娠出産などのライフステージにも関わる婦人科がん。気をつけるべき症状や、定期的な検診について、徳永産婦人科の徳永誠院長に聞きました。

卵巣がん

どんな病気?

初期は自覚症状が出にくく、早期発見が難しいがんとされる。進行すると腹痛や不正出血、おなかの張りやしこりなどの症状がみられる。気になることがあれば早めの受診を。

治療方法

基本的には手術、抗がん剤治療。子宮と卵巣を全摘出することで再発リスクを軽減することにつながる。ただし、妊娠を希望する場合、がんの状態にもよるが、がん化した片方の卵巣のみを摘出する方法もある。

子宮頸がん

どんな病気?

子宮の入り口にできるがん。初期はほとんど症状がなく、進行すると不正出血や性交時の出血、下腹部の痛みなどがみられる。原因はヒトパピローマウイルス(HPV)への感染。20歳後半から発症する人が増えるが、それより若くで発症する人も。

治療方法

がんになる前の高度異形成の場合、レーザーで減らすことが可能。ごく初期である上皮内がんの時点であれば、子宮の一部のみを切除する「円錐(えんすい)切除術」で取り除く。妊娠は可能だが、流産や早産などの原因となる場合も。さらに進行すると子宮を全摘出することとなる。

子宮頸がんはワクチンと検診で予防

子宮頸がんの原因である、HPVの感染を予防するワクチンが有効だ。HPVは性交渉の経験がある女性なら誰でもかかる可能性がある。今年4月から、9種類の遺伝子型に対応した9価ワクチンの定期接種が始まった。対象は小学校6年~高校1年相当の女子。また、健康被害への不安から国が積極的な接種勧奨を控えた1997~2006年度生まれの女性も「キャッチアップ接種」として公費での接種が可能だ。

ただしワクチンを受けたからといって、子宮頸がんに感染しないというわけではない。徳永院長は「ワクチン接種後の定期的な検診も欠かさないで」と話している。

子宮体がん

どんな病気?

子宮内膜にできるがん。女性ホルモン「エストロゲン」による長期的な刺激が原因の一つで、40代から多くなるとされる。一番多い自覚症状は不正出血。特に閉経後の出血には要注意。若い世代でも排卵障害や生理不順といった症状で、がんが発覚することもある。

治療方法

子宮の摘出が原則。ただし、早期がんで妊娠を希望する場合は、子宮を温存しながら治療をすることもある。

定期検診で早期発見、早期治療

いずれのがんも早期発見・早期治療で子宮を守り、妊娠の可能性を残すことができる。徳永産婦人科では1、2年に一度の検診を推奨する。卵巣がんは超音波画像診断(エコー)で腹部の状態を確認。子宮体がんは子宮内部の細胞を採取し、検査する。子宮頸がんは子宮頸部をブラシで軽く擦り、細胞を採取する。徳永院長は「早期発見ならば治療できるがん。若いうちから検診を受けてほしい」と訴える。同院の場合、がんと疑われる場合は手術可能な総合病院に紹介する。市町村などが実施するがん検診も活用しよう。また、気になる症状をすぐに相談できる、かかりつけ医を見つけておくことが大切だ。

教えてくれた先生

徳永 誠 院長
徳永産婦人科

    徳永産婦人科

  • 鹿児島市田上2-27-17
  • 099(202)0007
婦人科に行くことを恥ずかしいと思わずに、早期発見のために検診を受けましょう

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