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がんについて考える|消化器系のがんについて知る

消化器系のがん

「私は大丈夫」と思い込み、発見が遅れてしまう大腸がん。がんの特徴や内視鏡検査の重要性を貴島消化器内科の貴島理子(きじま・みちこ)院長に聞きました。

大腸がん

どんな病気?

結腸、直腸の粘膜に発生した「腺腫(せんしゅ)」と呼ばれるポリープががん化するものと、正常な粘膜から直接発生するがんがある。がんは次第に大腸の壁に深く侵入し、広がる。国立がんセンターのデータでは2019年、1年間にかかる人は男性約8.8万人、女性約7万人。部位別の罹患率は男女合わせるとトップ。女性の部位別死因1位。

治療方法

粘膜内にとどまるがんは、内視鏡での切除が可能。腹部を切開する手術に比べ、体への負担が少ない。貴島消化器内科の場合、がんと診断されたら、詳しい検査と適切な治療が受けられる病院に紹介する。

こんな症状に注意!

早期がんの場合はほとんど無症状。進行すると腹痛や血便、また腫瘍で腸内が狭くなり、便秘や下痢を起こす。ただ、便通の乱れや痔だと思い込み、「自分は大丈夫」という考えや羞恥心から受診しない人が多い。女性の部位別死因が1位なのも、受診が遅れるためとされる。

CHECK! かかりやすい人
食生活の欧米化で、脂質・動物性たんぱく質の摂取量が増え、年々増加している。アルコールの過剰摂取や喫煙、肥満、運動不足などが危険因子といわれている。

胃がん

どんな病気?

ほとんどが粘膜の上皮細胞から発生する腺がん。早期段階では自覚症状がなく、進行すると胃の痛みや不快感、吐き気、食欲不振が症状として表れる。ただし、胃潰瘍や胃炎、機能性ディスペプシアでも同様の症状がみられる。


治療方法

大腸がん同様、早期ならば内視鏡で切除可能。

CHECK! ピロリ菌除去
胃がんの原因はほとんどがピロリ菌の保有。乳幼児期に飲み水や食べ物、親からの口移しなどで感染している可能性がある。投薬による菌の除去で胃がんのリスクを軽減することができる。40歳未満の感染率は10%程度だが、家族に陽性者がいる場合は検査を。

気になったら検査を受けよう

「早期発見・早期治療が命を守る最善の方法」と語る貴島院長。自身は昨年、乳がんの手術を受けた。毎年検診を受けていたため、早期発見につながった。「大腸がん・胃がんは早期発見ならば、内視鏡切除でほぼ痛みもなく、体表面も傷つかない。定期的に検査を受けて」と呼びかける。

大腸がん

40歳ごろから罹患率が増加するため、便潜血の検査が推奨されている。ただ、早期がんやがん化の可能性があるポリープの検出は難しく、一度は内視鏡検査を受けることがおすすめ。直腸から盲腸までを観察し、がんやポリープの有無を検査する。がんの疑いがある場合は、組織を採取。1週間ほどで結果が分かる。なお、同院は検査時にポリープを切除する日帰り手術もしている。

胃がん

 

ピロリ菌を除去した人は年に一度、内視鏡検査を。必要に応じて鎮静剤を打ち、眠っている間に検査を受け、目が覚めたら結果を聞ける。同院の場合、当日朝絶食していれば予約は不要。

口から挿入するタイプの内視鏡。1mほどあり、胃の状態を確認できる

教えてくれた先生

貴島 理子 院長
貴島消化器内科クリニック

    貴島消化器内科クリニック

  • 鹿児島市草牟田2-10-2
  • 099(226)7272
早期で見つかれば根治できるがん。気になる症状がある場合は気軽に受診し、内視鏡検査を受けてほしいです

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