
5月の連休明けは心身の不調、いわゆる「5月病」になりやすい時期といわれます。今、改めてメンタルヘルスと向き合い、心身ともに健やかな毎日を過ごしませんか。
ストレスに悩まない私になる
同じストレスにさらされても、元気な人・不調になる人がいるのはなぜ? かごしまメンタルパートナー協会の江並智子さんに、ストレスとうまく付き合い元気でいられる方法を教えてもらいました。
参考:一般社団法人 日本ストレスチェック協会
Check! 今の私、どんな状態?

コップのイラストを見てください。コップの中に水が入っています。その水の量を見て、あなたならどう思いますか?
▶︎まだ半分もある/入る
心に余裕がある状態といえるでしょう。新しいことにも取り組めそうです
▶︎もう半分しかない/入らない
心にゆとりがなく、焦りを感じているかもしれません。もしかしたらストレスをためていませんか?
心を健やかに保つために
1.自分の考えや気持ちに気付こう
物事に向かう時の「~ねばならない」「~であるべき」という考えを、時には手放してあげましょう。こう考える時、私たちの心や体は緊張したり力が入ったりしてストレスを抱え、できることもできなくなる場合があります。できない自分やネガティブな感情を持つ自分も、あなたの一部。まずはネガティブな感情を受け入れ、「~でもいいよ」「そんなこともあるよね」と自分に許可を出して心と体を緩めましょう。自分と向き合い、丁寧に扱うことで自己肯定感が高まります。
- 「つらいよね」「きついよね」と自分の気持ちを受け入れて
- 疲れているならまずは休憩!「休んでいいよ」と許可を出して
- 体が楽になると心にも余裕が出て、少し冷静になれる。視野が広がり「できる範囲でやろう」「誰かに手伝ってもらおう」と、いろいろな選択肢を思いつくように
例/「疲れてるけれど、2週間も家の掃除をしていないから早くしなきゃ」
2.原因に対する考え方のバランスを意識しよう
- A.努力しなかったからだ・確認を怠ったからだ=「自分のせい」要因を自分の内側に向ける(内的統制型)
- B.運が悪かったからだ・依頼されたタイミングが良くなかった=「他人・環境のせい」要因を自分でなく外側に向ける(外的統制型)
例/仕事で失敗した! 原因をどう考える?
Aの場合、原因や改善策を自分の内側で考えるため自己成長にはつながるものの、自分を追い詰めストレスを抱えこんでしまいがち。一方、Bの場合、ストレスはあまり感じないが、反省がないため自己成長につながりにくいと言えます。
ストレスを抱えず元気に過ごせている人、一流アスリートや会社経営者など活躍を続ける人は、AとB両方の考え方をバランス良く持っている場合が多いようです。ストレスを感じやすい人でも、バランスを意識することで楽に過ごせるようになるので大丈夫。ストレスの感じ方は体調や環境などによっても変化するので、「心が健やかな状態」を保てるよう工夫しましょう。
3.相談相手を持とう
悩みは一人で抱え込まないことが大切です。仕事の悩みなら上司や同僚、プライベートなら友人や家族などと、悩み別の相談相手を心が元気な時に決めておきましょう。すぐに解決策が出なくても、話すことで自分の気持ちに気付き考えが整理される場合もあります。悩んだら、話しやすく信頼できる人に話してみてください。
4.好きなことをしよう
趣味やスポーツ、ランチや散歩など気分転換できることを持ちましょう。コーヒーを飲むなど、ちょっとしたことでも構いません。一人・二人以上、屋内・屋外、短い時間・長い時間などシチュエーション別に、テンションが上がること・癒やされること・楽しいことを、たくさん作って。習慣化しておくといいですね。
5.非日常を大切に
毎日同じルートで仕事や買い物に行くという人は、時々別の道を通ってみませんか。新しいお店を見つけたり違う景色を眺めたりして、うれしい発見があるかもしれません。家庭や職場など「いつもの私」ではない非日常の時間や居場所、新しい人や学び、習慣との出合いが新鮮で前向きな気持ちを連れてきてくれますよ。
教えてくれた人

価値観は人それぞれ。視野を広く持ち、いろいろなことを「想定内」にしておくとストレスを受けにくくなりますよ
かごしまメンタルパートナー協会 江並智子さん
かごしまメンタルパートナー協会は、個人カウンセリングや企業・団体へのメンタルヘルス研修など、幅広く手掛けるNPO法人。コミュニケーションに役立つ、一般向け「傾聴講座」も実施しています。
かごしまメンタルパートナー協会
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