
適応する病気が多いSCS
皆さん、今回は痛みの治療において、医学会で話題の『脊髄刺激療法(SCS)』についてお話しします。このコラムでも数回取り上げていますが、「どんな治療なのか詳しく説明してほしい」という方がいらっしゃるので、今回は閑話としてご説明します。
そもそもなぜ私たちが痛みを感じるのかというと、「痛い!」という信号が脊髄を通って脳に伝わることで、初めて痛みを感じます。SCSとは、脊髄に弱い電気を流し、痛みの信号を伝わりにくくすることで、痛みを和らげる治療法で、適応する病気は多いです。
私は、いきなりSCSを受けるのではなく、まずは薬、リハビリ、各種神経ブロックを併用して、これらの効果が乏しい場合にSCSを提案しています。SCSの流れは、
①外来でSCSの説明をし、ご希望があれば、入院日を決めます。
②入院後、局所麻酔下にSCSのトライアル(試験刺激)を実施。院内で1週間程度、自由に過ごしていただきます。
③効果の判定後、リードを抜き、退院です。
④効果があれば、a.本植え込みまたはb.外来治療の継続を後日選択していただきますが、痛みが改善していれば、そのまま治療自体が終了になることもあります。効果がなければ、別の治療法を模索します。

個人的にはSCSは難治性の痛みに対する最後の手段と考えています。SCSを受けることに抵抗を感じるかもしれませんが、おすすめの治療であり、以前と同じような生活を取り戻せる可能性もあります。
もっと詳しく話をお聞きになりたい方は一度ペインクリニック内科を受診し、治療の幅を広げてみてはいかがでしょうか? ご希望に応じて、他の治療法や内服、リハビリの相談などお一人お一人に合ったオーダーメイド治療が可能ですので、遠慮なく気軽にご相談ください。
フェリア紙上クリニック担当医

ペインクリニック内科
整形外科
麻酔科
前原光佑 先生
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