
シックで重厚感のある「ASHシリーズ」
桜島の「火山灰」と坊津の「土」で対照的な器が…
いつもの料理が華やぎ、お茶の時間が楽しみに―。お気に入りの器は、日常をすてきに彩る。
陶芸家・城戸雄介さんの工房「ONE KILN(ワンキルン)」は、鹿児島市の住宅街にある。土をこね、型で作るカップやプレートは、和食でも洋食でも料理を選ばないシンプルで美しいデザインが特徴だ。
桜島の火山灰を釉薬(ゆうやく)に混ぜ独特の色味を出す「ASH(アッシュ)」と、南さつま市坊津の土で作る「CULTIVATE(カルチベイト)」の2シリーズを柱に、国内の企業や海外アーティストとコラボするなど幅広く制作・活動する。下記HPや、HPに掲載の取扱店で購入できる。
下の写真は人気コーヒー店「ブルーボトルコーヒー」とのコラボ商品。ASHシリーズの「アジワイ」(左)と「カオリ」は、2022年9月27日(火)まで山形屋内のポップアップストアで全国に先駆け販売中。各4,620円だ。
城戸さんは鹿児島玉龍高校を卒業後、東京のデザイン専門学校に進んだ。土の面白さを知ったのは、卒業制作で左官の技術を用いて椅子を作った時だ。
デザイン事務所に就職したが、「自分で考えて作ったものを売るところまでやりたい」と24歳から3年間、佐賀・有田焼の窯元で修業した。
有田で得た技術を手に、鹿児島に帰郷。2008年に実家のガレージでONEKILNを立ち上げた。英語で「ひとつの窯」を意味する屋号には「この窯で作った器からいろいろな人とつながる」という展望を込めた。
以降、革や木工などジャンルの異なる同年代の作り手たちと交流を深めながら、ものづくりと向き合ってきた。陶芸家になりたいと模索していた当初、選択肢が限られていて苦労した経験から、「自分の工房は開かれた場所でありたい」と願う。見つめるのは、テーブルを囲む人々の笑顔だ。
ONE KILN(ワンキルン)
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よかもんのススメ…
D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA
ディーアンドデパートメントカゴシマ バイ マルヤ
デザイン活動家のナガオカケンメイさんが掲げる「ロングライフデザイン」をテーマに、全国で展開する家具・雑貨店。鹿児島店はマルヤガーデンズ開業時より4階に構える。
「時代や流行に左右されない普遍的で優れたデザイン」を基準に全国から選んだ商品のほか、地元の作家や企業が手がける雑貨・飲食品も。ONE KILNの器も取り扱う。
店では月替わりで全国各地の地域産業や伝統工芸を紹介する企画展を開催。セールスチーフの内門美里さんは、「伝統を生活に取り入れるきっかけとなればうれしい」と話した。
D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA
- 鹿児島市呉服町6-5 マルヤガーデンズ4F[MAP]
- TEL:099-248-7804
- 営/10:00~20:00
- 休/マルヤガーデンズと同じ
- HP/D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA
- /@d.and.department.kagoshima
- /@d_d_KAGOSHIMA
- /d_kagoshima
📢2022年9月29日(木)~10月25日(火)は大島紬や奄美大島の染色、現代の服飾作家など鹿児島の衣服の企画展を予定
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