
いくつになっても健康できれいに―。今回は漢方・薬膳と発酵食の専門店で、体の内側から美しさを保つためのポイントを探りました。この秋、とっておきのあなたと出会いませんか?
漢方・薬膳で内側からキレイに
漢方や薬膳の知恵を取り入れた料理で、体の内側から美しい人を目指しませんか? 漢方のオリーブ堂薬局(鹿児島市)に教えてもらいました。

漢方の考え方
腎って何?
漢方(中医学)の考え方では人体を役割ごとに五つに分け、それぞれ「肝」「心」「脾」「肺」「腎」と呼ぶ。生命力を蓄え、老化を防ぎ、若さを保つのに大切なのが「腎」。臓器として主となるのは腎臓で、成長や生殖、ホルモン、免疫、自律神経などの働きに関わるとされている。
腎を養い、補う食材
イチオシ食材は山芋。トロトロネバネバが潤いたっぷりで、腎に良いといわれる。短冊切りにしてみそ汁に、おろしてご飯にかけて、などいろいろな調理法で食べてみて。
胃腸も大切
摂取した栄養を余すことなく消化・吸収するために胃腸の元気も大切だ。夏、冷たいものの取りすぎで疲れ気味の胃腸には、魚や鶏の南蛮漬けなど甘酸っぱい料理がおすすめ。乾燥する秋冬に向けて体に潤いを与える効果も期待できる。
鹿児島は食の宝庫!
「普段口にしているものがどんな材料でつくられ、どんな栄養を持つのかを知って生活に生かしましょう」と、食生活の大切さを説く武柳子さん。武さんが「漢方・薬膳を学ぶほどに素晴らしさを実感する」と絶賛するのが“鹿児島の郷土料理”だ。地元の宝に今改めて注目してみよう!

😋さつま汁
鶏肉と野菜をふんだんに使ったさつま汁、すりつぶした大豆がまろやかな呉汁。甘くておいしい鹿児島のみそでつくろう

😋きびなご
刺し身は酢みそで。天ぷらは頭から尻尾まで、骨も丸ごと食べられ、「命をいただく」という食育にも◎

😋豚骨
骨までやわらかく煮た豚骨は、カルシウムもたくさん取れる。豚の産地・鹿児島ならではの料理

😋煮しめ
ミネラルが豊富な昆布、食物繊維たっぷりのゴボウやシイタケなど、たくさんの食材を使った「最高の薬膳」。味付けには黒砂糖を使って
教えてくれたのは

漢方のオリーブ堂薬局
- 薬剤師・国際中医専門員:武柳子さん
当薬局には老若男女さまざまな人が相談に訪れ、特に40代以上の女性が多いです。症状や生活スタイルの聞き取り、舌の状態で体を見る舌診などを行い、必要に応じて漢方薬の処方や生活習慣のアドバイスをします。気軽にご来店ください♪
漢方のオリーブ堂薬局
- 鹿児島市金生町1-9[MAP]
- TEL:099-222-5072
- 営業時間:9:00~18:40(日曜、祝日は10:00~)
- 定休日:なし
- HP/漢方のオリーブ堂薬局
発酵食で元気に
コロナ下で腸活に興味を持つ人が増えています。上手に取り入れるコツを発酵食Lab(いちき串木野市)で聞きました。
発酵食で何が変わる?
腸内環境が整うだけではない。「腸が整えば、考えもクリアになる」と塩田さん。幸福を感じるホルモン・セロトニンの9割は腸でつくられるため、思考が前向きになる。
夏バテシーズンのオススメ発酵食
食事が取れない時は栄養満点の甘酒を。酵素ドリンクは手軽に飲めて人気だ。夏野菜を漬けた水キムチも◎
発酵料理研究家・塩田亜耶子さんイチオシレシピ
残暑を乗り切るパワーフード!
キムチとツナの冷や汁のレシピ
- ~材料(キムチとツナの冷や汁)~
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- 白菜キムチ:50g
- 木綿豆腐:1/4丁
- キュウリ:1/2本
- ミョウガ:1個
- ツナ(ノンオイル):1缶
- 青ジソ:5枚
- 白ゴマ:大さじ1
- 麦みそ:大さじ2
- 冷水:300cc
- 麦ごはん:適量
- ~作り方~
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- 白菜キムチを食べやすい大きさにカット。木綿豆腐は水気を切って手で小さくちぎる。ツナは汁を分けて取っておき、キュウリは輪切りした後、塩もみし水気を切る。ミョウガ、青ジソは千切りに。
- 白ゴマと麦みそを合わせすり鉢でする。
- ②のすり鉢にツナ缶の汁と冷水を合わせ、みそを溶かす。
- 器に麦ごはんをよそい、①で準備した具材を盛り、③のみそ汁をかける。
📢ポイント
ほてった体を冷ます、夏野菜料理。キムチは乳酸菌たっぷりの腸活食材で夏バテにもぴったり。
みそ汁のススメ
季節の具材のみそ汁を食べよう。特に“朝みそ汁”は、基礎体温が上がり、免疫力UPにも効果。発酵食Labでは、ひよこ豆・麦・黒豆のみそが並ぶ。
教えてくれたのは

発酵食Lab
ラボ
- 発酵料理研究家:塩田亜耶子さん
ホンモノの発酵食を食卓に。生活の知恵が詰まった伝統的な発酵食を、現代のライフスタイルに合った、おいしく楽しい心豊かな取り入れ方で提案しています。
発酵食Lab(ラボ)
📢発酵食の料理教室も!
季節の単発コースは毎月25日に翌々月の参加者を募集。