
久保輝子さん
(ダスキンアイワ/鹿児島市)
「日々周りの方に感謝です」。取材中、何度も感謝の言葉を口にした。物腰の柔らかい、謙虚な人柄が伝わってくる。家庭や事業所などのクリーニングを請け負うダスキンアイワで、電話での顧客対応などの業務を担う。
周りの声をよく聞き、顧客と現場をつなぐ
電話では、顧客と現場をつなぐ。パイプ役として顧客の情報をより引き出し、スタッフに伝え、作業がスムーズに進むよう心を配る。高齢者にはゆっくり大きな声で、忙しい人には簡潔に、相手に合わせた対応を意識する。
電話で3階建てと聞いた顧客の家に、地下があり5階建てだったことがあった。「階段を上るのが大変だったよ~」とスタッフに笑われた。顧客から厳しいことを言われる時もあるが「どうすればよりよくなるか考え、今後に生かします」。
直接喜びの声が届くのも仕事の魅力。「お客さまから社員の評判を聞くと、家族を褒められたようにうれしい」と笑顔を浮かべる。チームで仕事をしている実感がある。チームのためにできることがないか常に考える。
勤続25年、後悔しないよう生きる
勤続25年を迎えた今も、日々一緒に働く社員や顧客へ感謝を伝えることを忘れない。きっかけは13年前、身近な存在であった父方の祖母、母方の祖母をほぼ同時に亡くしたことだ。父方の祖母の家は近く、高校生になるまで毎晩泊まりに行っていた。「何でも言い合う仲だったのに、感謝を伝えられなかった。同じ後悔をしたくない」。そんな気持ちで社員や顧客と真摯に向き合う。
短大を卒業後、信販会社の事務職に就いた。「早く一人前になりたい」と必死で仕事を覚えた。結婚後も仕事を続けたが、体調を崩し退職。「仕事も家庭も全て完璧にやらなきゃと思っていた」と振り返る。それでも仕事は好きだった。体調が安定した頃、前職の経験を生かせる事務で再び働き始めた。
夫とは休みの日に一緒に出かけることも。家事は夫婦で協力している。仕事も家庭も趣味も頑張りたい女性は多いはず。読者へ一言、と求めると「ストレスをためずにひと息つきながら、一緒に頑張りましょう」。優しいエールが返ってきた。
久保輝子さん
プロフィール
1988年鹿児島女子短期大学卒業後、信販会社に入社。93年結婚、1年後退職し97年愛和(ダスキンアイワ)入社。
- 今これに夢中です
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「カフェ巡り」
休日においしいものを食べたり、ギャラリーなどへ心躍るもの探しに出かけたりしてリフレッシュしています。
今後の目標
利他の精神。お世話になった方々へ少しずつでも恩返しをする。