
サンショウ風味のいか飯
食欲をそそる「いか飯」はいかが?
夏から秋が旬のスルメイカは「夏イカ」とも呼ばれ、これからおいしい時季を迎えます。今回はイカにもち米を詰めて、ふっくら煮た「いか飯」を紹介します。うま味の染みたもち米に、サンショウの爽やかな風味が食欲をそそります。
サンショウ風味のいか飯レシピ
- ~材料~(4人分)
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- スルメイカ:2匹(1匹250~300gぐらいのもの)
- もち米:1合
- ショウガの薄切り:3~5枚
- 実ザンショウ(下処理したもの):大さじ1
- 片栗粉:適宜 好みでクコの実や松の実(各小さじ2)を入れると切り分けたときに断面が彩りよく仕上がる
- A
- 濃い口しょうゆ:大さじ3
- 酒:大さじ2
- みりん:大さじ2
- きび砂糖:大さじ2
- 水:600ml
- ~作り方~
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- もち米を洗い、たっぷりの水に3、4時間漬けておく(一晩漬けておいてもよい)。
- イカは脚を引き抜いて内臓と軟骨を取り除き、胴の中をきれいに洗う。目の下で脚を切り離し、付け根にあるくちばしを取り除く。脚の吸盤は手でこそぎ落とし、2、3本に切り分ける。
- 鍋にAを入れてよくまぜる。
- ボウルに水気を切ったもち米と好みでクコの実、松の実を入れまぜ合わせ、スルメイカの胴に詰める(破裂しないよう6割を目安に)。胴に③を大さじ1入れて口をつまようじで留める。
- ③を煮立て、④とショウガを入れて落としぶたをして中火で20分、ひっくり返してさらに20分煮込む。ふたをして10分蒸らす。
- いか飯を取り出し、煮汁に実ザンショウを加え、好みの濃さまで煮詰めてたれを作る(片栗粉でとろみをつけてもよい)。
- いか飯を食べやすい大きさに切り、皿に盛ってたれをかける。
残った煮汁に半熟卵をくぐらせて添えるのもお勧め
もち米が余ったらクッキングシートでふんわり包み、ほどけないようにたこ糸で結んでいか飯と一緒に煮るとよい
- ~実ザンショウの下処理~
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- 小枝から実を外し、たっぷりの湯で5分ほどゆで、指でつぶせるぐらいの軟らかさになったらざるに上げる。
- 1、2時間水に漬け、あくを抜く。食べてえぐみがあれば水を変えてもうしばらく漬ける。
- 使用するときはキッチンペーパーで水気を拭き取る。
料理制作・監修

鎌下直子さん
鹿児島市生まれ。夫、息子、娘の4人家族。
料理好きの祖母や料理講師だった母の影響もあり料理の道へ。出産後、日々の食の重要性を再認識し、食生活アドバイザー、国際薬膳食育師、アスリートフードマイスターなどを取得。レシピ開発や学校・企業での料理講師に携わる。
「家ごはんを大切に」をモットーに食育、伝統料理、料理法、栄養などあらゆる切り口から食スタイルを提案している。
鎌下直子さんのEssay
6~7月のごく短い期間しか手に入らない実ザンショウ。下処理をすれば冷凍で1年ほど保存でき、いろいろな料理に使えます。細かい枝から実を外す作業は手間が掛かるものの、長く楽しむために欠かせない夏の手仕事で、つくだ煮、夏野菜のピクルスのほか、ぬか床の雑菌繁殖防止に重宝します。
わが家がまず作るのは、ちりめんさんしょう。炊きたてのご飯に添えるだけで最高のごちそうです。ポテトサラダやパスタのスパイスに使うのもお勧めです。ピリッとした独特の辛みと清涼感ある香りが料理の味を一気に引き締めてくれます。

ちりめんさんしょう
- ~作り方~
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- ちりめんじゃこ100gをさっと湯通しする。
- 鍋に酒100ml、みりん、濃い口しょうゆを各大さじ2入れ煮立て、①を加え弱火で煮汁が半量になるまで煮る。
- 下処理した実ザンショウを大さじ2~3(好みで調整)加え、さらに5分煮る。仕上げにつや出しでみりん小さじ1を加えまぜ合わせ、水分を飛ばしてバットに広げ冷ます。冷蔵庫で約2週間保存可(冷凍保存も可)。