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色色ウェブコラム・エピローグ | スザナより、読者の皆さんへ

桜の花が咲き誇る春の鹿児島で、和服を着て家族でパチリ! 思い出深い、1枚です(by スザナ)

サヨナラ鹿児島…皆さんの、美しい街に住んで学んだ5つのこと

日本語の勉強を始めたとき、多くの人から「鹿児島は好き?」と尋ねられました。そこで、私は、鹿児島市での暮らしについて感じたことを表現するのにぴったりのフレーズを覚えることにしました。それは…

 

「皆さんとても優しい。住みやすいところだからです」

 

という言葉。大人になってから、いろんな都市に住み、仕事をしてきましたが、鹿児島ほど住みやすくて働きやすくて、充実した時間を過ごせる場所はありませんでした。日本語を覚え、幅広い世代の人たちと接する機会が増えるにつれ、ここに住む皆さんは何と心優しいのだろうと、しみじみ思いました。講師を務めていたG-wiz Language School(鹿児島市堀江町にある英会話スクール)では、生徒たちがあっという間に友達になってくれました。生徒が成長し、学んでいく姿をみるのが大好きでした。

このところずっと、この美しい街・鹿児島を“故郷”と呼ぶ人たちの生き方について、あらためて「外から見た目」で考え続けていました。以下の5つが、私が学んだことです。

 

1:美しい生活を楽しむ

 

 

春が来る度、みんなが立ち止まって桜の花を眺める光景は驚きでした。年配の方もティーンエージャーも、みんな一様に、桜のつぼみを携帯のカメラで撮影するのですから。それも、毎年のように。

「毎年、桜は見られるじゃないの」。

初めはそう思っていました。ですが、そんなこと、関係ないんですね。桜はいつだって、新たな美しさを見せてくれるのだと、いつしか感じるようになりました。桜島の噴火にも毎回ハラハラしたし、道ばたや公園の植え込みでさえ、季節が変わる度に違う表情を見せてくれました。美しさは、移ろうもの。だから、そこにあるうちに楽しまなければ―。
そう気づかされ、ここにいる間、私は「ニッポン」をエンジョイすることができました。

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2:何事にも一生懸命

鹿児島の人々は、すべてのことに全力を尽くそうとします。私が受け持ったG-wizのクラスの生徒たちを見てそう思っただけでなく、すし屋の板前さんが握るすしがいかに繊細か、アーティストが手がける書道がどんなに美しいか、など、いろいろな場面で感じさせられました。みんなの頑張る姿に励まされ、おかげで、どんな仕事にもベストを尽くそうと思うようになったし、これからも皆さんから学んだ精神を忘れません。

 

3:リラックスタイム

仕事の時間と遊びの時間、両方がここにはあります。私の職場の上司であるサム先生は、いつも仕事と遊びのバランスをとることに尽力されていました。印象に残っている思い出の多くは、週末の小旅行やG-wizでのイベントです。イベントでは、友人たちみんなが働く手をいったん止め、一緒にリラックスした時間を過ごしてくれました。

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私は友人と、開聞岳に登り、霧島を散策し、仙巌園や知覧を観光しました。そしてその後は、きまっておいしいレストランで食事を楽しみました。

友人たちと過ごしたこれらの時間、私はいつまでも忘れません。

 

4:励まし合う気持ち

「頑張れ!」。この言葉は、すぐに覚え、よく使いました。互いを激励する、この鹿児島のスピリットは、とてもありがたいものでした。日本語の勉強につまづいたとき、英会話の講師を始めてすぐのとき、赤ちゃんを授かったとき、夫のジョシュがカフェを開いたとき…いつでも、友人たちは「頑張れ」と言って私を元気づけてくれました。もちろん、引っ越しが決まったときも。この「頑張れ」の精神は、今後、一生涯、私たちを助けてくれるだろうと思います。そして、多くの人に伝えていきたいです。

 

5:夢を持つこと

鹿児島に来てすぐ、イケダイクオさん、ヒロコさんというすばらしいご夫婦に出会いました。2人は、私たちを息子や娘のように思って面倒をみてくれました(私たちの娘は、彼らを「じぃじ」「ばぁば」と慕っています)。お父さん(イクオさん)は書道家で、私たちに「夢」という漢字を書いてプレゼントしてくれました。「誰もがみな、夢を持つべきだよ」と、お父さんは言いました。80歳になってもなお、彼は夢を持っているのです。なんということでしょう! お父さんの姿勢は、すごく励みになりました。これこそ「薩摩スピリット」です。


英会話スクールの生徒やご近所さん、友人たちが一生懸命何かに取り組み、夢をかなえようと努力しているのを見て、私は彼らをずっと応援してきました。今度は、自分たちが応援してもらう番です。私と夫は、語学と旅行を続けるという夢をかなえるため、日本から別の国へと旅立ちます。みんなが私たちを応援してくれているのが、ひしひしと伝わってきます。

私は、確信しています。日本での経験が、私たちのかけがえのない思い出になるということを。それには二つの理由があります。一つは、G-wizという職場で働けて幸せだったから。こんなにもハッピーな環境で、生徒や先生たちと学ぶ楽しさを味わえたことに、感謝しています。もう一つは、日本ほど美しく、親切な国は世界中どこにもないということ。そして、鹿児島ほど、この美しさと人々の温かみを感じることができ、身の回りの人々をいつくしむ場所はないと思います。

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ですから、私たちが丸4年近く鹿児島に住んだことには、なんの驚きもありません(本当は2年だけの滞在のつもりだったのに!)。ここで過ごした時間は、ずっと記憶に残り続けるし、いつだって思い出すことができるでしょう。親切で、互いを励まし合い、夢を追い続ける鹿児島の人たち。鹿児島、という都市を表現するとき、誰もが、こうしたイメージを思い描くことでしょう。
本当に、ありがとう鹿児島。そして、「頑張れ!」。

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スザナとジョシュ、私たち2人は約4年、鹿児島に住み、仕事をし、最後の数カ月間でフェリアのウェブコラムを担当しました。
スザナはG-wiz Language Schoolで働き、これから、中国・杭州市に行って私立小学校で英語の先生になります。

goodbye
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