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海産物卸問屋経営|成長のきっかけは家族。天然だしの魅力を伝える

海産物卸問屋経営 塗木 由里子さん

塗木 由里子さん
(株式会社マルイケ/鹿児島市)

イワシ、アゴ(トビウオ)、アジ、かつお節、昆布…。天然の海産物から丁寧に取っただしは、塩分などを添加した顆粒だしに慣れた舌には物足りなく感じる。

だが三口、四口と食べ進めると、具材の味を甘く、優しく引き立てる。そんな「天然だしの魅力」を幅広い年代の人に伝えたいと昨年、鹿児島市の「よかど鹿児島」に初の独立小売店舗「じゃこ屋」を出店した。だし用の海産物や瓶詰めのだしつゆ、珍味などを販売する。

天然だしの魅力伝える、小売り部門を新展開

11年前。がん闘病中の父に「私が会社を継ぐから」と伝えた1週間後、父は旅立った。それまで家業の海産物卸問屋の経営には関与しておらず、引き継ぎもないままの社長就任。「最初は何をしていいか分からず、無我夢中だった」と振り返る。

26歳からブティックを経営し、小売業には思い入れがあった。「顧客と直接触れ合って、天然だしの良さを伝えたい」と温めていた小売り部門の構想を実現したのは社長就任から7年後。

鹿児島市南栄の本社の一角に「乾物卸じゃこ屋」を開業した。鹿児島市南部に大規模店舗の出店が相次ぎ、卸だけでは先行きが厳しくなってきた時期で、古参社員も受け入れてくれた。

障害ある長女の誕生、経営者として成長

人として、経営者として変わるきっかけをくれたのは、23年前、重い障害を抱えて生まれてきた長女の存在だった。気の抜けない子育てと、二つの会社経営。

仕事はある程度、社員に任せないと回らなくなった。「それまでは自分がという気持ちが強く、任せきれなかった。でも、任せることは、その人を信用すること。そうすると社員も新たな才能を開花させ、会社を支えてくれた」。感謝の気持ちが自然と生まれ、自分の世界も広がった。

「だし文化日本 伝統の味を食卓へ」と掲げる理想。一番やりたいのは、だしの飲み比べやだしを生かした料理の提案だ。コロナ禍でできずにもどかしいが、客に会うのが楽しみで、時間が許す限り店頭に立つ。

母のみそ汁は、いつもたっぷりの煮干しと昆布でぜいたくにだしを取った具だくさん。その味の記憶を支えに、豊かなだしの世界を発信する。

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塗木 由里子(ぬるき ゆりこ)さん
プロフィール

鹿児島市生まれ。短大を卒業後、南日本ハム就職。退社後の1990年、26歳でブティック・アンリコ開業。33歳で結婚。2001年、36歳で(有)ワイエムシーカンパニーを設立。10年父の死去後、46歳で海産物卸問屋(株)マルイケ代表取締役就任。17年「乾物卸じゃこ屋」開業。20年鹿児島銀行本店ビル・よかど鹿児島に「じゃこ屋」出店。じゃこ屋=099-295-0821。

今これに夢中です
「仕事」

仕事でしょうか…。プチギフトなどの提案や新商品開発を楽しんでいます。時間に余裕ができたら、仕事以外の趣味を見つけたいです。

資格について

簿記

今後の目標」

コロナ禍の中でよかど鹿児島店がオープンして、ずっとお客さまと距離をとって接客しなければならない状況がとても辛いです。

天然だしの良さや、美肌にいい食材、ダイエットに効果がみられる食材などを試食、試飲などしながら提案して、お客さまと話題を共有することが今の一番の願いであり目標。まずは天然だしのおみそ汁を皆さんにふるまいたいです。

 

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鹿児島で働く女性たちを紹介しているFelia!の『クローズアップ』。いろいろな職場で輝いている彼女たちの姿や、これまでの足取りをご紹介します。

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