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シンプルなものほど難しい。永く愛される銘菓が進化「生かるかん」

霧や櫻や「作り立てのかるかん」

作り立てのかるかん。白くてまぁるい

進化する銘菓は、逆境をバネに誕生した…

鹿児島を代表する銘菓・かるかん。その原料は自然薯(じねんじょ)(山芋)、水、米粉、砂糖などとシンプルだが、自然薯の状態を見極める熟練の感覚が出来栄えを左右する。自然薯は霧島・大隅産、水は関平鉱泉水を使う。
「入社して10年くらいは配合がうまくいかずに目が粗くなったり、膨らまなかったり失敗を繰り返した」と社歴43年になる内田剛正さん。後輩の窪田優樹さんと二人三脚で、かるかんを蒸すまでの仕込みを担当する。

霧や櫻や「生菓子を作る内田さん」

15歳から菓子作りに携わる内田さん

霧島・大隅産の自然薯

かるかんの原料になる自然薯

霧や櫻や「かるかん生地の粘り」

かるかん生地の粘り具合に気を配る


霧や櫻や「蒸しあがったかるかん」

蒸しあがったかるかん

看板店だった国分の八坂店が火事で被災したのは8年前の2013年。「打撃は大きかった。多くの方から励ましの声をいただき、前を向くことができた」と徳重克彦社長は振り返る。「恩返しがしたい」。

2015年、霧島や鹿児島の食材にこだわった和・洋菓子を販売する「霧や櫻や」(霧島市)をオープンし、「創作生かるかん」の販売を始めた。

「歴史に恥じないものを作ろう」とスタッフの知恵を結集させ、「かごしまの新特産品コンクール」で県知事賞受賞、「ゲンセン霧島」という鹿児島県霧島市の地域ブランド認定制度でも今回、最高評価の7ツ星に認定されるなど名誉をつかむ。

霧や櫻や「創作生かるかん」

3種類の創作生かるかん。手前から順に「霧かん」「櫻かん」「橘かん」

霧や櫻や「創作生かるかん」
洗練されたデザインのパッケージ。
お土産にいかが?上から順に

  • 霧島産小みかんのあんを使う「橘かん」
  • こしあんの入った「霧かん」
  • あんに桜の葉を練り込んだ「櫻かん」

 

霧や櫻や「かるかん生地であんをサンドする機械」

かるかん生地であんをサンドする

あんは蒸した後に入れることでしっとり感を、生地は二つ折りにすることで食べやすさにこだわった。あんを変え、見せ方を工夫したりと、新しいかるかんに挑戦し続け、2020年は「黒糖かるかん」で再びコンクールの賞を獲得した。

他にも元禄12年、島津家の祝賀菓子として振る舞われた、最古のかるかんを文献を基に再現した「極上元〈はじまり〉かるかん」にも取り組んだ。極上元〈はじまり〉かるかんは天然自然薯の風味と食感にこだわった。

明治17年創業。いつの時代も菓子はおもたせとして人の縁をつなぎ、優しい甘さで私たちをとりこにしてきた。「次は生クリームを入れてみようかな」。徳重社長は次のアイデアにきらきらと目を輝かせる。

霧や櫻や「極上元〈はじまり〉かるかん」

文献を基に再現した最古の極上元〈はじまり〉かるかん

薩摩菓子処とらや・霧や櫻や

 

よかもんのススメ…

薩摩菓子処とらや・霧や櫻や 鹿児島中央駅店

訪れる客の8割は県外客という、鹿児島中央駅改札前にある「みやげ横丁」内。

薩摩菓子処とらや・霧や櫻や鹿児島中央駅店

鹿児島中央駅の「みやげ横丁」にある

店長の白濵妙子さんは「コロナの影響でお客さまが減った」と肩を落とすも、客の質問に応える声は明るい。「かるかんを知らない人に原料や作り方を教え、時には観光案内をすることも」。冬は「黒糖かるかん」、春は「サクラサクかるかん」と店頭には季節の限定商品を並べ、「地元の人にも立ち寄ってほしい」と呼びかける。

霧や櫻や 鹿児島中央駅店「店頭に並ぶかるかん」

店頭に並ぶ「かるかん」

「かるかんのシンプルで素朴な味が好き。子どもの頃から食べてきた郷土菓子をたくさんの人に食べてもらいたい」

薩摩菓子処とらや・霧や櫻や鹿児島中央駅店長・白濵妙子さん

店長の白濵妙子さん

4月まで販売予定の「サクラサクかるかん」(972円・5個入り)。「ほのかに香る桜と、かわいいピンク色で春のお土産にぴったり」と勧める。

薩摩菓子処とらや・霧や櫻や 鹿児島中央駅店

  • 鹿児島市中央町1-1[MAP
  • TEL:099-250-4800
  • 営/8:00~21:00

 

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