
鹿児島の伝統野菜・桜島大根と、桜島大根を使ったランチ
25kgモノも! ずっしりと重い、桜島ならではの恵み…
伝統野菜「桜島大根」。おでんやぶり大根で味わう、ほくほくした食感がたまらない。
1月下旬、鹿児島市桜島白浜町の畑を訪ねると、収穫の真っただ中だった。ファームランド櫻島の村山利清さんは「葉の形や大きさで違いが分かる」と収穫の頃合いを見極める。
ミネラルを豊富に含んだ火山灰質の土壌は、大根をおいしくする。だが降灰は大敵。葉に付いた灰を落とさなければ、枯れてしまう。手塩にかけて育て上げ、ようやく収穫を迎える。
「コツをつかめば簡単だよ」。村山さんは葉を引っ張り、軽々と収穫してみせるが、小さくても3kg程度、大きいものでは25kgほどにもなる。ずっしりと重たい。収穫後は水洗い。丁寧に洗い上げ、真っ白に輝いていた。
有機栽培にこだわる村山さん。近年、血管機能改善成分「トリゴネリン」が見つかり、機能性野菜としても注目される。「皮も葉も、花だって余すことなく食べられる。魅力を広めたい」
村山さんは高校卒業後に就農。しかし、1972(昭和47)年、連日灰が降り、作物が育てられなくなった。鹿児島市に引っ越し、31年間果物店を営んだ。
桜島に戻ったのは2004年。最近は助っ人たちにも支えられている。鹿児島大学農学部4年日置一心さんもその一人。桜島で農業をする学生グループ「アスノタネ。」を立ち上げ、村山さんを師匠と慕う。村山さんは「桜島への愛を持つ子が増えてくれれば」と目を細める。
ファームランド櫻島
- 鹿児島市桜島白浜町1267
- TEL:099-245-2822
- /@farmlandsakurajima

よかもんのススメ…
Cafeしらはま
鹿児島湾に臨むカフェ。村山さんの妻・昭江さんが腕をふるい、村山さんが栽培した有機野菜や、地元で採れた食材を楽しめる。「地元の旬のものを味わってほしい」と、今年(2021年)金婚式を迎えるおしどり夫婦のこだわりが詰まった店だ。
2013年4月、自宅の倉庫部分を改装し、開業した。「何でもシンプルが一番」と語る昭江さん。桜島大根をふんだんに使ったワンプレートランチ(コーヒー付き1,400円)が人気。大根ステーキに紅白なます、皮を使ったきんぴら―。3月上旬まで堪能できる。
Cafeしらはま
- 鹿児島市桜島白浜町1267[MAP]
- TEL:099-293-2887
- 営/10:00~17:00(ランチ提供は11:30~、農繁期は早めに閉店)
- 休/不定(農繁期は休業)
- P/あり
- /@CafeShirahama
- HP/みんなの桜島-Cafeしらはま