
帖佐人形「おひなさま」
明るい未来へ、願いを込めて人形を作る…
子を抱く母親、力士、犬…。触れると伝わる土のぬくもりに、心が穏やかになる。
作り手の折田貴子さんは、帖佐人形の復興に力を尽くした故・折田太刀男さんの孫娘にあたる。
共に粘土遊びをした子どもの頃はもちろん、貴子さんが人形作りを継ぐと宣言してからも、いつも優しかったおじいちゃん。太刀男さん亡き後、伝統を一人で背負うプレッシャーを感じつつも「細く長く、素朴さの中に美を忘れず」という祖父の言葉を道しるべに、制作にいそしんできた。
土をこねて型を取り、干したものを素焼きし、下地を塗り、絵付け―。手間暇がかかる何重もの工程を経て、最後に目を描く。長いキャリアを持つ折田さんですら「今でも緊張する」と語るほど、最も重要で集中力の要る作業だ。
下の写真は「2020かごしまの新特産品コンクール」で奨励賞を受賞した「あまびえ」(2,750円)。
パステルカラーの優しい色合い。若い人にも手に取ってもらえるようにと工夫しているそう。蒲生観光交流センター、県特産品協会ブランドショップで購入できる。
コロナ下をきっかけに、よりいっそう人形と向き合えるようになったという折田さん。「世の中が少しでも良くなるように」と新作「あまびえ」の制作に挑戦した。「何十年も大切にしていると聞くとうれしい。これからもかわいがってもらえるような人形を作って細く長く続けていきたい」
帖佐人形窯元
- 姶良市西餅田1372
- TEL:099-227-7514(=折田貴子さん)
- HP/姶良市HP-受け継がれる伝統とぬくもり/帖佐人形
工房の見学は事前に問い合わせを
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よかもんのススメ…
蒲生観光交流センター
日本一の巨樹として知られる「蒲生の大クス」や武家屋敷群など、歴史や文化の香りが漂う姶良市蒲生地区。町全体を包むのんびりとした雰囲気が散策にぴったりだ。
蒲生観光交流センターで折田貴子さんの帖佐人形を販売しています。「あまびえ」も!
同センターの本山友子さんによると人気スポットはやはり大クスで「最近は、今まで知らなかったと県内の方もよく来られます」。
2021年3月14日まで「蒲生麓スマホdeスタンプラリー」を開催中。のどかな景色やおいしい食べ物で蒲生の魅力を味わって、オリジナルグッズをもらおう!
蒲生観光交流センター
- 姶良市蒲生町上久徳2308-1[MAP]
- TEL:0995-52-0748
- 営/9:00~17:00
- 休/なし
- P/あり
- /蒲生観光交流センター
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