
養殖カンパチ・海の桜勘。鹿児島垂水は生産量日本一!夏も冬も美味し~い!
温暖な海潟の海で育まれて
海潟漁港から、漁船に乗り約10分。小さな江之島の奥に見えてきたのは、穏やかな海に漂ういけす畑だ。
8m四方のいけす1台には、約3,500匹のカンパチたち。エサを求めて、勢いよくしぶきをあげていた。
南シナ海沖の温かい海で生まれた200gほどの稚魚は、平均水温22度の温暖な海潟の海で、約1年半かけて3.7kgを超える立派なカンパチに育つ。
「赤潮に弱く、動きが遅いので寄生虫が付きやすい、手間のかかる魚」と筆頭理事の篠原重人さん。東京からのUターンで、家業の養殖業を継ぎ19年になる。
「タンパク質はイワシやアジなどの魚粉で、ビタミンや脂質は県産茶や焼酎かすを加えたオリジナルの配合飼料で補い、カロリーを調整しながら成長を促している」。
沈みにくく、水に溶けにくいEP飼料で、食べ残しや海水汚染を防ぐ。エサを工夫することで、魚臭さの軽減にもつながっているという。
「夏が旬と言われるが、産卵前の12月から3月も脂がのっておいしい」。水揚げしたばかりの新鮮なカンパチを刺し身でいただくと、脂の優しい甘みが口の中で広がった。「時間が経っても血合いが出にくいので、祝いの席にもぴったり」
垂水市漁協がカンパチの養殖事業に携わり約30年。「県外に送るとブリと間違われたこともあった」と笑う。
「垂水カンパチ 海の桜勘」ブランドは、今や生産量日本一に輝く。「井の中の蛙になってはいけない。これからもお客さまが求めているものを探っていきたい」
養殖カンパチ 垂水市漁業協同組合
- 垂水市海潟643-6
- TEL:0994-32-1165
よかもんのススメ…
味処 海の桜勘
垂水市漁業協同組合直営、「垂水カンパチ 桜勘」が味わえる専門店。
2年前にリニューアルし、背中、ハラミ、トロ、炙りと、カンパチの各種部位を堪能できる、刺し身定食「西郷どん」(1,650円)が一番人気だ。
付けダレは、ゴマ、しょうゆ、レモン、塩の4種類。身をご飯に乗せ、特製の漬けダレをかければ漬け丼も楽しめる。
「勘八ちらし寿司弁当」(750円~)は、テイクアウト向けに秋から始めた新メニュー。
料理長の岩元舟次さんは「さっぱりとした酢飯と、コリコリと新鮮なカンパチ、イクラととびっこのプチプチ食感を楽しんでほしい」。
味処 海の桜勘
- 垂水市海潟643-14[MAP]
- TEL︎:0994-32-0321
- 営/11:00~L.O.14:00
- 休/火曜、年末年始
- P/あり
- HP/垂水市漁業協同組合 桜勘食堂